気持ちは同じ形をしていても
重さが全く違ったりする。
僕のいまの状況でいえば
最高な気持ち 最低な気持ちは
ぴったり50:50と均一なはずなのに
最低な気持ちは圧倒的に重く感じてしまって
幸福感に包まれていた脳を殺しにやってくる。
本当の意味で
作品の制作に本気で取り組もうとした事が
初めてだ。
『ウォーカー』 『A』 という2回の
レコーディングを終え
その当時 満足していたクオリティは
僕の成長とともに
満たされにくいものになっていく。
ミックスやマスタリングによる音の違いを知ったり、
そもそも撮る楽器を
使い分けることすらしていない。
そんな理解の浅い範囲で作品を作っていた事が
とても恥ずかしくなる。
しかし、恥とは成長した証だ。
前よりひとつ、何かに気付けた事は喜ばしい。
今までは、アルバムの全貌が見えてから
よし！頑張ろう！となるのだけれど、
『生まれて顔が可愛かったから』という理由で
この子を育てます！となる親みたいなもんだ。
子供ができた時点で最後まで愛してやるのが
親としての最低限の役目なのではないか。
と思う。
だから、
今制作しているアルバムを作ると決まった日から
言葉では成長できないくらいの意気込みがあった。曲がゼロの状態のくせにミックスはこんな感じがいい、とか細かい部分まで考え込んだ。
妊娠3週目で、名前はもちろん、
着せる服を選んだ。
