2015(平成27)年1月26日(月)
 
長兄のワンム=恵宗王がわずか2年で崩御
 
945年、兄に変わり3代目高麗王に着いたのは二男のワンヨでした
 
兄の子フンファ君を幼少だからと排除し
 
取り巻きの持中一派をことごとく更迭、処刑
 
宮廷を血ノ海に染めたクーデターでした
 
3代目国王、定宗(チョンジョン)=ワンヨ
 
イメージ 1
 
定宗王朝、成立の最大の功労者
 
西京の守護ワン、シンニョム総官は
 
そのまま執政という新たな要職で政権内にとどまります
 
イメージ 2
 
執政とは王に変わり政務を束ねる権限を有し
 
前持中ワンギュを独裁者と糾弾した持中職以上の権力を有します
 
新王、定宗は思ったような朝廷が造れません
 
何もかも叔父シンニョムに振り回されます
 
執政ワン、シンニョムも前持中ワンギュ同様、紀元前、神話時代の古朝鮮
 
壇君朝鮮の栄光を夢見ています
 
我が朝鮮国は大陸を領していたという夢を
 
イメージ 3
 
半島の北方、西京を領していたワン、シンニョムにとって
 
西京への遷都は中国大陸侵攻への拠点でもあり夢でした
 
王でさえも抗えぬ執政の西京建設計画は着々と進みます
 
新王、定宗は恩有る叔父には
 
逆らえず悶々たる日々を送ります
 
お酒 お酒 お酒
 
ワン、シンニョムにとって王の弟、ワンソの聡明さは昔から脅威でした
 
シンニョムは朝廷内の天文官チェ公にワンソ王子の未来を占ってもらいます
 
チェ、ジモン(チョン、ドンファン) 冬のソナタ
 
イメージ 5
 
恐れていた通りワンソ太子には国王になる気運が漂っているとのことです
 
ワン、シンニョムは太子の一の腹心チャン、ダンソル(ソン、グムシク)を
 
孤島、絶影島に左遷し引き離します
 
イメージ 4
 
さらに西京遷都の責任者とし
 
都、開京から追い払い、遷都避難の声を太子に向けさせる魂胆も画策しています
 
ワンソは第二夫人となったキョンファ姫を
 
宮廷から出た前王妃ウィファの許に返します
 
西京遷都の建設は少なくとも10年を要する大事業です
 
一方、新国王となった兄、定宗は
 
即位式の日には雷鳴がとどろき、王宮に入ると
 
残忍な処刑の場面の血の匂いや亡霊に悩まされ
 
勝ち誇った叔父、ワン、シンニョムニ対抗する気構えもなく
 
悶々とした日々を送り徐々に酒に溺れ体調を崩してゆきます
 
そんな折
 
墓参のための沐浴に入った定宗の前には
 
亡き兄、父の亡霊が現れ定宗は気を失い倒れ込みます
 
イメージ 6
 
御典医の所見では心虚症という心の病に侵されているとのこと
 
今でいうストレス過多でしょう
 
一方、母の王太后は西京遷都建設の無謀さと
 
民心の心を読めぬ定宗に換言するのですが
 
叔父ワン、シンニョムを恐れ何もできずにいる定宗と
 
西京の責任者として赴任する弟、ワンソの兄弟仲を心配し
 
食事も通らず体は衰弱の一途です
 
イメージ 7
 
遷都が決行されます
 
誰しもがワンシンニョムに阿き声を挙げる者の無い中
 
毅然とこの大凶作の中
 
遷都建設は民の声を無視したものだと言い放つのは
 
唯一、義刑台令ソ、ピル(イ、デロ)のみでした
 
イメージ 8
 
発足間もない新王朝の
 
誰しもが望まぬ西京遷都が決定しました
 
責任者は名目はワンソ太子ですが
 
実際の統括は西京建設のために持中に就任したクオン、ジク(キム、ソンウク)
 
