前回からのつづきです。

 

いつもコメントやメッセージありがとうございます。

どちらも少しずつお返事をさせていただいています。

時間はかかりますが、すべて読ませてもらっています。

皆さんからあたたかい励ましをいただくことで気持ちが救われます。

本当にありがとうございます。

 

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死産後の体の変化について。

死産とはいえふつうに経膣分娩をしているので、通常のお産と変わらないくらいに体がぼろぼろになっていました。

 

・会陰裂傷

いちばん自覚症状があるのはこれでした。

吸引分娩をしたので普通の分娩よりも大きく裂けたらしいです。

縫合したところが引き攣れる感じがしてものすごい痛みでした。

寝ていても座っていても痛い。

立ち上がっても下着がこすれて痛い。

シャワーでは熱めのお湯がかかると染みて痛い。

汚い話で申し訳ないですがトイレでは尿がかかってものすごく染みました。

それをトイレットペーパーで拭くのも痛くて、そーっと拭きました。

恐る恐るさわってみると傷口が縫われているのが感触でわかります。

縫合した部分が大きく腫れて、テニスボール大に膨らんでいました。

退院後もしばらくは痛くて早歩きなどができませんでした。

 

・悪露

お産の翌日にすごい量の悪露が出ました。

生理2日目の3倍はあるような多さでした。

オムツのように巨大なナプキンをあててやっと間に合うくらいです。

翌々日から少しずつ減っていきました。

1週間くらいで完全に出なくなりました。

 

・筋肉痛

お産の翌日から全身がピキピキと痛かったです。

全身を使っていきんでいた影響だと思います。

腕、太もも、ふくらはぎ、腹筋が特に痛みました。

 

・下腹部痛

後陣痛だったのかな?

子宮が握りしめられるような感覚です。

重めの生理痛がずっと続くような感じでした。

ほとんどベッドで寝たきりだったせいもあると思います。

 

・胸の張り

お産の翌日から急に胸がパンパンに張りました。

乳房の中に石が入っているような硬さでした。

熱がこもって、熱さと痛さでつらかったです。

母乳を止める薬を飲んでから少しずつおさまりました。

 

・尿もれ

くしゃみをすると尿もれが起きました。

膀胱のコントロールがきかなくなる感じでした。

また、尿意がよくわからなくなる時がありました。

 

・便秘

便秘体質ではないはずなのですが入院中は1回もお通じがありませんでした。

食欲がなくてあまり食べたり飲んだりしなかったせいもあると思います。

もしかすると、「いきんだら傷跡が開いてしまうかも…」という恐怖心が、便意にブレーキをかけていたのかもしれません。

 

 

妊娠中も眠りつわりや体型の変化についていくのが大変だったのに、お産後はもっと大変でした。

生きた赤ちゃんを産んだお母さんたちは、こんなにぼろぼろの体で育児をするんですよね。

本当にすごいなぁと思います。

 

先生からは「とにかく今は体を休めましょう」と言われました。

1日1回、会陰裂傷の縫合した部分を助産師さんにみてもらいました。

脱脂綿でキレイにしてもらったり、傷の治り具合をチェックしたり。

「順調ですよ」と言われましたが痛いものは痛かったです…。

 

 

 

そんな調子で体が回復しきっていないので、退院の許可が下りず、ぴよちゃんの火葬は私抜きで行われることになりました。

本当はものすごく参加したかったのですがとてもそんな状態ではありませんでした。

 

夫が役所で火葬許可証をもらってきたので、病院に火葬場を紹介してもらいました。

本当は島の人がよく使う火葬場を使おうと思ったのですが、連絡をした夫いわく「赤ちゃんの扱いに慣れていない感じがした」とのこと。

「お骨が残らないかもしれませんが、それでもよければ」と言われたそうです。

 

火葬場の人によると「赤ちゃんの遺体は小さくて骨も細いのでお骨が残りにくいんです」だそうで…。

ぴよちゃんは早産でふつうの赤ちゃんよりもずっと小さいです。

それではなおさらお骨は残りにくいだろうと思い、その火葬場を選ぶのはやめました。

 

 

病院のスタッフさんに相談してみると、赤ちゃんの火葬もきちんとしてくれる火葬場を教えてくれました。

そちらの火葬場に連絡すると「お骨は残りますし、お線香なども用意しますし、骨上げまでさせて頂きます」という返答をいただきました。

朝1番の火力が弱いときに火葬すれば、赤ちゃんのお骨でもきちんと残るそうです。

 

生きて産まれてこられなかったぴよちゃんだけど、人生を全うした人を火葬するのと同じ手順で見送ってあげたかった。

だから赤ちゃんの火葬のノウハウがあるこの火葬場に決めました。

 

ただ「赤ちゃん用の骨壷だけはご遺族の方でご用意ください」と言われました。

赤ちゃんのお骨はとても少ないので大人と同じものでは大きすぎるそうです。

仏具店などで買えることを教えていただいたので、夫に手配してもらいました。

 

夫は仏具店に行って分骨用の小さな小さな骨壷を買ってきてくれました。

なにぶん田舎の仏具店なので、シンプルなデザインのものですが…。

てのひらにおさまるサイズのそれが、なんだかかわいく感じられました。

 

ぴよちゃん、明日には、ここに入っちゃうんだな…。

 

そう思うと、また涙が出ました。

火葬に立ち会えなかったことは今でも後悔しています。

車椅子に乗ってでも行けばよかったと思います。

 

つづく