自己導尿について | がんも二度目なら・・・

がんも二度目なら・・・

過去そして現在のがん闘病について、また日々思うこと

いろいろな方のブログを見ていて


特に子宮がんで広汎子宮全摘術を受けた人が


自己導尿の苦労をつづっているのをよく見かける。



こういう記事を見るととても複雑な気持ちになる。



というのは


私も20年前に手術を受けた後


それまでと同じ感覚では全く排尿できないので


排尿訓練というものを行った。



看護師さんから


「これがうまくできないと一生自己導尿しなきゃいけなくなるよ」と


脅かされ(?)


一生懸命腹圧をかけて排尿する感覚をつかんだ。


幸い(?)私の場合は数回でコツがわかり


一度も自己導尿することなく10年以上経過した。



そして


尿漏れが始まったのだが


初めのうちは「歳のせいかな?」という程度だったが


次第に容認できない状態になり


大学病院の「尿漏れ外来」を受診した。



そこで言われたことは以前も記事にしたが


要は「長年腹圧排尿をしてきたアンタが悪い」ということだった。



婦人科で指導された通りのことを


一生懸命やってきただけなのに・・・



医師が「どうして自己導尿したくないの?」ときくので


「痛そうだから」と答えると


「人にやってもらうから痛いんだ。自分でやれば痛くない」


「でも、大変そう・・・」


「4歳の女の子も、目の見えないおばあちゃんもやってるよ」


「普通のトイレが使えないんじゃ・・・」


「普通のトイレで普通に座って足が開ければ大丈夫」と言う。



医師は多くの婦人科患者から


「私は排尿できるので今のままでいいです」と


断られることが多いらしく


また婦人科医に「患者に腹圧排尿を指導するな」と


言っているにもかかわらず


婦人科は聞き入れないということで


「どうせアンタも拒否するんでしょ」という口ぶりだったので


私はつい悔しくなり「やります」と言ってしまった。


「じゃ、今度看護師さんから指導受けて」と言われ


もしかしたら入院とかで何日もかけて訓練するのかと思いきや


30分程度の指導でできるようになった。



方法は詳しくは書けないが


必要なのはカテーテルと清浄綿


潤滑ゼリーは慣れるまでは必要かも


鏡を使ったりすることもなく


普通の洋式便器に座って


勘で覚える


というもの。



やってみた感想は


こんなに簡単だったのかということ。



トイレタイムも腹圧で出していた時より短くなった。


なによりスーっとでる爽快感がある。



確かに鏡を使ったり


無理な体勢をとったりするくらいなら


将来のリスクはともかく


今は腹圧排尿で頑張りたいと思うのが当然だろうが


こんなに簡単な方法があるのに


どうして普及していないんだろう?



先日、泌尿器科外来の日に


その辺のところを訊いてみた。



「とにかく自己導尿はイヤって人が多くて・・・


正直僕ら(泌尿器科)としてはウ~ンと思ってるけどねぇ」ということだった。



カテーテルがない!という時のリスクも考えれば


腹圧排尿を訓練することそのものは意味があるのかもしれないが


一方で


楽で簡単な自己導尿の方法があるということも知ってほしい。