2015(平成27)年12月14日(月くもり

米国南部、ミシシッピ州

米国内において、南部はいまだに人種差別がいまだに尾を引く地域です

棟居(竹野内豊)は米、ミシシッピ州、ジェファーソン市の警察署を訪れ

担当のケン、シュフタン(ボー、スヴェンソン)と面談をします

ケンは昔の南部人気質を代表するような人間で

棟居に対してもぞんざいな態度で接します

ケンは数か月ほど前にも

盗難車売買の黒人青年を射殺したばかりの男です

撃たれた男は、ジョニー(池内博之)の親友でもあった男でした

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棟居の後を追うかのように本宮桐子(夏川結衣)も米に向かいました

郡陽平(鹿内孝)の会社の不正を暴くため

元社員南部から紹介された伊藤という男に会うためでしたが

伊藤は現実の生活を重視し一切語ろうとしません

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一方、日本では

相馬晴美(りりい)の追跡捜査で、晴美が郡選挙事務所に

出入りしていたことが分かってきました

また、小山田と新見が熊の縫いぐるみの調査で、文枝の身柄が

何らかの形で郡翔平が事件に絡んでいる事実を見つけ

警察に届出しました

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勢い込んで米国に乗り出してきた桐子ですが

期待した伊藤という男からの情報も得られず

棟居に連絡をし二人は米、南部の地で落ち合います

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明日の捜査の打ち合わせの最中でしたが

桐子がジャーナリストだと分かるとケンは知的な女性は好きだと好感を持つのでした

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突如、ケンの携帯電話が鳴りだしました

娘の結婚を数日後に控え、奥さんからの帰宅催促の電話でした

それを聞いた桐子の発案で

乾杯を祝しようとした矢先、勢い余ってグラスからビールがこぼれてしまいました

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その時、ケンの右腕に見た太陽の刺青に棟居の表情は凍りつきます

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30年前、横須賀で父をなぶり殺しにした米兵の一人と同じ刺青ではないのかと

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桐子はただの偶然だと棟居の心の高ぶりを押さえようとするのでした

翌日、桐子はケンと共に棟居に同乗し

ジョニーの父、ウィルシャーの家の捜索に同行します

(おそらく棟居のことが気がかりで先回りしてケンに同意を得ていたと思います)

ウィルシャー

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ゴミ溜めのような荒れた家の中で棟居は

横須賀で買ったと思われるジャンパーを見つけます

ケイは家には入らず外でウィルシャーの友人であったトムと話しています

トムはジョニーのこともよく知っていました

トムはウイルシャーの死因は

息子のジョニーを日本の母親、晴美に会わせるため

当たり屋をして金を工面したのが原因だと話し出すのでした

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日本では

小山田の妻、文枝(横山めぐみ)の死体が

西伊豆地方を襲った大雨により発見されました

そのニュースはTVでも流れ

郡翔平(高岡蒼佑)と路子(松下奈緒)は

慌てて郡家の家を飛び出します

自殺を覚悟する二人ですが、その勇気さえもありません

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遺体検案所で変わり果てた文枝の亡骸に

寄りそう小山田(國村隼)の姿を見て新見(風間杜夫)は自分の愛の薄さを痛感するのでした

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遺体の埋められていた現場にも二人はともに出向き

線香を手向けるのでした

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一方、ジェファーソン市に戻った

ケンと棟居、桐子の3人はウィルシャーの軍歴から

何故、横須賀が消えているのかという疑問をケンに問いかけました

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棟居はたたみかけるようにケンに聞きました

1975年のクリスマス、貴方はどこにいたのか…と

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そして、ケンの口から出た言葉は、横須賀に居たということでした

偶然ではなく間違いなくケンは棟居の父の殺害犯人の中の一人です

棟居の胸の内も知らずケンは

横須賀での乱闘も記憶になく、明日の娘の結婚式に二人を誘うのでした

翌日、ケンの娘の結婚式です

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棟居はウィルシャーが何故、息子ジョニーを日本に急に行かせる気になったのかを

聞き出すため再びトムの許に寄ります

トムからウィルシャーはジョニーの母、晴美が雑誌に載っていたからだと答えるのでした

棟居はジョニーの友人である中古車を扱うマリオの許に向かいます

(マリオはジョニーの遺品を保管していました)

