今日は暖かいですね☀ようやく、春がやってきたという実感が湧きます。
わたしが通う大学は山の上にあるので、少し寒いのです(笑)。

今日のオススメ作品は夏目漱石「夢十夜」です。“春眠あかつきをおぼえず”という言葉から連想しました✨
この作品は、高校の現代文の教科書で採用されていたりするので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

あらすじ紹介、というか内容紹介になりますがこの作品は漱石の“夢”をモチーフにしたオムニバス的作品になっています。余談ですが、「夢十夜」の書き出し、「こんな夢を見た」というのは黒澤明監督の「夢」という作品でもリスペクト・オマージュされています。

「夢十夜」オススメポイントは以下の2つです。
①漱石作品に珍しい幻想的な文章
②読みやすさ

①漱石作品に珍しい幻想的な文章
漱石作品は人間の内的な葛藤を描いたものが多いです。※「坊っちゃん」等
そのなかで、“夢”をテーマにしたこの作品は他の作品とは毛色が違っています(夢であるが故!)
また、漱石の文章のなかでも詩的で、美しい文章が味わえます。おそらく「夢十夜」で最も有名なのは「第一夜」ですが、「第一夜」の圧倒的世界観・文章のリズム感の良さは素晴らしいです。

②読みやすさ
漱石作品で評価が高いもの、また有名なのはものを読んでみようとすると、殆どが長編になります。なので、忙しいから読む時間が、一気に読みたいからなあ、等と手をだしにくいという声を聞いたことがあります。
その点、「夢十夜」は一夜ずつが短いので(「夢十夜」では各話のことを「第○夜」と言います)とても読みやすく、オススメです。

春のお昼寝前や、どこかカフェの中など、ちょっとした時間に是非。青空文庫にもありますので。

大学から帰宅途中、窓から夕焼けがさすバスの中で/Miyu