新型コロナウィルスが５類に移行し、漸く平静を取り戻したかに観える日本社会・・・
マスクを外して人々は繁華街に集い、国内に、海外にと観光業界がＶ字の如く回復し、とりわけ、観光立国を打ち出す日本にあって、海外からの日本びいきの観光客が日に日に勢いを増すこの日常こそ、日本人のひとりとして、何より篤いものを感じる今日この頃・・・
あつさといえば、秋分の日を過ぎたとはいえ一向にやまない猛暑、酷暑に、その東南アジアからの多くの観光客が口を揃える世界一熱く、勢う国、日本・・・
そう、その暑い時期の夏の風物詩、花火大会が自粛、中止を経て、いよいよ四年ぶりに開催を決定。

都内随所では空前の盛り上がりを見せ、警察主導の予行演習そのままに、ブルーシートのスペースを埋め尽くす多くの見物客がTV画面に映し出されていた。

ハンディカメラでもあろうか、ふっと、二人の若者の横顔がこちらに釘づけしてくる。
未だ陽の落ちない夕刻の場所取りから夜の帳も下りて、期待を込めて息を飲む彼らの心情がひしひしと伝わっている。

そして、催しもさなか、隣の友を静かに見つめる日本の青年と、宙を仰ぐように涙ぐむ外国の青年が液晶のフレームを覆いつくす。
おそらくは、鎮魂という名の多くの花火大会にあって、彼らは、それを眼に耳に心に、止めようもなく沁み入ってくる何かを観じ、いったい何を想ってくれたのであろうか・・・

平和であろうこのときに、真の平和を考えたいものである。

　　　　　　　　残暑御見舞申し上げます

　　　　　　　　秋分の日が過ぎたとはいえ
　　　　　　　暑さはまだまだ本番
　　　　　　　　皆様方も　くれぐれもご自愛ください

暑気払い 山中湖幻影

暑気払い　山中湖幻影