重箱の修理&塗り直しのご依頼を頂きました。
かなり大きく割れている箇所もありますが、
しっかり直して行きたいと思います。

70~100年ほど経ったかなり古い漆塗りの御弁当箱。
大切な思い出の品として引き継がれて来られたとのことです。

内側は朱塗りが施され、、、

外側は黒漆ですが、
塗面はかなりくすんだ状態で、
所々に割れや欠けが見受けられます。

割れはこのままだと広がる恐れがあるので緊急治療です。
先ずは一番大きく割れた箇所を削り開始!

内側からも削って、、、漆含侵やコクソ埋めの為の下処理をします。

早速、割れの先端だけに漆を浸透させます。
一気に全体を浸透させるのは禁物。
漆は厚塗りすると中がうんで硬化しにくくなるため、
慌てず少しずつ固めて行く方が強固な接着力を発揮してくれます。

他の割れた箇所にも漆をホドホドに浸透させて、、、

少しだけ湿度を上げた簡易室(ムロ)カプセルで
じっくり硬化乾燥させましょう。
他のご依頼もだいぶ入っている状況ですが、
納品までの期間はだいぶゆとりを頂いておりますので、
御重箱の修理は他ご依頼品製作の合間を縫う形で
しっかり進めて行きたいと思います。
つづく。。。