2025年3月に東証プライムへ上場したばかりのJX金属(5016)。上場初値843円から現在は863円(2025年4月1日時点)と調整中ながらも、市場では「成長を織り込めていない超割安株」として注目を集めています。
個人的な意見ですが、JX金属を「マテリアル系成長株」として捉えています。
1. 【株主構成と事業の再編】ENEOSからの独立、そしてマテリアルシフトへ
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パンパシフィック・カッパー(銅製錬子会社)の持ち分を一部丸紅に売却
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チリ・ロス・ペランブレス銅鉱山の権益3.27%も手放す
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今後は銅依存から、半導体・EV素材中心の先端マテリアル事業へ
ENEOSグループからの独立は、むしろ“しがらみ”を断ち、成長加速の布石と見える。
2. 【超割安株の真相】PER8倍・PEG0.21という異常な評価
PER 8倍:EPS110.53円に対して株価889円。業績に対して市場が極端に保守的。
PEG 0.21:2020〜2024年EPS成長CAGR38%。この成長にしてこの評価は異常。
| ROE | 16.36% |
→ 市場がまだJX金属の未来に気づいていないと見る投資家にはチャンスと映るかも。
3. 【なぜマテリアル系?】EV・AI社会を支える素材の主役へ
JX金属の強みは、半導体・EVに不可欠な素材のグローバル供給力。
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スパッタリングターゲット:半導体薄膜材料で世界シェア60%
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高機能銅箔・レアメタル:EV電池・電子機器に必須
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再エネ転送・蓄電インフラと素材の関係性:JX金属の素材が送配電システムや蓄電池にも組み込まれる未来
これは単なる素材企業ではなく、再エネ×電力×デジタル社会のインフラ支援企業としてのポジション
4. 【なぜ今JX金属が面白いのか?】889円の株価が示す市場の誤解
現在の株価は成長性に対して過小評価されています。
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PER8倍、成長率38%でPEG0.21は成長株としては"バーゲン価格"かも
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銅の市況が安定しており、収益下支えに
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再エネ・電力需要増大とともに、半導体・EV素材の波がJX金属に到来
配当1.35%という「笑えるほど低い」数字も、逆に言えば「成長に本気で投資している証拠」かもと思っている。
5. 【今後の投資戦略は?】
889円は“安すぎる”可能性が高い。以下の戦略が考えられます:
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短期視点:950〜1,200円を初期ターゲットとしたイベント(TOPIX買いや決算)狙い
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中長期視点:PER13〜18を想定して1,500〜2,000円まで保有継続
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配当狙いなら他銘柄を:全国保証やJTの方が利回り優秀
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成長ストーリーに乗るなら今:マテリアル系で未来を支えるJX金属が注目される前に仕込むのが吉かな。
6. 電気の未来は「素材」で決まる
「電気需要が増える」未来はすでに始まっている。そして、その未来を実現するのは電池でもAIでもなく、その根底を支える“素材”=マテリアル系。
JX金属はまさにその未来の中心に立つ企業。
「物はなくならない」「インフレ時代にはむしろ価値が増す」っていうマテリアル系への信念を持っている。
今は脱デフレ → インフレ局面の転換期。
サービス・アプリ・SaaSの評価が下がり、現物・供給網・エネルギー・素材系に資金が流れる構造になってる。
ビットコインとかいろいろ無形資産がはやっているが、「形のある資産」が最終的に信頼される事態がくると強く信じている。
そういった意味で
マテリアル系は「形ある守り」と「成長する武器」かな?
