2015(平成27)年11月30日(月) 晴れ

昭和45年(1970)の暮れ

イランの石油鉱区が売りに出されるという情報をつかんだ

近畿商事(伊藤忠)は石油開発に舵をとります

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専務に昇格した壹岐(唐沢寿明)は、まず大門社長(原田芳雄)の承諾に奔走します

(壹岐=瀬島龍三、  大門=越後正一) がモデル

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一方、石油部長の兵頭(竹野内豊)も、あらゆる情報を得ようと錯綜しますが

売り出される鉱区がどこであるのか謎のままです

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イランの情報が進まぬ状況に壹岐は

国際ロビイストの竹中(清水紘治)の許を訪ね

リビアの元石油相、ハバシュ氏が売りに出される鉱区を知っているという情報を得

ハバシュの滞在するパリに兵頭を出向かわせるのでした

(竹中は児玉誉士夫等の複数の人物がモデルです)

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花の都パリです

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パリに飛んだ兵頭ですが、なかなかハバシュ氏に面談が叶いません

そんな兵頭の前に紅子(天海祐希)が偶然にも現れます

(紅子はデヴィ夫人がモデル)

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思いもかけぬ紅子の出現により

兵頭は彼女の紹介で石油コンサルタント、ハバシュ氏から売り出し鉱区が

望んでいたサルベスタン鉱区であることを突き止めるのでした

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連絡を受けた壹岐は大門社長にサルベスタン鉱区の埋蔵量2~8億トン

200億の投資が1000億の利益に

投資金の半分、100億は石油公社にお願いすると大門を説得するのでした

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支援を仰ぐべく日本石油公社を訪ねます

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防衛庁の貝塚(段田安則)あれから10年、いまは天下りで日本石油公社総裁です

貝塚は近畿商事の石油開発に内諾の意を表しますが

曲者です、腐った人間は死ぬまで腐っています

壹岐は石油開発の仕事もめどがつき

京都の秋津千里(小雪)に連絡を取ります

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千里は自身の日本陶芸展への出展も決まり上京してきました

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約1年ぶりの再会です

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翌朝、思いがけなく娘の鮫島直子(多部未華子)が

母の仏前にと供え物を持って現れました

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取り繕う壹岐に、千里は虚しく京都に帰るのでした

近畿商事が石油鉱区の開発に乗り出したという噂を聞いた

東京商事(日商岩井、現在の双日)の鮫島(遠藤憲一)は

危機感を募らせます

(モデルは日商岩井の海部八郎)

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共に出遅れた五菱(三菱商事)、五井(三井物産)の商社を取り込み

公社総裁の貝塚を懐柔し画策します

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日本石油公社に呼ばれた壹岐は

その場で公社の入札結果、五菱30%、五井30%、東京商事30%

近畿商事10%の提示に理不尽さを隠しきれません

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またしても貝塚に煮え湯を飲まされた壹岐でした

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この貝塚の仕打ちに反発した壹岐は

海外の石油開発会社と手を組む決断をし

その提携先を米国の独立系石油会社オリオンオイルに注目します

ただ、このオリオンオイルのリーガン会長は起業者でもあり

交渉事にも、なかなか気難しい人物です

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壹岐は国家プロジェクトを降りた経緯を竹中にも相談し

政治家の後ろ盾を抜かりなく依頼するのでした

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紅子の母が経営するル、ボアを訪れた壹岐は

帰国中の紅子と再会します

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紅子の夫、黄乾臣(石橋蓮司)とオリオンオイルのリーガン会長は

旧知の間柄であり、来月インドネシアで会う予定で

その場で会長に引き合わせるとの約束をとるのでした

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兵頭と共にインドネシアに飛んだ壹岐は

黄氏の邸宅でリーガン会長にひき合わされ、共同で入札に入る

商談を無事に結ぶのでした

またしても紅子の手助けです、彼女の存在は大きいですね

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次は100億円の資金です

身体を壊し療養していた里井副社長(岸部一徳)が副社長で復帰しています

石油開発反対の急先鋒です

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壹岐と兵頭は極秘に役員の反対勢力を封じるため

たまたま、出張中の財務担当、鉄鋼担当の重役をシンガポール支店に呼び

協力を取り付けるのでした

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東京に戻った壹岐の許には

ニューヨーク支店の海部(梶原善)と家政婦のハルエ(吉行和子)が

壹岐を待っていました

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折しも壱岐の許に千里から電話が入り

それと勘づいたハルエは海部を急き立てその場を立ち去るのでした

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しかし、千里は仕事場の釜の事故で急遽、京都に帰ってしまうのでした

