篠笛頭金の仕立て直しは、だいぶ作業が進みました。
これから漆を塗って最終作業へと進みます。
ちょっと納期を早めて年内に納品できれば~と思います。

既存の頭金は厚みが0.5mm未満と、かなり薄いことが判明。
このまま使うのは危ういと思い、剥がすことに。。。

既存の頭金を剥がすと木地が現れました。
中は何らかの木材で、周囲は竹ですね。

次に頭金に貼る厚貝螺鈿の加工へ。。。
黄色い螺鈿をご希望とのことで、
黄蝶貝(白蝶貝の表側の黄色い部位)を使用することに。
美しく且つ黄色味の濃い部分を厳選です!!

1mm厚に平板化して直径22mmに加工。

レーザー照射をして、、、

白い焼成痕を完全に洗浄除去し、、、
周囲の余分な輪郭も削って螺鈿プレート完成。

次に頭金本体(と言っても0.5mm厚ですが)を
真鍮板から切り出します。。。

カチッと22mmに加工。

基本、頭金は銀巻きの中に象嵌なので、
微妙に削って合わせが必要です。

そして今回、、、螺鈿プレートと真鍮板を合体させた新しい頭金の厚みが計1.5mmになるため、木部を彫り下げます。
ん!?削っていると嗅いだことのあるスーッとした匂い!?
この木材は、、、松か!!

うん、この程度の深さでしょう。

厚貝プレートのレベルが
銀巻より少し下がる程度になりました。
ハマり具合はこれで良し。。。

そして朱塗り開始です。
1回目の塗りは、乾燥が遅口の朱漆をかなり薄く塗って。
凹みの立ち上がり部分に出来るだけ漆が溜まらないように薄く塗ります。
油断すると、すぐこの溜まりにチヂミ(表面だけ乾いてブツブツになります)が出来ますので(^^;
朱漆は3~4回は塗ることになるでしょう~
つづく。。。