4年前の今頃、旦那の弟が結婚相手を連れて帰ってくるというので親族一同どよめいた。
まったくどんな人か情報を知らされないまま当日を迎え、みんなワクワクと緊張でそわそわしていた。
私も同じ嫁という立場でさらに義理の妹になる人であるから
“よし、ここは一つしっかりしたお姉さんになろう!頼られる存在になるぞ!”
と余計な気合いを勝手に入れていた。
私は親族で常に一番年下であり、兄、義姉、いとこ、旦那、義弟に至るまで全員年上なのでお姉さん風を吹かしたくて仕方なかったのだ。
いよいよ両親から「いらっしゃった!」と連絡が入り私たちも旦那の実家へ向かった。
そして部屋の扉を開けると
そこにはものすごく上品な女の人が座っていて「初めまして」と挨拶して下さった。
私はそのあまりの上品さにくらくらし、“綺麗なお姉さんは好きですか?”という何年も前に流行ったフレーズが働かない頭の中をよぎった。
話をしてみると義妹は本当に明るく上品な面倒見のいいお姉さんで(私より9つ上)
しかもB型でさっぱりした部分もあり、私など足元にも及ばないしっかりさだった。
それでもなお頼られる存在の座を捨てきれなかった私は義妹が好きだというビリヤードの話で盛り上げるべく「ビリヤードお好きなんですか?」と話を切り出した。
「はい、キュウを持っています」
という返事に
「え!何級ですか⁈」
違った。
キュウとは級ではない。
棒の事なのだ。
私はビリヤードについて何一つ知らない事をようやく思い出した。私が義妹に教えられる事は何もない、そう確信した。
その後しばらくして
「子どものオムツかえの時にぜひ」
と手作りのおしりふき入れをいただいた。
なんとお裁縫まで得意なのだ。
「フィンランドのマリメッコという柄で」
と聞いたにもかかわらず横文字に弱い私は友だちに
「マンハッタンみたいな名前の柄の…」
ともはや国すら違う説明をしてしまった。
こんな妻を持つ旦那とこんな母親を持つ子たちが不憫で仕方ない。