さよならを言う日まで     ~期間限定の恋愛~
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5月21日

旅行に行った。
もちろん彼とではなく、1人旅をしてた。
のんびりしながら、考える事は彼の事…

私が旅行から帰る日。
飛行機が苦手な事を知っている彼は、搭乗時間の寸前まで電話をくれた。

「着いたら連絡するんだよ」
「早く帰っておいで、待ってるよ」

そう言ってくれる。

彼からもらったお守りをにぎりしめ、飛行機に乗って帰路につく。

飛行機を降りて、携帯の電源を入れた。
その瞬間、電話が鳴った。彼からだった。
「到着時間過ぎたのに連絡ないから心配したよ」
飛行機が10分位遅れて到着したからだ。

大丈夫か?揺れなかったか?楽しかったか?

怖くて不安だったけど、彼と話してるとそんな気持ちもとんでいく。
いつも私を穏やかな気持ちにさせてくれる。

ふいに肩をつかまれた。
「おかえり」
振り返ると彼が笑顔で立っていた。
「どうして…」

「一緒に旅行にも行ってあげられない。飛行機が怖くても隣で手も握ってあげられない。こんな事しかできないから」
彼は少し寂しそうに笑いながら、私の手を取って歩き始めた。

彼との時間がゆっくり過ぎて行く…
幸せな時間…

少しだけでも

週末、彼から電話があった。

彼は毎朝出勤中におはようメールをくれる。

家を出たよ、電話持ったよ
その合図。

私がメールできるように教えてくれる。

お昼休みに電話してくれる。
帰宅途中に電話してくれる。

家に帰ったら、朝まで連絡がとれない。


休みの前日は寂しくなる。

かかってくるはずのない週末に電話があった。

「何かあったのかな」
不安になった。

「声が聞きたくなっちゃったから」
外出先から電話をくれた。
その日から、彼は週末も電話をくれるようになった。
週末は家族ででかける。
駐車場に車を置きに行った少しの時間。
奥さんと別々になる、スパの脱衣場から。
コンビニにビールを買いに行った時。

ほんの少しだけでも、電話をくれたり、メールをくれたり…

短くても、少しだけでも、そのたびに私の事を思い出してくれてる。

大事にしてくれてる。
そう思う時間。

彼ができる、せいいっぱいの事。

大好きだよ

愛してるよ

毎日言ってくれるそのコトバを、ゆるぎないものにしてくれる。

私が寂しくならないように、
不安にならないように、
考えすぎないように…

いつもありがとう。

5月18日

午前中に仕事が終わり、午後からデート。

山下公園を散歩して、マリンルージュに乗った。

「こんなに一緒にいれて、贅沢だよね」
海を見ながら私が言う。
「いつもいっぱい我慢させてる。こんな事、贅沢じゃないよ。もっともっと、いろんなところに連れて行ってあげたい」
彼が言う。

しばらく海を見つめてた。握った手が、痛かった。


みなとみらいの観覧車にも乗った。
私も彼も高所恐怖症。
いきおいで乗ったけど、2人でちょっと後悔。
夕暮れの横浜の街並みを眺める余裕もなく…
彼に寄り添い、キスをした。


私は彼が好き。
彼も私が好き。

好きだけど、どうにもならない事がある。

好きだから、傷つける事がある。

好きだから、罪悪感よりも優先してしまう事がある。

好きだから、素直になれる事がある。


一緒にいたい。
今だけでいいから…

長くは続かない。
永遠は続かない。

わかってる。
それはわかってる。

だから、タイミングが合ってる今だけは…
わがままを許して下さい。

彼と過ごす時間を私にください。
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