ヘブロンという街は、通称ウエストバンクと呼ばれるパレスチナ人自治区。


元々はパレスチナ人たちが住んでいたところを、イスラエルが入植、占領しています。
昔からそこに住む圧倒的多数のパレスチナ人と、新しくやってきた少数のユダヤ人入植者が隣同士で住んでいるため、特に緊張が高いことで知られています。
ユダヤ人は大勢のイスラエル軍に守られ、パレスチナ人はイスラエル軍に虐げられる、といった関係です。





Welcome to Palestina




2階にユダヤ人(イスラエル人)、1階にパレスチナ人が住んでいるところ。
ユダヤ人からの嫌がらせで、上からビンなどを投げつけられるのを防ぐための金網が設けられています。




街中至るところに監視ポイントやカメラが設置されています。

イスラエルが、パレスチナ人たちの生活を監視するためです。










イスラエルが占拠した土地。パレスチナの人々が普通に生活していた土地を取り上げて、ゴーストタウンのようになっています。





イスラエルとパレスチナ間のチェックポイント。

ここを通らないと行き来できません。


もちろん、パレスチナ人はイスラエル側へは行けません。







長い通路の先に、荷物検査やイミグレのように身分証を見せたりする場所があります。

なかなか時間がかかってめんどくさい。



まるで国境みたい。



















街中で、日本で言う職質のように尋問されることも多々あります。




パレスチナ自治区のなかにも、チェックポイントのような検問所が存在しています。

例えばこの地区に住むパレスチナ人が家からすぐの市場に行くとして、途中にイスラエル軍の検問所が設けられていたら、そこへ出入りするには検問所を通らなくてはいけないんです。

イスラエル側は、ここをユダヤ人入植者保護のためにセキュリティ上必要なものと説明してます。
けれどもここは、パレスチナ人に対する嫌がらせの場でもあります。


ここを通過するのにどれだけかかるかは、その日担当のイスラエル兵次第。

ある日、検問所を訪れたパレスチナ人男性に、雨の中立って待つように命じました。
彼が傘を持っていないのを承知で、建物の軒の下で待つことをわざわざ禁じたんです。

イスラエル兵は、パレスチナ人に対するこのような嫌がらせを遊び感覚でしょっちゅうするらしい。



そのまま十分な理由もなく逮捕されてしまうかもしれないし、万が一イスラエル兵が無実のパレスチナ人を殺してしまっても、それを裁く法律はありません。

イスラエル兵たちは、高校を卒業したばかりの兵役中の若者。




そんな彼らに黙って従うしかないパレスチナの人々。












全ては「治安維持」のため。


パレスチナは、イスラエルが経済制裁をしている上に移動も大幅に制限されているため、失業率30%以上の状態。





圧倒的に弱者であるパレスチナの人々。









日本にいると、パレスチナ=テロ、危険、というイメージがありませんか?

またテロか~恐いところだなあ。みたいな。








住む場所、働く場所を奪われて、毎日の生活も抑圧されて、人権もなくて。
抗う術が自爆テロしかない なんて、考えたこともなかったよ。




ニュースで知るパレスチナとは全然違う実情が、ここにはあったような気がします。