私が高校生だった時、“JRC”という部活に入っていた。
“JRC”とは“Jr・Red・Cross”の頭文字を取ったもので、赤十字を意味するらしい。

主な活動は老人ホーム訪問や保育園訪問、障害者施設訪問などである。

土日に駅前でよく制服を着た子達が募金活動しているのを見た事ある方もいると思うが、あの活動もやっていた。

ある時、私は足長募金の呼びかけをしていた。
すると通りすがりの2人の少年にこんな事を言われた。

『偽善ぶんじゃねーよ』

言われる筋合い無い!って思ったけど、部活の一貫でやっている時点で私は偽善者なのか?と本気で悩んだ。確かにあの時の私は部活動として捉えていたからそう言われたのかも知れない。足長募金の意味は教えてもらってたし、この募金が役にたつ事も理解してたハズなのに。

その数年後、また私は募金活動をした。

“阪神淡路大震災”

この募金をしてた時、1人のデカいギターを背負った男の人が私の前に立った。
その人は財布を出すと千円札を掴んで箱に入れた。
そして、

『こんなとこで募金してんねや、嬉しい、俺ん家被災してさぁ』。

関西弁の男の人は“ありがとう”と言いながら財布をしまい“頑張って”と言いながら駅のホームへと消えて行った。

それ以来私は募金を呼びかける活動をしてはいない。だけど募金するようにはしている。
大きな金額はできないけど、コンビニでしたり、駅で募金活動している子を見たらする。

出来る事は出来る限りしないと。
あの時出会った男の人のようにこれから先自分が大変だったとしても人には“ありがとう”“頑張って”と言える人間にならなくては。

自分に出来る支援を考えよう。そうしよう。