平日。



誰もいない山の中を散歩して、



誰もいなくなった公園で遊んで、



アスファルトの間から咲く花を眺めて、



無人の野菜直売所で野菜を買い、



近所のスーパーで必要最低限のものを買って、



家に帰って時間をかけてご飯を作り、



家族で団欒しながら食べて、



家中をピカピカに掃除して、



ゆっくりとお風呂に浸かり、



早めに布団に入る。





こんなこと、今まであっただろうか。





きっと今までが、忙しすぎたのかな。




もっと働け!



もっと稼げ!



資本主義社会の名のもと、どんどん経済を回すシステムの渦に、ぐるぐると巻き込まれて、気がつけば息もできない早さになってた。




これを機に、働き方が変わって欲しい。




ヨーロッパのように、昼休み2、3時間とかではなくとも、無駄な会議や出張などはとことん排除して、定時できちんと帰れるような仕事量に調整。



今回のような危機的状況になっても、明日生きるか死ぬかで困るような生活にならない程度の賃金の保障。




今回のコロナ騒動で、今まで隠れていた社会問題がどんどん浮き彫りになってる。



経済的に弱い者がどんどん行き場を失い、医療従事者がとことん追い詰められ、その他の者は、我関せずと胡座をかいている。



日本の現状。



優しいようでいて、表面だけ取り繕った優しさ。



社会的弱者に冷たい国。




保身のための行動よりも、先に、全ての国民に生きる権利を保障するべきではないのか。




かくいう私も、とりあえず目の前の生活で精一杯。



仕事にも行かなければ、この先の生活が見えなくなる。



しかし、ちょっと立ち止まって周りに目をやると、すでに春は訪れていて、木々や新しい生物たちが芽吹いているのに気づく。



心地良い風に、暖かな太陽の光。



散歩していると、今、世の中で起きていることが嘘みたい。



せめて、毎日の暮らしを楽しむ余裕を忘れずにいたい。