昨日最後のお客様は、

陸上部の高校生。

 

先週に比べ、

歩行時の痛みなども低下していて良かった・・・

毎年、この時期は学生の故障が多い時期ですねぇ。

今回の陸上部の学生さんは足の甲辺りが痛く、

診察してもらい「舟状骨骨折の疑い」とのこと。

 

施術後は痛みがかなり軽減し、

「これならいけそう」とのこと・・・

 

しかし!!!

骨の骨折自体はすぐ治ることはなく、

神経系の痛みを抑制しているだけなので、

しばらくは負担をかけないようにお伝えしました。

痛みがおさまったからといって負担をかけてしまうと、

今度は本格的な骨折になってしまうこともあります。

練習が十分に出来ないもどかしさはありますが、

今後の選手生命を考えると、しっかり治していく必要があります。

 

中足部の痛みで多いものは、

・足関節損傷後の横足根関節傷害

・舟状骨骨折

・伸筋腱障害

・後脛骨筋腱障害

などですかね

 

「舟状骨疲労骨折」は、

アスリート、特にダッシュやジャンプを行う競技や

陸上競技、ハードル走選手に多いと言われています。

その他にもエアロビクスを行っている人にも多いらしいです。

 

ちなみに走行中、かなりの負荷が足部へ生じます。・

歩行中の足部への負荷は、

歩行:体重の1.2倍

ランニング:体重の2倍

ジャンプ(60cm):体重の5倍

だそうです。

 

オーバーユースと不適切なトレーニングの組み合わせ、

姿勢や回内足・回外足や外反母趾、なども要因の1つと考えられます。

(基本的には練習量の増加が誘因となります。)

 

正確な原因は不明ですが、筋による圧縮力と曲げ応力によって

近位と遠位の足根骨の間で舟状骨のインピンジメントが起きると考えられています。

 

発生初期の症状は、

トレーニング後の足部や足背全体に広がる疼痛で、徐々にトレーニング中にもみられるようになり、

疼痛部位も限局してきます。

ちなみにここが舟状骨。

舟状骨には後脛骨筋も付着しています。

この後脛骨筋も故障を起こしやすい筋肉でもあります。

有痛性外脛骨などですね・・・

けっこう悩んでいるジュニアアスリートも多いです。

 

疲労骨折している場合、6〜8週間の完全免荷ギプス固定を行います。

固定期間が修了したらギプスを外してNスポットを確認し、圧痛が消失していない場合、

さらに2週間の免荷固定を行います。

 

ギプス除去後は、

硬直した足関節、距腿下関節、横足根関節の可動域改善のためのエクササイズ、

下腿筋群のマッサージやトレーニングなどを行います。

身体活動は徐々に再開していきます。

 

 

確認方法の1つに

「Nスポット」の圧迫があります。

疲労骨折が生じている場合、舟状骨の近位足背面に圧痛が確認できます。

伸筋腱なども走行しているため、腱が問題を起こしている場合、

腱を押してしまうと疲労骨折していなくても痛みが出るので注意して下さい。

また、疲労骨折かもしれない場合、病院で医師に診察してもらうようにして下さい