19日のアイスリボン道場マッチ「星いぶき&海乃月雫生誕祭」。第3試合はこの大会のプロデューサーでもある海乃が何か試合が出来ないかと考えて育児休業状態の藤本つかさとノープロレスマッチを行う企画試合を行いました。様々な意味で因縁のある2人だからこその面白い闘いが展開されました。

 

◆第3試合 ノープロレスルール シングルマッチ 5本勝負
藤本つかさ(無効試合)海乃月雫

 

 

【1本目(1点)】ケン玉対決
△藤本(2ー2)海乃△

 

昔海乃が被っていたサンバイザーを被りやる気満々の藤本。そこにツッコんだ海乃が一本目を説明。藤本がけん玉をやりたいと話していた事でけん玉対決をすることに。但し100均でけん玉を購入したようで妙に軽い。とりあえず緋彩ませが試してみるもののなかなか乗らない。3度目で大皿に乗せたませ。

 

 

30秒間で何回大皿に乗せられるかの勝負。やはりけん玉の軽さに苦戦した2人結局ドローの決着に。

 

 

【2本目(1点)】バドミントン対決
○藤本(9ー0)海乃×

 

元バトミントン部の海乃の提案でラケットに何回シャトルをバウンドさせられるかの勝負。これも30秒なのですが、藤本は運動神経の良さを発揮して9回連続させたのに対して、海乃は1発目でシャトルを大きくバウンドさせてしまい、やり直しても同じ結果に。片腕が動かせない分バランスが取れなかったか。

 

 

【3本目(1点)】コーラ早飲み対決
×藤本(0分31秒 コーラを飲み干す)海乃○

 

藤本が冗談半分に話していたというコーラ早飲み。500mlペットボトルの炭酸に苦戦する2人でしたが、ここは海乃が巻き返して勝利。

 

 

【4本目(1点)】声援対決
○藤本(109.2dBー106.8dB)海乃×

 

音圧測定機を持ち出した海乃。観客の声援の大きさを競うというもの。海乃が先攻しようとしたものの藤本が観客に空気を読むように指示し声が出てなかった事で、改めて藤本が先攻でスタート。海乃にも声援が飛んだものの結果的には藤本の勝利に。

 

 

勝ちのなくなった海乃。プロデューサー権限で最後は3店勝負で用意したのが正月興行で杏ちゃむをボコにした叩いて被ってジャンケンポン。

 

 

【5本目(3点)】叩いて被ってジャンケンポン対決
藤本(無効試合)海乃

 

最初から藤本がジャンケンに勝ったのに海乃がアルミ缶で殴打する荒れたスタート。仕切り直して2本目はアイコ。そして3本目。藤本が勝ったのだがディフェンスした海乃がアルミ缶で殴打すると藤本も応戦。チャンバラの状況になりセコンドが止めに入るもスイッチの入った藤本が神姫楽ミサを殴打したところで19レフェリーがノーコンテストのゴングを鳴らさせました。まあある程度は予想された結末だったかなとは思えましたけどね。藤本が負けず嫌いという点ではこういうところでも意地になりますからね。

 

 

海乃もセコンドを殴打してウサを晴らすと藤本がマイクを握り「ちょっとちょっとちょっと。ノープロレスルールでノーコンテストってなんだよ。」と場内を笑わせると海乃を戻し、オファーが10ヶ月前にあった事を明かします。昨年の6月のIWGP女子選手家で藤本が肘を脱臼した際に海乃が「このままじゃ藤本さんが辞めちゃう」と泣きついてオファーをして引き止めたというエピソードを話した藤本。

 

 

「私への愛が強すぎる。ノープロレスのノーを取ったプロレスをいつか復帰した時にしましょう。」と話した藤本にリングサイドから「やりましょうじゃなくやるんだよ!」と返した海乃に「誕生日おめでとう」とプレゼントを渡した藤本。「プロレス楽しい?」と問いかけ「楽しい」と答えた海乃。果たしてそれはいつ実現するのか?海乃の怪我が思ったより重症で当初より長引きそうで年内復帰も微妙な状態。それ以上に藤本がいつ復帰するかが不透明です。第1試合の3人を見るといつ復帰しても良さそうなのですが、怪我をした試合の対戦相手だった岩谷麻優は先日防衛に失敗しSTARDOMを退団。今アイスリボンの財力を考えるとオファーも厳しそうですし新王者の朱里とも因縁はあるので闘ってほしい思いはありますけど、実現するのか?いずれにせよ今後藤本の動向が注目されるところです。

