パリのモンパルナス駅からTGV(高速列車)で、
南西へ約3時間の距離にあるフランスの地方都市ボルドー。
ガロンヌ川の湾曲部に沿って、三日月形に市街地が
形成された港町であることから、「月の港」と呼ばれています。
夜のボルドーの美しさは先日、ご紹介しましたが、
今日は昼間の街歩きの様子をお伝えします。
350以上の歴史建造物を有するボルドーの街は
2007年に世界遺産に登録されましたが、遡ること9年前の
1998年に世界遺産に登録された「フランスの
サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の一部として、
ボルドーではサン・ミシェル大寺院とサン・タンドレ大聖堂と
サン・スラン大寺院が世界遺産に登録されています。
こちらがそのうちのひとつ、15世紀末から16世紀に
建てられたゴシック様式のサン・ミシェル大寺院です。
遠目には分かりづらいですが、外壁にびっしりと
細工が施され、さながら「石のレース」です。
高さ114mの孤立した鐘楼は遠くからでもその姿が確認できます。
第二次世界大戦中に爆撃を受けたために内部は黒く、すすけています。
ステンドグラスが破壊されましたが、もちろん、現在は修復されています。
週末には大聖堂前の広場で、ブロカント(蚤の市)が開かれ、
所狭しとお店が並びます。掘り出し物があるかな
そして、もうひとつの世界遺産 サン・タンドレ大聖堂は11世紀に建築されました。
13~15世紀に大改築され、現在のゴシック様式の大聖堂となりました。
尖塔の高さは75mです。
内部は荘厳な雰囲気で満たされています。
それもそのはず、1137年にルイ7世とアリエノール・ダキテーヌが
結婚式を挙げた歴史と格式のある大聖堂なのです。
大聖堂の隣には15世紀に建てられたペイ・ベルラン塔があります。
「ペイ・ベルラン」というのは当時の大司教の名前です。
231の階段を登るとボルドー市内が一望できるのですが、
この日はそんな気力も失せるほどの暑さで、
根性なしの私につられて、主人も登らず。
この後、アイスクリームを食べに行きました。
サン・タンドレ大聖堂はボルドーの中心部にあり、そのすぐそばには市役所があります。
これも世界的に有名なワインの産地 ボルドーならではの風景です。
1773年から1780年にかけて建築家ヴィクトル・ルイによって設計された大劇場。
ゴージャスなパリのオペラ座に比べるとずいぶん、
すっきりとした印象ですが、12本のコリント様式の
円柱の上に並んだ女神像が麗しいです。
パリのオペラ座を手がけたシャルル・ガルニエはオペラ座を
設計するに当たり、この大劇場に触発されたといわれています。
大劇場前のコメディ広場には鉄やブロンズ、ガラスなどを用いた
立体作品の制作で知られるスペイン人アーティストの
ジャウメ・プレンサ(Jaume Plensa)の顔のオブジェが建っています。
現代アートにそれほど興味があるわけではありませんが、
彼の作品には心惹かれます。
空中浮遊 服で見えない部分に体を支える鉄の棒が隠れていて、
力がなくても誰でもできることは分かっているのですが、
退散する時はどうすのかな~なんて、要らぬことを考えてしまいます。
こちらはパルモン広場。
暑くて、大人も子供もアイスクリームを食べています。
日光浴大好きなフランス人もこう暑くては日陰を求めますよね。
いたー
ヤケクソになってる人が。もう、どうにでもなれってか
ガロンヌ川の左岸と右岸をつなぐボルドーを代表するピエール橋。
ナポレオン1世の命令で建築に着手し、1822年に
完成したガロンヌ川を渡る最初の橋であり、
1965年までは唯一の橋でもあったそうです。
橋のアーチが17個あるのは「Napoléon Bonaparte」の字数に
合わせたもので、ここにも皇帝の権力が表れているのですね。
2013年3月に開通した昇降式可動橋のシャバンデルマ橋。
橋の中央部分は船が通過する際に高さ約117mまで引き上げることができるそうです。
昼と夜と2回、訪れましたが、ライトアップされた夜(→ こちら )
の方がお勧めです。
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ボルドー街歩き【2】 へ続きます。