大学入試センターは、1月17・18日に行われた大学入学共通テストの平均点を公表しました。

 

今回の志願者数は49万6237人で昨年と比べて1066人増でした。平均点の大半は50~65点でしたが(「国語」は200点満点で116点)、「物理」の平均点は47.46点で共通テストの前のセンター試験も含めて最低点でした。また、導入2年目で、昨年平均点が非常に高かった「情報」の平均点は69.26点で、昨年比約10点減でした。

 

また、問題となっているカンニングですが、スマートフォン使用の不正行為など7件が確認されていて、文部科学省は入試での不正防止の徹底を求める通知を出しました。

 

↑日本テレビニュースより

次期学習指導要領で話題となっている「調整授業時間」の制度について、中央教育審議会は、その上限等を検討、公表しました。

 

「調整授業時間」とは、例えば週5時間ある国語を4時間にして、1時間を英語に上乗せするなど、振り分けが可能な制度です。今回の検討案では、全教科で週1時間は授業があるようにするということで、道徳科のように年間35時間、週1時間以下の教科については調整対象からはずすということです。

 

「調整授業時間」については注目度が高く、どのように運用するかによって、学校現場の対応も変わってきます。今後も注視していきたいと思います。

 

 

 

 

高市早苗首相は、通常国会の冒頭(1月23日)で衆議院を解散することを表明、2月に衆議院議員選挙が行われることになりました。

 

「国民の信を問う」という理由を強く挙げていましたが、東京新聞のアンケートでは89%の人が「納得できない」と答えています。支持率が高いうちに選挙を行い、自らの地盤を固めようというねらいでしょう。一方、衝撃的だったのは、立憲民主党と公明党が「中道改革連合」という新党を立ち上げたことです。

 

選挙の行方はわかりませんが、高校無償化や給食費の負担軽減を盛り込んだ来年度予算が、年度内(2026年3月まで)に成立するのかどうか、難しい状況です。物価高の対策も含めて、空白期間が生まれることが懸念されます。

 

↑NHKニュースより

 

大学入試センターは、1月17日・18日に行われた大学入学共通テストの受験者数をまとめ、公表しました。

 

志願者数は49万6237人で、もっとも受験者数が多い外国語は45万6368人でした。

また、受験者数がもっとも多かったのは東京都で7万869人、少なかったのは鳥取県で2119人でした。

 

今回のテストで、運営側・会場側がもっとも苦慮したのが、カンニング対策でした。近年は大阪府の女子学生が上着の袖にスマートフォンを隠し外部と連絡した不正、男子受験生が「スマートグラス」(メガネ型機器)を使って問題用紙を撮影した不正など、巧妙なカンニングが行われています。不正行為を防ぐため、会場に電波遮断装置を導入する案もありましたが、費用が高額で断念しています。結局、これまでの不正を例にし、不正行為を行った場合は全ての科目の点数が無効であること、場合によっては警察に通報すること、などを受験生に「受験上の注意」として知らせるにとどまりました。カンニングのための機器は小型になり、見つけるのも困難です。受験生の良心に期待するしかありません。

 

首都圏模試センターの調べでは、昨年の首都圏(東京・千葉・埼玉・神奈川)の私立中学・国立中学受験者数は推定で5万2300人で、受験率は18.1%だったということです。そして、今年は5万2150人~5万2450人と予想しています。(首都圏の小学校6年生の児童数は28万人位)

 

少子化が毎年話題になっていますが、首都圏では児童の5人に1人が受験していて、中学受験熱は高い水準で推移しています。東京都の文京区や港区では50%を超えているという調査もあります。また、最近は中国などの外国籍の受験生も増加しているという点も特徴的です。

 

こうした状況について、高校入試や大学入試で苦労しない、ということもありますが、最近では子供の適性にあわせての学校選びが重視されているようです。私立高校無償化で公立高校のあり方が問われる中、公立の義務教育諸学校のあり方も課題になっていきそうです。

 

↑首都圏の中学受験者の数の変化(首都圏模試センターによる)

 

 

 

栃木県の公立高校の生徒が別の生徒に暴行する動画がSNSで拡散、問題になっています。この動画の再生回数は何と1億回を超えていて、学校名や個人名の情報も流れていると言います。

 

