赤ちゃんを連れて行く際に、小児科医師から「呼吸の数値の反応が少し良くないため、赤ちゃんは別室で検査を行います」と説明がありました。


「産声も上がって、ちゃんと泣いていたので、たぶん大丈夫だと思いますよ」と、看護師さんは優しく声をかけてくれましたが、私の心には不安だけが残りました。


そのまま赤ちゃんはオペ室から運ばれ、私は手術台の上に一人残されました。


お腹を閉じる処置が淡々と進むなか、癒着の影響で予定よりも時間がかかっていると告げられました。

本来であれば10分ほどで終わる工程が、今回は40~50分ほど。

さらに出血も多く、幸い輸血には至らなかったものの、思っていた以上に身体への負担も大きかったようです。


すべてが終わり、手術室を出て病室に戻ったのは16時近く。

預けていた携帯を受け取り、すぐに夫に連絡を入れました。


「病院から何か連絡あった?」と聞くと、

「手術と赤ちゃんのことは聞いたけど、何時に来てって案内はなかったよ」とのこと。


――えっ、それって……

夫は赤ちゃんに会えないまま、退院を迎える可能性もあるの?


急に焦りが込み上げてきました。

長男の保育園のお迎えまでは残り1時間。

ギリギリではあるけれど、今から病院に向かえば、間に合うかもしれない。


万が一に備えて、私は姉に連絡。

「病院の最寄り駅まで来てもらって、駅前で長男を見てもらえる?」とお願いしておきました。


そのうえで、看護師さんにこう伝えました。


「今日じゃないと、夫は退院まで赤ちゃんに直接触れることさえできないルールですよね。

赤ちゃんの容態についても、夫はとても心配しているので……お時間をいただいて、ご説明していただくことは可能でしょうか?」


看護師さんは真剣な表情でうなずき、「かしこまりました。担当の医師に確認してみますね」と丁寧に対応してくれました。


しばらくして病室に戻ってきた看護師さんはこう伝えてくれました。


「赤ちゃんは今、NICUに入りました。容態は安定していますが、呼吸の状態を慎重に見ながら経過観察をしています。

このあと、医師のほうからご主人に直接ご説明させていただきますね」と。


NICUに入った――その言葉に、すっと何かが引っかかるような感覚がありました。

「安定している」という言葉には救われたけれど、それでもやっぱり、赤ちゃんに触れられない現実に胸が詰まります。


このあと夫は無事に説明を受け、赤ちゃんに会うことができたのか――


そしてNICUでの様子はどうだったのか。


その続きを、次回に書きたいと思います。