今回は作品全体を通して描かれていること(テーマ
なんじゃないかと思うこと)について書きます。
この作品のテーマは「力は正しき心を持つ者が持つ
べきだ」ということと「大切な人とはどんな人だろう」と
いうことだと思う。
「力」のテーマは、序盤では神凪一族の下っ端たちを
見ていくことによって「ああ、超能力があってもこういう
振る舞いをしていてはなんのためにもならないなあ」
と感じることができる。
大神操の復讐劇の話では、主人公が「俺には全てを
守る力がある。選ぶために力を得たわけじゃない。
操もおまえも煉もすべて守ってみせる」と言う。
石蕗家との抗争の話では、忠義を果たすために力を
授かった敵キャラと主人公の弟が「何かを犠牲にして
守るなんて間違ってる!」うんぬんと戦いながらやりとり
をする。
最後の、主人公の仇敵による東京の都民を巻き込んだ
実験の話では、弱い者が努力もせずに人を見返そうと
するために力を持つとこうなるということ、心が未熟な者は
強い力を持っても、より強い者を前にしたら震え上がって
逃げ出すしかなくなるということ、
善良な一般市民に見えても力を持った瞬間犯罪者になる
やつなんていくらでもいるということ、殺戮のために力を
使いだした主人公にヒロインがすべてを守るための力
じゃなかったのかと問いかけるシーン、最後のシーンで
ヒロインが主人公に「少しは頼ってよ!」と言うことが
描かれている。
「大切な人」のテーマは、序盤は主人公と4年間離れていた
主人公の弟の関係で描かれている。たとえ家から捨てられ、
名を捨てたとしても、かわいい弟は大切なものだ。
大神操の復讐劇では、大神操とその兄の関係、大神操と
主人公の関係で描かれている。大神操は兄の復讐の
止めにきた自分の一族を皆殺しにしたが「私の家族は
おまえに殺された兄さんだけ。この人たちは上にへつらい
下にいばりちらすだけの者」と切って捨てた。非才な自分に
対してもやさしかった兄だけが大切な人だということだ。
主人公が自分を殺そうとした操を殺そうとせず、最後まで
助け出そうとした理由は「昔、同族にいじめられてた自分を
かばってくれたから」だそうだ。それだけでも大切な人と
思われることはあるということだ。
石蕗一族との抗争の話では、数時間共に過ごしただけでも
内容しだいでは体張って周囲の人を巻き込んででも守りたく
なるくらい大切な人となるということが描かれている。
主人公の仇敵による東京の都民を巻き込んだ実験の話では
「おまえへの思いはこの胸の中にまだあるが、大切なものは
もうひとつじゃなくなったから、それでいいんだよな、ツォイリン」
と、昔の女もいま親しくしてくれている人も両方大切だということ
が描かれている。
次回は女キャラの紹介です。