執政ワン、シンニョムの腹心です
 
イメージ 9
 
西京建設が開始され1年が経過しました
 
大規模の建設に過酷な労働で駆り出された民は死に至る者も続出しています
 
西京にはタンムン高僧(チョン、ウク)の勧めで
 
キュニョ高僧(チョン、スンホ)もこの地に来ています
 
イメージ 10
 
またワンソの母、神明順正王太后の実家からは
 
ユ、シンソウ(パク、チンソン)も太子の許に駆けつけ
 
ワンソの重要なブレーンとして仕えます
 
イメージ 11
 
期せずして二人が太子に対し
 
民の心をつかむため、贅沢を捨て民の苦しみを共に味わってくださいと発するのでした
 
共鳴を覚えたワンソ太子は
 
自家の備蓄米を差し出したり薬を与えたりと
 
民の心に入り込むのでした
 
梅雨時に入り、建設の地では伝染病が蔓延し
 
強行する持中に対し太子は梅雨の間は中止するとの命を降すのでした
 
イメージ 12
 
イメージ 13
 
一方、持中のクオン、ジクは
 
王宮建設を5年に短縮し、昼夜問わず
 
食物も与えず過酷な労働にこき使うのでした
 
クオン、ジク曰く
 
民は愚順で、叩き脅せば為せるの一点張りで
 
民を奴隷、畜生のごとく扱い慈悲の心はサラサラありません
 
そればかりか太子の逐一の所作を
 
ワン、シンニョムニに報告し告げるのでした
 
王宮では
 
衰弱していた王太后は西京遷都の誤りや兄弟間の確執に
 
心を残しますが崩御されます
 
また定宗王もうっ憤する心を紛らわすため昼夜、酒におぼれ続け
 
遂には典医から悪性の腫瘍があると宣告される事態に陥っています
 
イメージ 14
 
イメージ 15
 
母の国葬のため王宮に向かうワンソ太子には
 
ワンソの妻、テモク妃の兄ワン、ウク(チョン、グクジン)も太子と同行しています
 
ワンソとは腹違いの兄弟です
 
ワンソ、テモク妃の夫婦も腹違いの兄妹になるのですね
 
イメージ 16
 
ワンソのいなくなった西京の建設現場では
 
王宮建設が再開され
 
持中クオン、ジクへの反発が爆発
 
遂には反乱を起こし集団で脱走、暴徒騒ぎにまで発展しています
 
イメージ 17
 
さらにこの時期
 
契丹が兵を武装しているの報が入ります
 
王太后の国葬、定宗王の病気、西京遷都現場での脱走
 
敵国、契丹の侵略と高麗国にとっては
 
建国最大の局面です
 
ここで執政ワン、シンニョムの取った策は国家総動員令でした
 
30万の兵を半島全域に徴集をかけます
 
イメージ 18
 
定宗王の症状も悪化
 
藁をもつかむ思いでムンゴン王妃(ホン、リナ)は
 
祈祷師を王宮内に呼び王の病気開眼を祈祷させるのでした
 
イメージ 19
 
法外な米、7万トン
 
王が素足になって寺に供養米を届けば悪霊が退散するの意を
 
まともに受け王自身もその儀式に挑みます
 
イメージ 20
 
ところがなんと儀式の最中
 
沿道の民から小石を投げつけられ王はその場にしゃがみ込む始末です
 
民の怒りがここまで達しています
 
イメージ 21
 
一向に回復の兆しを見せない王の様態に
 
祈祷師は絹、反物の要求をします
 
イメージ 22
 
詐欺、祈祷師一味は
 
王宮外に出、民の命が凶作や伝染病で次々と亡くなっているのに
 
自分だけが金をかけ命乞いをしている
 
金で命が代えるものかと高笑いして王宮を後にします
 
イメージ 23
 
西京の現場では人夫の反乱が続き
 
遂には執政ワン、シンニョムの次男までもが犠牲になってしまいます
 
