もしもし 聞こえてる？ 今日も電波が悪いね
ちょっとおやすみの前に
貴方に聞いてほしい話があるの…
昔々あるところに 女王様がいたんだってさ
それはそれは賢くて プライドの高い人
国民は女王を 「権力の塊」と呼び
従っているフリをしてた
けど彼女を見た者はなかった
女王は広い冷たいお城の中で
ずっと一人眠りに落ちてた
誰にも見られぬようにそっと
シズクを零して夢を見たんだ
もしもし、お嬢さん どうして泣くの。
良ければ 僕に頼ってみないかい。
人を信じられないと言ったね。
ここは夢の中だ 僕に話してみるのもいいんじゃない？
女王は毎晩夢を見た あの日現れた人に会いに
それはそれは優しくて エガオがよく似合う人
ある晩彼は女王にプレゼントを渡した
開けてはいけないとプレゼントを渡した
女王はたまらずに開けてしまったの
そこには鏡と1枚の手紙が…
もし、もし 君がこれを見てしまったら
僕は君ともう会えなくなります
でも良ければその鏡を僕だと思って
毎日微笑んでくれませんか？
女王は気づいたんだ
自分もちゃんと笑えるんだって
鏡よ鏡よ鏡さん お願いあの人に会いたいの…
もしもし、ねぇもう寝ちゃったの？
それから女王は鏡を国民の
女の子たちに配ったんだってさ
好きな人のために使いなさいって
だからね女の子は 鏡をよく見るの
本当に好きな人に見せるためにね
ここが大事なのに なんで寝ちゃうのかな
まあいいや おやすみ また夢で会いましょう
2014.5.10