2016(平成28)年10月3日(月)  雨

 『昭和残侠伝、死んで貰います』 は

昭和45(1970)年9月に公開された東映の任侠映画作品です

イメージ 9


高倉健主演の昭和残侠伝シリーズ(全9作)の

第7弾目の作品でシリーズ最高傑作の呼び声の高い作品です

イメージ 10

監督  マキノ雅弘    92分

イメージ 11

花田秀次郎(高倉健)は、東京深川の老舗料亭『喜楽』の跡取り息子

父(加藤嘉)が後妻(荒木道子)を迎えたころから家を出

そのまま裏街道に入ります

イメージ 12

賭場で無一文になり袋叩きにされ放り出され

銀杏の木の下でうずくまっているところを芸者奉公に出たばかりの

幾江(藤純子)が健気に介抱します

イメージ 4

それから3年

秀次郎はかっての賭場で、観音の熊(山本麟一)と呼ばれる

賭博師のいかさまを見抜き彼の左手にドスを突き立てます

賭場は乱闘の場になり駆けつけた警官に取り押さえられ秀次郎は刑に服します

イメージ 1

服役中、面会に来た腹違いの妹お弓(永原和子)と

小父の寺田友之助(中村竹弥)から父や母の願いで

刑を終えたら『喜楽』に戻って来いと念を押されます

イメージ 2

ほどなく父、清吉が死んだと板前の重吉(池辺良)から知らされるのでした

イメージ 14


関東大震災が起こります

大正12(1923)年9月1日11時58分

死者行方不明者105、000人

震度7、マグニチュード7,9~8,3と推察される大地震です

震災後、務所入りしてきた坂井、ひょっとこの松(長門裕之)が得意げにその惨状を吹聴します

松はその後、『喜楽』で板前見習いとして働きだします

イメージ 13

震災により妹のお弓は死に継母はお秀は盲目になるのでした

昭和2(1927)年

出所した秀次郎は料亭『喜楽』に向かいます

窮状の『喜楽』を救っていたのは板前の風間重吉(池辺良)と小父の寺田でした

重吉も若い頃は裏街道を歩んでいました、それを

救ってくれたのが先代喜楽の清吉でした、重吉には清吉への恩があります

イメージ 15

寺田友之助はこの深川一帯の材木所の元締めで喜楽とは旧くからの付き合いです

秀次郎は重吉の言い含めもあり偽名で気楽の板前として働きだしました

義母お秀は眼は見えぬともその事情は察していました

イメージ 17

貧しい出の芸者見習いだった幾江は、今では幾太郎という売れっ子芸者になっていました

イメージ 5

秀次郎にも幾江にも最初に出会った銀杏の木の出来事は

運命的な出会いだったのか二人の脳裏から離れません

小父寺田の計らいで二人は7年ぶりの再会を果たします

イメージ 18


寺田友之助演じる中村竹弥さん、いい役者さんですねー


イメージ 3

そのころ、寺田一家のシマを荒らす新興一家の駒井が『喜楽』にも手を伸ばしていました

イメージ 16

駒井(師角啓次郎)は妹の小夜(南風洋子)の小料理屋に出入りする

喜楽の旦那=死んだお弓の亭主、タケシ(松原光二)に目をつけます

イメージ 21

タケシは相場に手を染め

金を融通してくれる駒井に頼りきり、『喜楽』の権利書までも取り上げられてしまいます

イメージ 22

直談判に向かった寺田の小父は駒井の客分になっていた観音の熊に切られ殺されます

イメージ 8

秀次郎は大恩ある寺田小父の為、また重吉は『喜楽』の為にと

二人で駒井一家に殴り込みます

イメージ 20

恨み重なる駒井をたたっ斬り秀次郎はまたムショ入りです

イメージ 6

イメージ 7

幾太郎は秀次郎のいつになるか分からぬ帰りを待つのでした

イメージ 19

何しろテンポの良い映画でした

任侠物の義理、人情、恨み、義侠心のいっぱい詰まった映画でした