至宝の才能集う近代競馬最高峰。競馬史に刻まれる勝者決する頂上決戦、ジャパンカップ2023。
府中でその瞬間を共有できる幸運に感謝したい。
1枠1番リバティアイランド
完全内枠有利・前残りの桜花賞で唯一後方から差し切り勝ち。着差以上の勝利であり、明らかに異質な強さ、異常な勝ち方で世代最強を示した。
続くオークスでは一人旅の6馬身差圧勝。同世代には敵不在であることが誰の目にも明らかとなった。
一夏越し、三冠牝馬への秋華賞。単勝1.1倍 複勝1.0倍のオッズですら適正オッズといえた。4コーナーを回って抜け出した時点で勝負は決した。何者も寄せ付けず三冠牝馬が誕生。
秋華賞では7〜8割仕上げと言われており、ジャパンカップでベストパフォーマンスを出せるように逆算されている可能性が高い。最終追い切りでは自己ベスト更新。オークスを圧勝した同舞台、府中2400mも上昇要素であろう。斤量54kgも相当な優位要素でありイクイノックスに勝てる可能性があるのはこの馬のみかと思われる。
しかしイクイノックスの強さは至高の領域に到達しており、2着候補の1番手止まりというのが現実的な立ち位置であろう。
2枠2番イクイノックス
競馬史上最強との声もある現在G1を5連勝中のイクイノックス。天皇賞(秋)の勝ち方は日本の競馬ファンに衝撃を与えた。ジャックドールのハイペースの逃げにより先行した馬のほとんどが直線で沈んでいったレースで、先行したにも関わらず楽に抜け出しレコード勝利。2、3着は後方で待機していたジャスティンパレスとプログノーシスであり、1着のイクイノックスの能力が際立った。
レース前はドウデュース、プログノーシス、ダノンベルーガなど、相当ハイレベルメンバーと思われていたが終わってみればこの馬だけがレベルが違っていた。
こちらも今秋の最大目標はジャパンカップと陣営は公言しており、天皇賞(秋)では8割の仕上げであったと言われている。今回は初の中3週でこれまで間隔を空けて使われていたイクイノックスにとって唯一の不安要素となるのが、能力はこのメンバーに入っても格が違うであろう。
8枠17番スターズオンアース
昨年の桜花賞・オークスの二冠馬であり能力に疑いはないが、怪我がちで予定通りにレースを使えていない。春の大阪杯、ヴィクトリアマイルは適性の条件とはいえないが、2着・3着の結果が能力の高さを示している。
今回の府中2400メートルはベスト中のベスト条件であり、能力通りに走れば当然有力候補となる。脚の蹄不安で天皇賞(秋)を使えずジャパンカップ直行となったため、どこまで仕上げられているかが結果に直結するであろう。