ところがマリオは車の中に閉じ込められ縛られています

サラ(シレーヌ、ハース)がマリオの銃を奪い

ケンを殺しに行ったと告げるのでした

サラは数か月前にケンの執拗な追撃で自分の目の前で射殺された男の恋人で

又、ジョニーを弟のように可愛がっていました

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棟居は慌てて、結婚式場に向かいます

銃を構えるサラ

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銃声が響きます

しかしそこには身を挺してケイをかばった棟居がいました

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憎むべき人間を救ったこの行動に

桐子も感動し

それ以上に感銘を受けたのはケイ自身でした

その後棟居は、マリオの許を訪ね

ジョニーの残した遺品の中の雑誌から

晴美という名の女が郡恭子(松坂慶子)であるということを知るのでした

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神奈川知事選も終盤です

郡恭子は自身に降りかかった相馬晴美の件に対しても

心乱れることなく選挙運動に打ち込み

優位に選挙を進めています

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文枝の死体発見直後から身を隠していた

郡翔平と路子は、逃走資金が困窮し

翔平は夜間、自宅に忍び込んだところを母、恭子に見つかり

今までの経緯を母に告げるのでした

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恭子は、自分の知事選を優先し

翔平に海外に出ることを勧め、資金はあとで振り込むといい

この事件をうやむやにするつもりです

   

桐子と共に日本に戻った棟居は

捜査本部にジョニーの母は相馬晴美ではなく郡恭子で

恭子がジョニー殺しの有力な容疑者であると報告するのでした

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捜査本部は恭子の裏付けを取るため

恭子と晴美の関係、中山タエとの接点、動機、アリバイ等を調べ始めます

そして、ジョニーが殺された当日のその時間

郡恭子はお台場のホテルで出版記念パーティーを開いていたことを突き止めます

そして棟居は、女性誌の郡恭子番であった

桐子から、恭子の生い立ち等を聞きだすのでした

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恭子は富山県八尾町の出身

父は3歳の時死亡、母は11歳の時火災で死亡

16歳で上京、結婚までの生活は不明という内容でした

棟居と横渡(大杉蓮)は再度、ジョニーの殺害現場に向かいます

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何故、恭子が自分の子を刺したのか

ジョニーは何故、所持品を陸橋下に投げ捨てたのか解せぬことばかりです

小山田と新見は二人で文枝の葬儀を行いました

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捜査本部では

恭子の犯行と睨んでいますが、確たる証拠、アリバイが崩せません

焦る棟居と横渡は、直接恭子の演説会場に出向き

上司の許可なく恭子に会います

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恭子は棟居の質問に知らないと答えるだけで無反応です

捜査本部に帰ると

二人は上司から激しい叱責を受け

那須係長(緒方拳)は監督責任を問われ配置転換の話まで浮上しています

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小山田と新見は

警察の捜査が遅々として進まず、二人で文枝の監禁されていた

西伊豆の郡家の別荘に証拠探しに出かけます

選挙戦が終了しました

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棟居は恭子に任意同行を求めます

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世慣れた郡恭子は、怯む様子もありません

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そのころ西伊豆の郡家の別荘では

小山田と新見の侵入に気付いた翔平が二人に襲い掛かろうとしましたが

逆に、気づかれ翔平は新見に追われ

二人とも崖下に転落してしまいます

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時間が経過するばかりで

恭子は落ちるような玉ではなさそうです

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棟居は一冊の文庫本を恭子に手渡します

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何ら反応を示さない恭子ですが

棟居はこの西条八十の詩集は貴女の息子ジョニーが大切に持っていたものです

そうして棟居は麦藁帽子の一説を朗読します

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郡恭子の頭に走馬灯のように過去の自分が蘇ります

生きるがため男に身体を売る母、その男に自分も犯された少女期

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母の寝たばこの失火を気づきながらも、その場を去った過去

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16才で富山から中山タエ夫婦と上京

相馬晴美との遭遇

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食べるがために横須賀での男相手の商売

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そして米軍ウィルシャーとの恋

霧積に向かったのは世話になった同郷、中山タエに

息子ジョニーを連れての報告でした

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詩を読む棟居にも自分の過去が蘇っています

1975年のクリスマス、横須賀の飲み屋街

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米兵に乱暴されようとしている少女を助けようとして

果敢に挑み暴行を受ける父

その現場を走り去る少女

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なんとその走り去る少女が蘇ってきました

目の前にいる恭子です、なんという偶然でしょう

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母さん、僕のあの帽子、どうしたんでしょうね?