 

19日に行なわれたアイスリボン道場マッチ「星いぶき&海乃月雫生誕祭」。第2試合は特別ルール5Wayイリミネーションマッチ。これまで様々な特別ルールが生誕祭や上野水上音楽堂の大会では行われてきましたけど、今回は一際特別なルールが採用されました。

 

まず1つ目が「オーバー・ザ・ロープ」。通常はトップロープから転落した場合失格になるのですが、3本あるとのロープ越しに場外に転落した場合失格になるというよりスリリングなルール。そして2つ目は今回のプロデューサーである海乃月雫が12日に30歳になった事から累積カウント30回目を“叩いた”選手が失格になるというもの。どうやら海乃はこの時点でまだ選手が何人かいると思っていたようで、もう一つ2カウントルールは短時間決着になるのを嫌って外したようなのですが…そんな甘くはなかったようで。

 

◆第2試合 特別ルール採用!5選手参加イリミネーションマッチ時間無制限
叶ミク(T-HEARTS) vs トトロさつき vs YuuRI(ガンバレ☆プロレス) vs 神姫楽ミサ(JTO) vs しのせ愛梨紗(飛鳥プロレス)

 

 

当たり前ですが、全員個別に入場。しかし5Wayとなるとリングインポジションがそれぞれ個別には並べません。結果的に神姫楽・YuuRI・愛梨紗が同じコーナーに固まり、ミクとトトロは別コーナーの3角に分かれることに。まさかこの3人翌週の道場マッチでタッグを組むとは思わなかったのではないでしょうか。

 

 

ゴングが鳴ると当然のように格上のトトロが狙われる形に。サードロープからでも場外に落とそうと4人で画策しますが、なかなか落ちない。ならばとそれぞれが背面ドロップキックからフォールをしていきますが、当然トトロは肩を上げ続けます。全員でフォールに行くもそれぞれバラバラに乗ればトトロは跳ね返してしまいます。

 

 

トトロは神姫楽と愛梨紗にコーナーに振られると2人をタックルで倒し、YuuRIとミクをボディスラムで倒していきます。しかし神姫楽と愛梨紗がダブルのドロップキックでトトロを排除するとミクとリボンタッグ選手権の前哨戦の様相に。ミクが高角度の後方回転エビ固めを決めると2人を交互にエルボーで打ち付けますがここでYuuRIがミクの足を引っ張りリングに入ると神姫楽と愛梨紗にネックブリーカードロップから619を放ちます。これを受けた神姫楽と愛梨紗はYuuRIを場外に落としにかかりますが、ミクが背後から2人を引き倒し、YuuRIをも首固めに。

 

 

ミクが丸め込みを連発させるとYuuRIもトラースキックで応戦しますが、ミクはコーナーからの2回転式ジャックナイフ固めからドロップキックへ。YuuRIが場外に逃れると神姫楽と愛梨紗がミクをタックルで倒します。2人でイノシシダッシュから愛梨紗が串刺しボディアタック、神姫楽の串刺しタックルと繋いで手繋ぎエルボードロップへ。ここでトトロがボディプレスをミクに浴びせるも神姫楽と愛梨紗がカットに入るとミクはコーナーに。しかしクロスボディはキャッチされるとエプロンに。堪えるミクを神姫楽がドロップキックで場外に落としミクは失格に。

×叶ミク(4分52秒 オーバー・ザ・ロープ)○神姫楽ミサ&○しのせ愛梨紗

 

 

しかしすぐさまトトロが2人を丸め込みダブルフォールで失格させていきます。

×神姫楽ミサ&×しのせ愛梨紗(5分00秒 ダブルフォール)○トトロさつき

 

 

