★主治医との関係 医師と患者、医療とは | HER2タイプ乳癌ステージ3C 経過観察中シングルマザー

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HER2タイプ乳癌のこと、治療のことなどを書き残しておこうと思います。温かい目で見守っていただければ、幸いです。アメンバー申請、コメント、メッセージ、リブログについては、「はじめに(私のスタンス)」テーマ内の記事をご一読下さい。

術前化学療法の結果(効果判定=1b)や
「転移リンパ行方不明事件」で、
医療不信に陥りかけたり、
主治医や放射線科医との関係に行き詰まり
(ストレス?)を感じていた頃、
※詳しくは前の記事をご参照下さい。
  誤解がないよう補足すると、どちらも
  ベテランの、熱心ないい先生、いい人
  なのですよ、、。

新潮社の「フォーサイト」に掲載されていた
連載に目が止まり、一気に拝読させていた
だき、感動しました。

その直後に、書籍も出版されたので、
購入しました。
(その後、機会があって、サインも頂き
 ました)


麻央さんや高本先生の奥様が、
伴侶のいないには、羨ましい限りですが、

(自分が不幸だと思っているわけはないです、
 娘には、ごめんね、とは思いますが、、。
 ダメンズウォーカーを地で生き、貴女を
 授かって女は捨てたから、とは言ってあり
 ます。思春期の娘にも「ママに恋愛のこと
 聞いてもダメだよねー」と納得されてる(-_-;)

それはさておき、現役の医師でも、
患者側(患者の家族)になれば、

あのとき温存術でなく全摘を選択していたら
 再発はなかったかもしれないと、後悔する
 気持ちが抑えがたく湧いてきました。」

日進月歩で変化する医療に翻弄され
 医師に頼るしかなく見捨てないでほしい
 とひたすら祈る。医師であった私がそうで
 あったのですから、そうでない一般の方の
 『見捨てないでほしい』との気持ちは
 いかばかりかー想像するに余りあります。
 (中略)
 私は決して患者さんを見はなさないー。
 妻の看取りで『患者の家族』を経験し、
 その思いは確固たるものになりました。」

と後悔したり、見捨てないて、という
気持ちになるんだなぁ、と。

私が(より多くの患者が、だと思うのです)
まさに求めている、医療、医師との関係が
この著書にある、と思いましたので、

以下、引用させていただきます。

医療には、医師と患者さんの信頼関係
 が絶対的に必要です。それがなけ
 れば、どんなにいい医療が行われても、
医師と患者の両者が満足する
 ことはないでしょう。

 信頼構築のために、医師は
患者さんにとってのベスト
医療を目指さなければ
 なりません。
 研究のため、病院の実績のためなど、
 すべての雑音をシャットアウトして
患者さんに向き合わなければ
 患者さんの信頼は得られないでしょう。

 一方、患者さんは、医師は病気を
 治して当たり前と考えないでください。
医師は病気を治すお手伝い
 しかできません。
 そうした謙虚な気持ちで精一杯
尽くしている医師を
 ぜひ信頼してほしいと思います。 」

患者さんにとって必要なのは、
自分の疾患を知り
すべてを医師の責任に
しない姿勢
 だと思います。」

「医師は治癒の手助けはできますが、医師の
 力で治すことなどできません。
 (中略) 
 医師は真剣に最新で最善の治療を施そうと
 しますが、最終的には患者さん
 本人の生命がいかに病気に
 打ち勝ってくれるかに
 かかっている。
 つまり、あとは天に祈っている。医師と
 いうのは、そういう仕事なのです。

医療とは、医師が患者さんの
生きる力頼りながら
 治療を行うこと。」

がん研有明の××先生も、同様のことを、
  仰っていました。心に響いたと、前の
  記事で書いた通りです。

「もう一つ心掛けていることを。
 それは怒らないことです。
 (中略)
 いくら患者さんを心配しているからといえ
 ども、怒ってはいけません。次回から、
 患者さんは何も言えなくなってしまう。
 最悪な場合には、通院をしなくなります。
 怒られるようなことを言わなくなって
 しまっては、治療にも影響してきます。

※子育てで、部下育てで、つい、やって
 しまって、しまったなぁ~、と思うこと
 なんですよね、、。 
 一方で、自分がされると、確かに、
 通院しない選択をしちゃいますよね、、。

「従来、医師は偉そうにしておりました。
 外来で『なぜ俺の言うことを聞かんのか』
 と言う医師もいるほどです。」

※ブログ等を拝見すると、今でも、
  結構いそうな気がしますが、、。
  若い医師ほど偉そうだったりもする、、。
  偉い医師ほど謙虚だったりする、、。
  (どこの業界でも言えるかも)

若い医師自身が不安そうなのも怖い
  ですが、、。

「あるいは、患者さんはいろいろな話や悩み
 があるのにいざ医師の前に座ると
『こんな話をしたら、この先生は怒って
  しまうのではないか 』
 と思うような雰囲気であったり…
 本当は聞きたいのに
『こんなことは聞けない』
 と遠慮してしまったりということが、
 患者さんの側にもあるのではないで
 しょうか。」

※個々の医師の雰囲気以前に、今の日本の
 病院、文化では、医師と患者って、
 多かれ少なかれ、そういう部分はあるの
 ではないでしょうか。
 ハッキリ、ズケズケ聞く、言う、私でも、
 私なりに、相当、気を遣っています。
 圧倒的に、医師の方が強い立場なのだと
 思います。
 気の弱い方、遠慮がちな方は、もっと
 もっと、飲み込んじゃいますよね。
 乳癌患者は女性ということもあり。

「一方の医師にも、それは当然という意識
 がありましたね。『俺が決めて俺が治して
 やるんだ』という気持ちです。医師の
 パターナリズムと言いましょうか。しかし
 これは本来の医療の姿ではありません
 (中略)
 医学で人間の身体や病気のすべてを解決
 することは、はっきり言って不可能で
 しょう。ですから、本当のことを申せば、
 医師が『すべて俺が治してやったのだ
 などとは口が裂けても言えないはずなの
 です。病が治るのは患者自身の命の力が
 あるからです。医師はその『命』を
 サポートするだけです。
 それくらい、
人間の治癒力というのは
すごいものなのです。
 その治癒力を
 まともな方向に伸ばそうとすること
間違わないようにガイドする
 のが、我々医師の役目であります。
 患者さんの側に立って、共に病気と闘う
 ことが医師に課せられた役目だと
 思うのです。」

患者も、医療、医師に求めすぎないこと、
医師も、自分が治せると思わないこと、
お互い、
病に対して、命に対して
  (信仰を持つ私は、神に対して、とも
   思います)
謙虚な姿勢で、共に闘う、、。

がん研有明の先生のセカンドオピニオン
とともに、心に響いた一冊です。

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