リマで1週間過ごした。JICAリマ事務所での各種オリエンテーションを受けたり、日本大使館、私の活動拠点であるSENATI(職業訓練機構)本部、APCI(国際協力庁)等を表敬訪問した。また、主としてリマにおけるバス、タクシーの乗り方、道路の横断の仕方(車優先社会の為、道路を渡るのが一苦労)、安全管理、健康管理等についても教わった。リマに滞在中は、どんより曇った日が続き、朝起きると霧か雨がわからない位ものが空中を漂っており、地面がしっとり濡れている。太陽が上がってくると消えてしまうが、これは、7~8月の冬の間は、ガルーアと言う霧が漂うそうで、9月末まで続いていたものであろう。リマはコスタと呼ばれる太平洋側、幅30~50Km、長さ約3000Kmの海岸砂漠地域にある。チャラと呼ばれる気候区分に入り、年間を通じてほとんど雨が降らないそうである。それでは、何故雨が降らない このような所に大都市が発展したか であるが、生活に必要な水は、東のアンデスから流れ出る川によってもたらされ、16世紀に、インカを滅ぼしたスペインのコンキスタドール(征服者)、フランシスコ・ピサロが更なる植民地支配を進めるにあたり、母国との連絡をとりやすい海岸沿いに、拠点を定めたことによるとのこと。それ以来、現在も膨張を続け、ペルーの(経済活動)人口の約33%がリマに居住し、そして、 ペルーの国内総生産の55%、国内工業総生産の75%がリマで生産される とのことである。リマは植民地時代に建てられた建物が多く残るセントロ地区(旧市街。1988年 - 1991年世界文化遺産に登録)と海岸沿いの新市街に二分され、近年は治安の悪さからオフィス街は新市街へ移っているそうである。リマにいる間に土曜日、日曜日がはさまったので、新市街は散歩し、旧市街は観光バスでまわった。その様子はアレキッパ(ペルー)滞在記(6)で紹介する。
リマにはなぜ雨が降らないのか? (資料:日本人移住100周年記念誌「コノスカモス・エル・ペルー」から引用)
A.ペルー海流と海岸地帯の乾燥気候ペルーの海流は、その海水が冷たいことが特徴である。これは、ペルー海流(フンボルト海流)の勇昇現象(50m~100mの深度の冷たい海水が海面近くに上昇してくること)によるものである。この冷たい海水によりペルーの海岸地帯の高度850mまでの空気が冷却される。雨は水蒸気を含んだ空気が、上昇するのに従って膨張し、気温が下がって水滴や氷ができる。これらの粒が上昇する空気の力で支えきれなくなり落ちてくるのだが、上空約900mの空気が23~24度の高温のため、上昇気流が起こらず、積乱雲(入道雲)などの雨雲ができない。そのため、海岸地帯の空気は安定し、あまり動かず、この空気が持っている大量の水蒸気は高度約850mの低空にとどまり、霧や小雨になるだけである。
B.アンデス山脈と海岸地帯の乾燥 アンデス山脈は、アマゾン地域から偏東風によって運ばれてくる水蒸気をたくさん含んだ空気が、その高さのために越えることのできない壁となっている。偏東風はアマゾン地方からアンデス山脈の方向に向かって大量の水蒸気を含んだ空気を押し出してくる。この水蒸気を含んだ空気は、高地セルバまたはパルバと呼ばれる地帯の上空で凝縮し、濃い雲をつくる。従って、高地セルバには常に雲があるだけではなく、ペルーで最も雨の多い地域となっている。ここで水蒸気を失った偏東風は、アンデス山脈を越えて、西に向かって吹くが、乾燥した空気のため、海岸地帯に雨を降らすことはない。
C.南太平洋高気圧南太平洋高気圧は、冷たい空気の塊で、南太平洋の海域を時計の針と反対の方向へ渦巻きのように回っている。この冷たい空気は、ペルーの海岸に近づき、空気をいっそう冷却する役割を果たしている。大気中の水蒸気を凝縮し、濃く厚い層雲を形成するのが、海岸地帯の空に毎日見える。このようにして形成された層雲は、太陽光を反射するため、太陽光線が地上に届くことを妨げ、その結果温度を引き下げる。雲の天井の存在によって起こされる大気の温度の逆転のため、海岸地帯の空気は安定したものになるが、このような状態では、空気の塊は上昇せず、水蒸気は低いところに留まるので、雨が降らないのである。

(ペンションの前の道路)
リマにはなぜ雨が降らないのか? (資料:日本人移住100周年記念誌「コノスカモス・エル・ペルー」から引用)
A.ペルー海流と海岸地帯の乾燥気候ペルーの海流は、その海水が冷たいことが特徴である。これは、ペルー海流(フンボルト海流)の勇昇現象(50m~100mの深度の冷たい海水が海面近くに上昇してくること)によるものである。この冷たい海水によりペルーの海岸地帯の高度850mまでの空気が冷却される。雨は水蒸気を含んだ空気が、上昇するのに従って膨張し、気温が下がって水滴や氷ができる。これらの粒が上昇する空気の力で支えきれなくなり落ちてくるのだが、上空約900mの空気が23~24度の高温のため、上昇気流が起こらず、積乱雲(入道雲)などの雨雲ができない。そのため、海岸地帯の空気は安定し、あまり動かず、この空気が持っている大量の水蒸気は高度約850mの低空にとどまり、霧や小雨になるだけである。
B.アンデス山脈と海岸地帯の乾燥 アンデス山脈は、アマゾン地域から偏東風によって運ばれてくる水蒸気をたくさん含んだ空気が、その高さのために越えることのできない壁となっている。偏東風はアマゾン地方からアンデス山脈の方向に向かって大量の水蒸気を含んだ空気を押し出してくる。この水蒸気を含んだ空気は、高地セルバまたはパルバと呼ばれる地帯の上空で凝縮し、濃い雲をつくる。従って、高地セルバには常に雲があるだけではなく、ペルーで最も雨の多い地域となっている。ここで水蒸気を失った偏東風は、アンデス山脈を越えて、西に向かって吹くが、乾燥した空気のため、海岸地帯に雨を降らすことはない。
C.南太平洋高気圧南太平洋高気圧は、冷たい空気の塊で、南太平洋の海域を時計の針と反対の方向へ渦巻きのように回っている。この冷たい空気は、ペルーの海岸に近づき、空気をいっそう冷却する役割を果たしている。大気中の水蒸気を凝縮し、濃く厚い層雲を形成するのが、海岸地帯の空に毎日見える。このようにして形成された層雲は、太陽光を反射するため、太陽光線が地上に届くことを妨げ、その結果温度を引き下げる。雲の天井の存在によって起こされる大気の温度の逆転のため、海岸地帯の空気は安定したものになるが、このような状態では、空気の塊は上昇せず、水蒸気は低いところに留まるので、雨が降らないのである。

(ペンションの前の道路)