この時点で累積カウントは23。で勝負はトトロとYuuRIの1vs1。エビ固めの応酬からトトロが飛び込み式ラリアット。これを返され29カウント。ここでYuuRIはスリーパーへ。コーナーで解除しようとしたところに19レフェリーがいて衝突。更にトトロの串刺しラリアットをYuuRIが避けるとトトロの背後からドロップキックを放ちトトロのラリアットが19レフェリーに命中。

 

 

更にコーナーへの引っ張り合いからYuuRIのバックエルボーが19レフェリーに当たったものの倒れなかった19レフェリー。YuuRIがカニバサミで19レフェリーを倒したところにトトロが飛び込み式ラリアットを放つと19レフェリーがカウントを叩き30カウント目。押さえ込まれたYuuRIがこの5Wayの勝者となりました。

 

○YuuRI(6分50秒 体固めされる)トトロさつき×

 

まさかこのメンバーで30カウントが勝敗を決するとは考えてなかったのでしょうね。ただ神姫楽と愛梨紗がこの中に入った事で2人が一心同体の試合をした事もあり、途中でペースが一気に上がりました。その結果とやはり何カウント目で失格というルールは無茶がありましたね。結果「負けるが勝ち」という珍結末に。流石に今後このルールを取り入れる選手が出てこないでしょうね。如何にも海乃らしいルールではあったとは思いますが。

 

 

当然トトロは19レフェリーに文句を言いますけど、当然ですが結果が覆される事はありません。19レフェリーのダメっぷりをも浮き彫りにした終盤。そこまでは海乃は考えてなかったでしょうけど、まあ蹲ってカウントが叩けない状況になるよりは良かったのではないでしょうか。トトロからすればそれが狙いだったのかも知れませんけど、YuuRIに引っ掛けられて倒れただけというのがトトロにとっては仇になった形ですね。

 

 

 

 

なかなか上手くいかないものだなあ・これがアイスリボン蒲田大会をPPV視聴した感想です。ことごとく読みが外れ、タッグのベルトも移動。まあ星いぶきだけは意地を見せていた感じは最後にいぶningstarを出そうとした部分で見えましたけどね。PPVもエキシビションの途中で配信エラーが起こり気がついたらリコのデビューが決まっていた後という始末(現在アーカイブでは問題なく視聴出来ます)。大田区産業プラザではこれまでなかった事象ですので、次の横浜ラジアントホールまでの対策を講じてほしいです。

 

話を1週間前に戻してここからは19日に行われた道場マッチを振り返ります。蒲田大会に関しては折に触れて書いていきたいと思っています。

 

この日は星いぶき・海乃月雫生誕祭興行として行われ入口のカウンターにも2人の祝い花が飾られていました。

 

 

生誕祭興行という事で当該選手が前説を行うのですが、第1試合でいぶきがコスチェンマッチに参戦するので海乃1人での前説に。

 

 

負傷欠場中というのもあって大会のプロデュースを任された海乃。如何にも海乃らしい個性溢れる試合ルールを細かく説明していました。

 

 

最後は海乃のスタートコールで大会を始めました。そのオープニングマッチは星いぶき・勝愛実・弓李による3Way。「母は強し」と題したアイスリボンの子育て中のママさんレスラー3人による試合なのですが、勝がセミファイナルで海乃のコスチェンマッチが組まれているのを知り、自分もコスチェンを要望したようでいぶきのコスチェンマッチとなったそう。但し技限定試合ではなかったのですが、そこはいぶきの技で決着を着けたいのが思うところ。そうなってくるとこの形式の巧拙がはっきり出ることになりました。

 

◆第1試合 星いぶきコスチュームチェンジ〜母は強し!!〜トライアングルリボン15分1本勝負
○弓李(10分18秒 グッドいぶニング)星いぶき× ※もう一人は勝愛実

 

 

このメンバーだと主役のいぶきが最初に入場という形に。それにしても予想はしてましたけど、弓李の着こなしの良さはコスチェンマッチの時には目立ちますよね。そして勝が最近ではH!Fryの時に着ている昔のコスチュームで登場したのは驚きでしたね。ただ2人共(特に勝が)異常に胸の膨らみが大きい。それをツッコむいぶきでしたが…。

 

 

