昨日17日は、こちらは厳しい寒さに見舞われ本格的な雪のシーズンに
入りました。
境内はもちろんの事、木と木の間から見える眼下の景色も銀世界です。
ここからは、円山川(まるやまがわ)と東床尾山(ひがしとこのおさん)が望め、
春には引野にある桜の名所大師山が見通せてきれいです。
さて、この雪に負けることなく、今年最後の毘沙門天護摩祈祷も無事に
勤めることができ、曲がりなりにも毘沙門天王へのお給仕に力を入れ始めました。
毘沙門天さまは、お妃の吉祥天(きっしょうてん)さまとお子様の善膩子(ぜんにし)童子さまと一緒に
福徳をお授け下さる天部の尊として知られますが、吉祥天様には妹がいることをご存じでしょうか?
名前は、黒闇天(こくあんてん)とも黒耳天(こくにてん)とも呼ばれ、姉とは正反対で
姿は醜く、不幸と災いをもたらす尊でございます。そして黒耳天は常に姉の吉祥天と行動を共にするといわれています。
つまり、幸・不幸は表裏一体で、「幸は不幸の種、不幸は幸の種」といわれる所以です。
この事から、本当の安らぎと満足は、幸福も災いも共に区別なく受け容れた心の境地に感じられるものなのかも知れません。
この毘沙門天法をお授けいただいた時に、「黒耳天さまのご真言も唱えて一緒に拝みなさい」と教わったのはそういう事なんですね。
これからも、お不動さまの息災(そくさい)の護摩と毘沙門天さまの増益(そうやく)の護摩に
精進してまいりますので、ご一緒にお参りできる方は是非どうぞ!
因みに今年最後の不動明王護摩祈祷は、行事カレンダーの通り
12月28日 午前10時から執行いたします。