前回、高知市の水泳授業のことを取り上げましたが、学校のプールの老朽化、教員の負担軽減などを理由に、水泳授業の外部委託化が進んでいます。
スポーツ庁が行った調査(全国体力・運動能力、運動習慣等調査)によると、水泳の授業を学校のプール以外で行っているのは小学校で10.8%、中学校で10.3%と約1割になっています。地域のスイミングクラブで指導する場合が多く、「外注化」が進んでいます。
水泳については、学習指導要領で体育・保健体育の授業で必ず行うことになっていますが、外部委託に警鐘を鳴らす識者もいます。外部委託で、いわゆるインストラクターが教えるのは技術(スキル)的なこととだと思われますが、水泳授業はからだづくりや苦手な子の指導、集団での協働など、学習的な要素もあるでしょう。高知市の事故も受けて、今水泳の授業(指導)の意味が問われてきていると言えます。