話は少し前に遡る。 

 

9月。 例年よりも日に焼けた私の顔は蒼白だった。 その日、あまりにも不安感が強くなり、めまいがしたのですぐに薬を飲んだ。 

私の病状は前よりも悪くなっているらしい。 明らかに薬の量が増えている。 


 これまで自分でどうにかできる問題やトラブルは自分の力でなんとかしてきた。 

 自身の健康管理だって誰よりもしっかりやっているはずだ。 それでも、自分の病気的な部分は全てをコントロールすることはままならなかった。


私が障害者であることを理解してもらっている環境が当たり前になり過ぎていたのかもしれない。 いざ健常者の中の社会に行こう!となっても、私が障害者であることを理解してもらっていない環境では、とてもじゃないけどやっていかれる気がしなかった。 


 こんなはずじゃなかったのに。 


 私は自分の病気は軽いのだと思っていた。 

 そんなことはなかったのに。


 私は健常者に紛れていたかったのだ。 



「みやが障害者っていうことに違和感あるけどな」 父はそう言った。 


 2年前、障害者手帳を申請することになったその時、父は反対をした。 


 「差別を受けるのではないか」 


 私の心配、というよりも世間体を気にしたからじゃないかとうんざりした。 


 自分の娘が障害者である? それを認めたくなかったんじゃないかと思う。 


 私が障害者でないのなら、自分のこの双極性障害と拒食症の苦しみを他者になんと説明したら良い? 

 いっそ「私は障害者なんだよね」って相手に言ってしまった方が、差別を受けるかもしれないとしても、話は早いはずだ。


 ねぇ、そう思わない??

 障害をオープンにしてはだめですか?