生徒の暴行が、暴力事件なのかいじめなのか、学校側は調査中としていますが(警察は暴行事件として捜査中)、動画投稿の意図は何なのか、個人名などは本当なのか、こうした事態について学校・教師はどう対応したのか、不明な部分もあるようです。今やSNSではAIを使った偽動画も簡単につくれますし、匿名で様々な意見が真偽と関係なく投稿されます。個人に対する誹謗中傷も数多く、安易な投稿は違法の可能性もあると言われています。

 

県の教育委員会は「これまでと異なる対応が必要」としながらも、「誹謗中傷は慎んでほしい」と訴えています。大分の市立中学でも同様の動画がSNSにアップされているということです。松本文部科学大臣は、個人情報の流出も含めて「子供への新たな人権侵害につながる」と警鐘を鳴らしています。

 

↑暴行動画について謝罪する栃木県教育委員会

2024年度に実施した公立学校の教員採用試験の倍率が、全体で2.9倍となり、過去最低を記録しました。(2023年度は3.2倍)

 

小学校は2.0倍(前年度2.2倍)、中学校3.6倍(同4.0倍)、高等学校は3.8倍(同4.4倍)、特別支援学校は2.0倍(同2.2倍)でした。

 

今年度(昨年、2025年)については、倍率がやや高くなり、志願者が増えたという自治体の報道もありましたが、全体としては倍率低下になっていると言われ、秋だけでなく、1月にも追加試験を行う自治体もあります。なお、2024年度の倍率低下について、文部科学省では「大量退職に伴う採用者数の増加」が原因の一つとしていますが、なかなか首肯しにくいところがあります。

 

↑教育新聞より

 

スポーツ庁は、「令和7年度 全国体力・運動能力、運動習慣等調査」結果を昨年12月に公表しました。この調査は、子供の体力等の状況を把握・分析して、子供の体力等の向上の施策の成果と課題を把握して、その改善を図ることなどを目的にして、毎年行われています。調査項目は、握力、上体起こし、長座体前屈、反復横とびなどで、全国の小中学校等で行われた結果を集約・総括しています。

 

今回の調査結果では、各種目の合計点は、2024(令和6)年度と比較して、小学校は男子 で0.5点、女子は0.1点増加し、中学校では、男子は 0.4点、女子は0.3点増加しました。(小学校5年と中学校2年)また、運動やスポーツをすることが「好き」「やや好き」 と回答した児童生徒の割合は、2024(令和6)年度と比べ、小 学校では、男子は0.2ポイント増加、女子は0.4ポイン ト減少し、中学校では、男子は0.6ポイント増加、女子は0.4ポイント増加しました。

 

全体としては好ましい方向に向かっていると言えますが、経年変化をみると、体力合計点は、近年のピークである2018(平成30)年度を含め、コロナ前の数値には及ばず、多少とも戻りつつある、というところでしょうか。

 

 

 

 

新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 

今年は、年末に新指導要領の骨子について答申が出ると思われます。新しい教育政策・教育内容が創出され、大きな動きが出てくるでしょう。引き続き、教育動向について発信していきますので、ご高覧のほど、よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

公立学校教職員の人事行政状況調査」では、教育職員の懲戒処分についても調査・公表しています。

 

2024(令和6)年度に懲戒処分を受けた教育職員は4883人(全体の0.52%)で、前年度から54人増加しています。そのうち、「体罰」による処分は311人で前年度から32人減、「交通事故・交通違反」による処分は248人で56人増、「児童生徒性暴力等」による処分は134人で23人減でした。

 

今年は、教員によるわいせつ行為・性犯罪がクローズアップされましたが、児童生徒性暴力等による処分の数は減少しています。なお、児童生徒性暴力等とは、「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止に関する法律」の第2条第3項に該当するものです。(下記参照)

 

一 児童生徒等に性交等(略)をすること又は児童生徒等をして性交等をさせること(児童生徒等から暴行又は脅迫を受けて当該児童生徒等に性交等をした場合及び児童生徒等の心身に有害な影響を与えるおそれがないと認められる特別の事情がある場合を除く。)。
二 児童生徒等にわいせつな行為をすること又は児童生徒等をしてわいせつな行為をさせること(前号に掲げるものを除く。)。
三 刑法第百八十二条の罪、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(略)第五条から第八条までの罪又は性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律(略)第二条から第六条までの罪(略)に当たる行為をすること(前二号に掲げるものを除く。)。