昨年同様、梅雨が明ける前から猛暑続きとなる残酷な夏がやってまいりました。。。

年々増加する熱中症による搬送・死亡のニュース。

エアコンの効く涼しい所にばかりいられるわけでもなく、なんとかこの暑さを乗り越えなければと皆さん頭を悩ませます。

都市部では舗装化された地面や暗渠化された川や水路のせいで地面から気化熱が発散されず、また高層化された建物は太陽の光が当たる地表面積を増大させ、またその建物の内部を冷やすための空調機の室外機からは外気温に室内の熱エネルギーが加わった熱風が吹き出しヒートアイランドを形成しています。

そう考えるとまだまだ田舎は救われているか💦

私はあまり熱中症にならない。

これは奢りでも油断でもなく、ならないようにしてるからです。

元々汗をかきやすい体質であることも功を奏しているのですが、それは、暑くなったらちゃんと汗をかくように身体を慣れさせているからです。

これを「暑熱順化」といいます。

人間は恒温動物のため、身体は運動や外気温によって体温が上昇してくると汗をかいて、その汗が気化するときに身体の熱を奪って体温を下げるようにできています。なので、汗はボタボタ垂れて落ちてしまうより、汗が染み込んでびしょびしょになった衣服が少しずつ汗を蒸発させている方が身体を冷ましやすいのです。

最近は毛のない身体が人気のようですが、体毛があることによりそこに汗がとどまり衣服と同じように汗を気化させる役目も果たします。

どなたも身体が濡れているときに風が吹くと涼しい(寒い)と感じたことがありますよね。

話は戻って「暑熱順化」

簡単にいうと身体を暑いところに慣れさせるということなのですが、ここでいう「慣れる」というのは「汗をかく」ということです。熱暑での活動をする前にこの暑熱順化を行うことで熱中症になるリスクをかなり下げることができると言われています。

耐火服で活動する消防隊員や激しい運動をするスポーツ選手などは積極的にこの暑熱順化を取り入れトレーニングしています。暑熱順化は汗をかいたらすぐに涼しいところで休み水分補給ができる環境で行うと、身体への負担を少なく汗をかきやすいスイッチを入れられます。このトレーニングを繰り返すことによって、身体の熱を汗でコントロールできる体になっていきます。

私は熱中症になりにくい、と書きましたが、それは汗のお陰だけではなく、自分で身体の状態を把握し活動をコントロールするからです。

　いやいや、限界まで作業してないからでしょ。

その通りです。限界まで作業して体調を崩すリスクを冒す方がよっぽど不経済です。

　そんなこと言ってたら仕事が終わらん。

では、限界まで仕事をやって体調を壊して翌日からの作業ができなくなったら？

それこそ仕事が何日遅れるかわかりません。場合によっては命を落とすことだって考えられます。

会社は、作業員の命にお給料を払っているのではありません。作業員のしてくれる仕事にお金を払っているのです。仕事ができなくなってしまった作業員は会社にとってリスクでしかありません。

熱中症のリスクは人それぞれ異なります。

危険信号は各々が自分で感じなければなりません。

喉が渇いたなとか、頭が熱いなとか、症状を感じとったら適宜水分を補給したり小休止をする事が大切です。

だからと言って怠けていいわけではありません。先ほど言った通り暑さに慣れるための身体作りを各自やってもらう事は大前提。

最近の人はどこで入れ知恵されてきたのか、労働者の権利ばかり主張してくる人がいます。もちろん会社は法に則って福利厚生に務めますが、それには会社に利益をもたらしてくれるようにしっかりと仕事を覚えてくれなくては、なにが権利なのか。

とにかく、建設業も身体が資本です。仕事中に「納期」とか「正確さ」という基本的なストレスはどの仕事も同じ。そこへきて物理的な筋肉の疲労、気候によるストレス、危険度によるストレスが加わる為、長時間の作業は事故に直結します。

それ故に、私の会社では基本的に残業はさせません。

半分愚痴のようなことを書き連ねてしまいましたが、誰も見ていない備忘録としてここに記しておきます。

今年の夏も無事に乗り切れますように。

暑い国です