27週と5日のある日。
日中、帳簿をつけていた時、お腹が少し痛いような感じがしました。
下腹部がチクチクする感じです。
便意かな?と思いトイレに行くもお通じはなし。
お腹の痛みは少しずつ強くなっていきました。
私はそれまで「お腹の張り」というものを感じたことがありませんでした。
病院でもらった「妊娠中の過ごし方について」のリーフレットには、「お腹の張りがある時は横になって休みましょう」なんて書かれています。
でも、私は「お腹の張り」がどんなものかわからないまま27週まで過ごしていました。
「この痛みがお腹の張りかな?」
そう思って、とりあえず仕事は休憩して横になりました。
それでもお腹の痛みはおさまりません。
1時間もする頃には、ギューーーッと子宮を握られているような痛みになっていました。
生理痛がひどい時くらいの痛みです。
心配になってネットで検索。
「仰向けになってお腹をさわってみて、目安のほっぺたのやわらかさよりもカチカチに硬かったら『お腹が張っている』状態です」とありました。
指示通りにしてみると、私のお腹はカチカチどころかガッチガチに硬くなっていました。
え…。
これって普通なの…?
一気に不安感が押し寄せます。
さらにそのページには、こう書かれていました。
・出血、痛みを伴うお腹の張り
・休んでも一向に張りが治まらない。
・規則的にお腹が張ってくる。
・バレーボールを触ったようにがちがちにお腹が硬い。
・胎動を感じない
このような張りは危険!すぐに病院へ。
出血はしていない。
でもお腹は痛いし、休んでいるのにおさまらない。
しかもバレーボールくらいの硬さに感じる。
ドキドキしながら、お腹をさすってみました。
…ぴよちゃんは?
ぴよちゃんは無事?
指先で下腹部をトントン。
トントン、トントン、トントン……。
何回も叩いていると、ぴよちゃんがグイーッと横っ腹を蹴ってくれました。
よかった!
ぴよちゃんは元気だ。
何度もトントンすると、ぴよちゃんもグイグイとお腹を蹴ってくれます。
いつもと変わらない元気な胎動でした。
「ぴよちゃん、お腹が張ってるよ~。
ママ、苦しいよ~!」
ホッとして話しかけながらお腹をトントンしてぴよちゃんとコミュニケーションを取りました。
ぴよちゃんが元気なら大丈夫。
出血もないし胎動も感じるんだもん。
今回たまたま強く張ってるだけなんだ!
そう思って、しばらく横になっていました。
いま思えば、この時ちゃんと病院に行っていれば、ぴよちゃんは助かったかもしれないのに。
前の記事にも書いたとおり…
私には「22週で出血して大騒ぎして家族に心配をかけたのに結局なんともなくて、恥ずかしい思いをした」という引け目があります。
その出血はポリープが原因だったのでかんたんな処置を受けただけで終わりました。
今回も「『お腹が強く張っている』くらいで船に乗って本島に行ってまで診てもらうのはちょっとね…」と思ってしまったんです。
本当にバカなことをしたと思います。
悔やんでも悔やみきれません。
恥をかいたっていい。
家族に心配や迷惑をかけたっていい。
お腹のぴよちゃんの異変に気付くことができるのは私だけなんだから、少しでも異変を感じた時点で病院に行っておけばよかったんだ。
2度めの出血をしたのは、その日の夜のことでした。