持中クオン、ジクは軍隊の要請を図り
 
執政ワン、シンニョムも左右の大将の出陣を許可し
 
自らも西京の実情見聞に乗り出します
 
イメージ 24
 
そのころ
 
天文官チェ公は西京付近で重大な事変が起きると予告するのでした
 
暴徒化した民は王宮建設現場を焼き払います
 
そこに駆けつけた執政ワン、シンニョムは焼けただれた
 
自分の夢、王朝の残骸に衝撃を受け
 
その場で馬から転落し命を落としてしまいます
 
現在の心臓麻痺でしょうか
 
余りにもあけない独裁者の死でした
 
イメージ 25
 
反逆に燃える脱走した民は
 
怒りの矛先、持中クオン、ジクをも殺害しますが
 
西京に駆けつけたワンソ太子に
 
我々はこのまま村に帰ります、西京遷都は中止してくださいと申し出
 
ワンソ太子も建設中止と彼らの罪を問わないことを約束します
 
イメージ 26
 
実力者の二人の死に王宮は揺れます
 
死期迫る定宗王の後継も決まっていません
 
定宗には愛する息子キョンチュンウォン君(カン、サン)がいます
 
父としては王の地位を継がしたいのですが余りにも幼い
 
イメージ 27
 
定宗は自分が王位に着いた時
 
兄、恵宗の息子フンファ君を追放した経緯を思い
 
不安に駆られます
 
日に日に追い詰められる定宗王
 
勢力を増す弟、ワンソ太子
 
威厳を保つため呼び寄せた席で
 
定宗王はワンソを名指しし西京現場の失敗をなじり
 
天がお前を王に望むという馬鹿げた風評がある
 
そんな天が決め定めたことがあるはずがないと叱責すると
 
突如、雲行きが怪しくなり
 
雷鳴が轟きだします
 
イメージ 28
 
王は気を失いその場に倒れ込みます
 
イメージ 29
 
臨終間際の定宗は、弟一人を呼び
 
跡目をワンソに託すことを許し
 
我が妻と息子の命乞いをし最後に豪族に権力を握られるなと諭すのでした
 
イメージ 30
 
定宗在位4年、28歳の若さでした
 
第4代高麗王には弟のワンソ=光宗(クァンジョン)の誕生です
 
949年、光宗25歳の若さです
 
イメージ 31
 
イメージ 32
 
こちらは高麗時代初期のものです
 
以降471年間、1389年まで34代続いた高麗王朝の礎を築いた光宗大王の誕生です
 
イメージ 33
 
キャストです
 
第4代高麗王、光宗=ワンソ
 
イメージ 34
 
兄の第3代王、定宗=ワンヨ
 
イメージ 35
 
左、兄定宗の王妃、ムンゴン妃     右は弟、光宗の妃、テモク妃
 
イメージ 36
 
共に初代王、王建の第3、第4夫人で
 
左はワンヨ、ワンソ両王の生母    右はワンソの妻、テモク妃とワン、ウク太子の母
 
イメージ 37
 
中央に執政のワン、シンニョム
 
イメージ 38
 
左は定宗のムンゴン妃ムンソン妃の父    右は天文官、チェ公
 
中は恵宗、定宗の第3妃の父
 
イメージ 39
 
左は稀なる清廉潔癖の大臣ソ、ピル  右は学士のキム、アク
 
中は持中クオン、ジク
 
イメージ 40
 
左は執政ワン、シンニョムの弟、兵部令ワン、ユク
 
イメージ 41
 
イメージ 42
 
今回の圧巻は
 
何といっても数ある大臣の中で決して権力に屈することなく
 
自説を曲げぬソ、ピル公でした
 
こんな大臣ばかりでしたら
 
世の中はもっといい方向に向かうだろうと思うほどの
 
実直、豪胆の公に拍手喝さいです
 
イメージ 43
 
現在25巻、50話です
 
あと22巻44話残っています
 
DVD鑑賞も楽ではありません