2014/10/24付日経 オプジーボ(小野薬品)の記事 | HER2タイプ乳癌ステージ3C 経過観察中シングルマザー

HER2タイプ乳癌ステージ3C 経過観察中シングルマザー

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2015年春~夏に免疫療法を検討した際に、
丁度、最新の動向として目についた、
抗PD-1抗体(免疫チェックポイント阻害剤)。

まずは、当時のメモから。

オプジーボは名も知らぬ(失礼!)小野薬品
が15年かけて開発し、
日本で、米国に先駈けて承認されたのも、
高額の薬価とともに話題になりましたよね。
米国ではトリネガ乳癌の治験もされて
ますね。

2014/10/24付の日経新聞では、
「15年諦めなかった小野薬品  がん消滅、
  新免疫薬」
と題して、大々的に記事が掲載されて
いました。

以下、記事から抜粋します。

ーーーーー

免疫治療薬「抗PD-1抗体」が実用化された。
世界に先駈けて実用化したのが、関西の
中堅製薬、小野薬品工業だ。

ニボルマブは難治性がんの1つ悪性黒色腫
(メラノーマ)の治療薬として、小野薬と
米ブリストル・マイヤーズスクイブが共同
開発した新薬だ。

「PD-1」という分子を京都大学の本庶佑名誉
教授らの研究チームが発見したのは1992年
小野薬もこの分子に目をつけ、共同研究を
進めた。
「PD-1」が免疫抑制に関わっている仕組みが
分かったのは1999年実際の治療薬候補が
完成し治験が始まったのが2006年
開発から実用化まで15年かかった。
当時は免疫療法に対する医療業界の反応は
冷ややかだった。医師や学会だけでなく、
数々の抗がん剤を実用化した製薬大手も
開発に消極的だった。

がんは体内の免疫に攻撃されないように
免疫機能を抑制する特殊な能力を持つ。
ニボルマブはこの抑制能力を解除する
仕組みで、覚醒した免疫細胞によって
がん細胞を攻撃させる。

米国、日本での臨床試験では、「増殖を
抑えるだけでなく、がん細胞がほぼ消えて
しまう患者も出た

ただ、効果が出ない人も一定の割合で
存在する

2013年10月時点で6000円前後だった小野薬
の株価は2014年に入って急騰、一年足らず
で3000円以上伸びた。

メルク、ロシュなどが同じ仕組みの抗PD-1
抗体の治験を拡大。

ーーーーー

PD-1は、活性化した免疫細胞(T細胞や
B細胞)に広く発現し、
『免疫のブレーキ役』(免疫チェック
ポイント分子)として、
免疫応答を抑制する機能を持つ。

従来のがん免疫療法は、がん特異抗原を
見つけ、それを体内に入れることで
アクセルを踏み込もうというもの。
しかし、体内にがんがあって抗原が膨大に
ある場合、わずか数ミリグラムの抗原を
加えても効果は薄い。
その上に負の共刺激(ブレーキ)がかかって
いれば、いくらアクセルを入れても
免疫応答は起こらない。
ブレーキを解除して免疫を再活性することが
治療に繋がる。
ここにポイントがあることを、本庶氏は
免疫の第一人者として見抜いていた。

一方、米国テキサス大学のジェームス・
アリソンも、CTLA-4という別の分子が、
やはり免疫細胞のブレーキ役として働く
ことを発見。

ーーーーー

 2014年に治験薬「オプジーボ」誕生

米国での治験では、非小細胞肺がん、
前立腺がん、大腸がん、腎細胞がんなどの
固形がんおよびメラノーマを対象に試験が
行われ、いずれも有効例が認められた。
メラノーマや腎細胞がんでは30%近い
奏効率(消失または一定割合以上縮小)
2012年New England of Medicinに報告され
論説では「過去30年で試みられた多くの
がん免疫療法で、最も高い奏効率」と
評された。

日本では小野薬が、非小細胞肺がん、
腎細胞がんなどの患者を対象に安全性を
調べるフェーズⅠ試験を行い、著効を示す
例が出た。
中でも最も予後の悪いメラノーマを対象
とした試験を先行させ、

2014年7月「オプジーボ」として、メラノーマ
を対象に世界に先駈けて日本で
承認され9月には米国でも承認された。
肺がんについては、米国では既に試験を終え
優先審査がなされている、( 2014年当時)

現在も多くのがん種について臨床試験が
実施されており、順次、適応拡大が
見込まれている。

また、世界の製薬企業が、免疫チェック
ポイントを標的として多くの薬剤を
開発中である。

プリストル社では、2011年、抗CTLA-4抗体
Ipilimumabが米国FDAの承認を得ている
(日本は承認申請中)。

CTLA-4とPD-1は免疫の違った局面を阻害
するため、2つの薬を併用すると奏効率は
大幅に改善する。

ーーーー

副作用が少ないなど多くの長所、
    だが、治療費は高額

ニボルマブは、従来の抗がん剤と比べ
・がん種を問わない
・副作用が少ない
・末期でも効き始めたらずっと効き、
    再投与もできる

最大の欠点は治療費。
患者一人当たりの年間治療費は
平均で約1500万円にも達する。

日本では保険適用されれば、高額医療費
制度の対象となるので患者の自己負担額は
抑えられるが、
逼迫する保険財政にとって
重荷となるだろう。

残された大きな課題は、効かない人もいる
ことだ。
対応策として、より早期から使うことや、
治療効果の有無を判定するマーカーの開発
が検討されている。

ーーーーー

2014年9月30日
小野薬品工業、プリストル・マイヤーズ
プレスリリース
より抜粋

海外においては、現在、プリストル・
マイヤーズ フクイブ社が、非小細胞肺がん、
腎細胞がん、メラノーマ、頭頚部がん、
血液がん、膠芽種、大腸がん、膵臓がん、
胃がん、肝細胞がん、
トリプルネガティブ乳がん
小細胞肺がん、膀胱がんなどを対象とした
臨床試験を実施中です。


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