図書館でふと目についた




そういえば本屋で手に取ったことがあった


オシャレなパリジャンを紹介して
すてきなパリライフでも載ってるだろうなー


と、誤解したまま通り過ぎたけど
また出会ったので、借りてきました


裏切られた!
そうそう
パリってこういう街!

と、読みはじめた瞬間に分かった



パリは大好きな街だけど
そんなにいいところじゃない

そんなにみんな陽気じゃない
街は美しいけどキレイじゃない

移民難民の問題もあるし
テロもある

きっと住んだら幻滅する

そんな街だと思ってますキョロキョロ


でも、好きなんだけどね


この本に出てくるおじさん
パリに観光旅行で行ったら


すれ違うだろう
目に入るだろう
メトロやバスで隣に座るだろう


だけど


知り合うチャンスは少ないだろう


おじさん達がどういう経緯で
パリに住む事になったのか

どんな人生を送っているか

どんな考えを持っているか

なぜ故郷に帰らないのか

そこから

おじさんを通じて知るパリの一面

新しい切り口だけど、真実のパリ


おじさんを通じて
そんな姿が描かれていました


こういう色んな人がいるけど

個人が個人を尊重する国だから

ぶつかり合うのでもなく
一緒である事を強要されず

そんな、人間関係から生まれる空気感が
新しい街の一ページとなるんだろうなぁ


ところで
2017年にパリではスマホ禁止のカフェが
登場しました

カフェはそもそも会話や読書を楽しむところ
その本来の姿を取り戻す

取り組みの一つのようです



一周回って原点に戻ったように見えました


便利さを追求して
WiFiや電源を完備するか

本来の姿(=真理?)を失わないよう
デジタルデトックスを行うか

この分かれ道にその国の
辿ってきた歴史を感じます



スマホに触れず
隣に座ったおじさんと
こんな会話をしたら


人生に風穴を開けてくれるんだろうな


楽しい本でした