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たんぽぽの綿毛にもチョコンと乗るほど軽い、世界最軽量の金属素材が開発されたそうだ。この金属は、米カリフォルニア大学アーヴァイン校、HRL研究所、カリフォルニア技術協会などの合同研究により生み出された。
 その重さはなんと、発泡スチロールの100分の一。しかも軽いだけではなく強度も相当高いという。
マイクロラティス(microlattice)と呼ばれるこの素材の重量は1立方センチメートルあたり約0.9ミリグラム。格子状に金属糸が編み上げられ て作られているのだが、髪の毛の1000分の1の厚みしかない金属糸の中身は空洞となっており、そのほとんどが空気なのだ。金属部分は全体の0.01%し かないという。
また、規則正しく格子状に編み上げられたこの金属は加えられた力を吸収する特徴を持ちあわせており強度も高い。格子ポリマーにはニッケル-リンの層を堆積 させており、超軽量だけでなく頑強な構造となっている。これまで最も軽い固体とされているシリカ・エアロゲルの重さが1立方センチメートルあたり約1.0 ミリグラムだから、それより0.1ミリグラム軽いことになる。
ultralight-microlattices
なお、この金属は、国防高等研究計画局DARPAに開発依頼されたものだそうだが、将来的には断熱材や、バッテリー電池、衝撃エネルギーの吸収材として民間での転用も期待されている。