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近畿商事では役員会議が招集されました

石油開発に乗り出すか否かの重要議題です

里井副社長と壱岐専務の対立は激しく緊迫した空気が漂います

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最終的に根回しが功を奏し、壹岐の進める石油開発は会議で賛同を得、

近畿商事は米、オリオンオイル社と共同で入札に挑むことが了承されました

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会社の方針が決定したことを受け

壹岐は大門社長にことごとく壹岐に逆らう里井副社長の更迭を迫ります

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大門は、二人三脚で会社を支えてきた里井を斬るには

断腸の思いでしたが会社の為にと

里井をタクボ工業の社長として送り出すのでした

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米国社と共同で入札にあたり

国家プロジェクトの石油公社との入札争いの摩擦を避けるためにも

壱岐は大門と二人して

次期総理の呼び声の高い自由党の田淵幹事長(江守徹)宅を訪問します

田中角栄がモデルです

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仕事の合間をぬい壹岐は

シベリアでともに抑留された谷川(橋爪功)の許を訪れ

谷川の夢であるシベリア抑留の碑を

帰国した舞鶴の地に建てたいと聞かされ二人で下見に現地に飛ぶのでした

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近畿商事が米、オリオンオイル社と組み入札に加わることに

不安を募らせる石油公社総裁の貝塚と東京商事の鮫島は

マスコミに国益を害する行為だとマスコミを誘導します

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さらにはTV、ラジオ等でも近畿商事は国賊扱いです

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執拗なまでの攻撃です

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壹岐の許に、旧士官学校の同期

韓国光星物産の会長、李錫源(榎木孝明)から

京都にいるとの連絡が入ります

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李からイラン国王の信頼を最も得ている人物は

医師のフォルジであるとの情報を得ます

壹岐はさっそくイランの兵頭に連絡を取り

ドクター、フォルジの調査を命じるのでした

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Drフォルジの身元を調べた兵頭ですが

面談までは至難の業です

早くDrフォルジに会い入札価格の情報をと焦る兵頭ですが打つ手がありません

途方に暮れる壹岐と兵頭ですが

壱岐は、この前、『ル、ボア』で話した際、紅子が、イラン国王の前妻と

親交があるという話を思い出します

壱岐の指示に従い兵頭は、紅子に会うためベイルートに向かいます

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兵頭はここでもまた紅子の力を借り

前王女からの書簡を携えDrフォルジに会う手筈を得ます

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Drフォルジに会うには、イラン国王の訪問地であるモスクワで

極秘裏に会うとの回答でした

兵頭は帰国しこのことを報告、責任者として

壹岐に同伴してくれと頼むのでしたが

壹岐の心にはロシア、シベリアでの11年間の過酷な抑留生活が頭から離れず

頑なに拒絶反応するのでした

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それでもこの石油開発が自分の商社マンとしての最後の仕事になると

壱岐は心を新たにモスクワに飛ぶのでした

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モスクワで出会ったDrフォルジです

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用心深いDrフォルジは入札価格を

アラーのルバイヤート(四行詩集)の本に託し価格を伝えるのでした

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一方、日本の石油公社グループは

日本の経済界のミッションを派遣しイランに好印象を得ようとしています

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入札が始まりました

イラン石油公社筆頭理事  ドクター、キアです

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結果は情報戦を制した

近畿商事、オリオンオイル社に決定しました   3990万ドル

次位は西独、デミネックス社  3950万ドル  僅差40万ドルの差でした

3位に日本石油公社グループ  3900万ドルの入札価格でした

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マスコミは今まで国賊と叩く一方でしたが

今や近畿商事は英雄扱いです

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壹岐は時の人扱いです

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壹岐に視線を送る女性がいました  千里でした

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入札で敗れた日本石油公社総裁貝塚は更迭されました

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石油開発の第一歩を踏み出した

近畿商事ですが

まだまだ苦難の道程は続きます