ゴングが鳴ると妙に胸の入れ物が気になるいぶき。それにお構いなしに「お誕生日おめでとう」というと串刺しアタックを仕掛ける2人。ロープに括り付け22歳と聞くや歳の数だけと交互にチョップを打っていくといぶきも2人まとめてネックブリーカードロップで倒すとロープへ。

 

 

胸元の詰め物を取り出したいぶき。お返しとそれぞれに11発チョップを見舞いますが、なぜか弓李には1発多い。いぶきは2人目掛けてドロップキックを放ちますが、避けた勝がフットスタンプを放つと弓李も側転プレス。カヴァーに入ると勝が横取りフォールに。これか数回続いた後弓李を蹴飛ばした勝は弓矢固めに。しかしいぶきが間に入って弓李をフォール。怒りの勝はいぶきをダブルアーム式バックブリーカー。更に弓李にも同じ技を仕掛けていきます。

 

 

弓李がカヴァーを返すと勝は逆エビ固め。なんとかロープに辿り着くと弓李は勝が再びダブルアームの体勢に入ったところを切り返して足を踏みつけるとコーナーに振ってナックル攻撃から口塞ぎへ。これを再三行い勝の息を止めにかかりますが、いぶきが「何やってんだよ」と弓李に口塞ぎをしていきます。

 

 

いぶきが弓李を引き起こしてロケットにすると勝がお返しとナックルを顔面に放ち弓李は場外へ。その勢いで勝がタックルでいぶきを倒すもいぶきはすぐにロープへ。どうやら技限定と勘違いしたのかクロスボディを放つもいぶきに避けられて自爆した勝。逆にクロスボディを決めたいぶきは担ぎ上げようとするものの上がらないと見るや膝蹴り連発。勝の串刺しボディアタックを避けると逆に串刺しボディアタックを放ったいぶき。そのままフェイスクラッシャーを放ちますが弓李がカットに入ります。

 

 

3人が交互にチョップの打ち合いに。これもいぶきのムーブを勝と弓李が仕掛けた訳ですが、当のいぶきが苛立ちを見せると勝と弓李が猛攻へ。流石のいぶきは乱れ打ちを2人に見せると勝はドラゴンスリーパーから弓李をも捕らえてDDTへ。しかし弓李といぶきは走り込んだ勝を捕らえて丸め込み。ダブルのトラースキックで勝を倒しますが、いぶきは弓李を丸め込んでいきます。

 

 

弓李が返すと再びヒップドロップの要領で押さえ込んだいぶきでしたが、弓李はこれを返すと距離を取ってグッドいぶニングへ。これを本家のいぶきが返せず弓李が3Way巧者を見せつけこの試合を制しました。

 

 

序盤はお祝いムードとそれに伴うネタ(恐らく勝と弓李は乳飲み児を育てているいぶきのイメージだったのでしょう)をベースにしてましたけど、途中からは実力者3人による3Wayらしい攻防が見られました。その中でやはり弓李のこの形式での上手さが光りましたね。特に凶器を使用することもなく、いぶきのオリジナルフォールをさり気なく使って勝ってしまう。これが弓李の凄さなのかもと再認識させられた試合ではありました。今トライアングルリボンのベルトは弓李が米山香織に奪われて以後ゴキゲンプロレスでやりたい放題のベルト移動劇が繰り広げられていますけど、やはり弓李が取り戻すようにしないといけないかな。本当なら横浜ラジアントホールに弓李が出れればタイトルマッチのどんでん返しが出来るのですが、子育ての関係でそれが出来ないのが悔しい限りです。

 

 

いぶきの生誕記念試合の一つとして組まれたカードですが、今のアイスリボンにとってこのカードは一つの訴求武器になると思います。このカードをなぜ事前に子育てメディアにPRしなかったのか?大会後藤本つかさ広報部長に話をしたのですが、藤本さんは佐藤肇社長に言ってくれと。どうも佐藤社長がこの手に乗り気でないのは昨日の蒲田大会のメイン後の動きでも判る話です。藤本さんを筆頭にしてもっとアイスリボンは子育て中の選手が奮闘していますよ。もっと世のお母さん達見に来てくださいというアピールをしていかないといけないのではと思わせてくれた試合だったようにも思えました。