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母さん、あれは好きな帽子でしたよね

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読み終えた棟居が恭子を見ます

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眼に涙を一杯溜めた恭子がいました

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恭子の出身は富山県八尾町

鬼畜のような母との貧しく悲惨な生活の少女期

9才、母を見殺しにした火災

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16才、同じ郷里で、親切にしてくれた中山タエ夫妻と上京

学生デモに遭遇し相馬晴美と知り合い

晴美は警察の手を逃れるため海外へ逃亡

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中山タエと共に横須賀に来た恭子ですが

生きるためには自分の身体も売る生活

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そのうちタエの亭主が亡くなり、タエは群馬県霧積に移住

米兵、ウィルシャーと知り合い彼の子を産む

(この時の出生届は恭子自身ではなく海外逃亡中の相馬晴美に成り代わっていました)

そのことをタエに報告に向かったのが親子3人での霧積行き

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その後、ウィルシャーは、後から向かうという恭子を信じ

本国へジョニーを連れて帰国

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当時、横須賀のキャバレー勤めをしていた恭子に

プロポーズした企業家がいました

郡洋平です

恭子は、米国で待つウィルシャー、ジョニーを捨て

晴美から元の恭子に戻る人生を選択したのでした

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郡は会社経営も順調に伸ばし

政治的な手腕も発揮し衆議院議員を経て神奈川県知事の座を射止め

その妻、恭子もエッセイストとして人気を博し

他人目には何不自由ない生活を送ってきました

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ところが、輝ける日本女性として米、雑誌に取り上げられ

これを見た元、夫のウィルシャーが

息子のジョニーを母に合わせようとした動機が

この事件のきっかけだったようです

それはジョニーから恭子の事務所宛てに届いたレターでした

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いまは時期が悪いという恭子の反対を押し切り

ジョニーは来日してしまいました

一緒に食事をし、いくばくかのお金を与え恭子は

ジョニーに米国に帰ることを勧めます

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しかしジョニーはお金が目当てではなく

ただ日本に居たいという思いで恭子に連絡をします

事件当夜のことです

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それは恭子の出版記念パーティーの最中の

休憩時間に起きたことでした

恭子にはジョニーが帰国を渋り再度現れる予感がしたのか

自宅から隠し持った凶器も準備していました

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思いもかけぬ母の言葉と自分を刺した母に

ジョニーは哀しみ

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凶器を握りしめた母に向かい

自ずからその凶器を自分の胸に刺さるように母に抱きつくのでした

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休憩時間、僅か30分の出来事でした

恭子は慌ててホテルに向かい何食わぬ態でパーティー会場に

しかし娘のさやか(堀北真希)はこの時間

母が、トイレに行くと言ってそこに居なかった事実を知っています

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傷を負ったジョニーですが

出来るだけこの現場から離れ、母恭子の犯行だと分からせないためにと

証拠になりそうな鞄、お金を陸橋下に放り投げ

出来る限り遠ざかろうと陸橋を渡り歩いたのでした

愛されていない息子の哀しい母への愛情です

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そして中山タエの殺害も自供するのでした

捜査が霧積にまで及んだことを知った恭子は

夜中に車を飛ばし、タエの許に行くと半痴呆になりかけたタエがいます

幼いころから世話になったタエですが

何をしゃべるか分からないと思い殺害したとのことです

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一方、崖下に転落した新見と郡翔平は

小山田の急報で救急車が駆けつけ救助されました

新見は足が骨折し、翔平は出血多量で危ういところでした

TVが神奈川知事選の速報を流しています

郡恭子、当選確実の報です

数日後、河畔を散策する二人がいます

小山田と新見でした

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足が治ったら二人で一杯やろうと話しています

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しかし、これを最後に二人はその後、会うことはありませんでした

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小山田文枝の事件も裁かれました

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そして郡恭子は

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恭子の知事選の選挙参謀であった

秘書の佐伯は3年後の衆議院議員選挙に当選

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そして

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そして

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那須栄三郎  2年後  定年退職

読書三昧の日々を送る

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本宮桐子

あいかわらず棟居に対しお姉さんぶっては

心配して連絡を取ってくる

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棟居は

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有難うございました