経堂 新宿御苑 BAR PRIVATE POD のミクソロジーノート

経堂 新宿御苑 BAR PRIVATE POD のミクソロジーノート

BAR PRIVATE POD 経堂本店 新宿御苑の日記

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当店のカクテルメイキングに必要不可欠なツールがこの遠心分離機です。

 

 

「トマトを透明にする奴でしょ?」とよく言われますが、色素除去はあくまで副次的な作用です。(パフォーマンスとしては効果的です)

 

 

バーにおいての遠心分離機の用途は清澄であり、その本質はテクスチャー、飲み口の変化です。

 

イチゴや桃などは普通に絞っただけでは果肉やパルプが混ざり合うためネクター状になり、激しくシェイク、あるいはブレンダーで撹拌をしなければうまく混ざらずカクテルになりません。

 

遠心分離機にかけることによりサラサラのエキスのみを抽出することが可能で、それによりネクター状の果汁では難しいステアやスローイングでアルコールの腰を殺すことなくカクテルにすることが出来、あるいは炭酸化も可能になります。

 

勿論ネクター状のままの方が美味しく飲めるカクテルには使用しませんし、他の清澄の方が有効な場合は別の方法を用います。

 

 

遠心分離機自体は目的ではなく、「作りたいカクテル」というゴールに到達するための一手段なのです。

 

第三次審査であるBols Around The World HEAT3を終えました。

 

以下長文

 

このHEAT3は90秒のショートムービー審査。


Bols Geneverを使用したオリジナルカクテルを考案し、そのメイキングの様子を動画でアップロードして審査される、というルールです。

 

もちろんHEAT1で考案したものとは別の物を新たに考えなければなりません。

 

このHEATの加点ポイントを配布されている大会概要から読み解くと

 

・Bols Geneverに対する理解
・カクテルではなく飲み方のバリエーションでも良い
・実用性、再現性(配点30%)
・オリジナリティ(配点30%)
・ホスピタリティ(配点20%)
・動画として魅力的であるか(創造力という名目で配点20%)
・どのようにそのカクテルをお客様にご提案するのか

 

と、こんなところでしょうか。

 

メーカー系コンペなので商品に対する理解は当然として、飲み方のバリエーションでも良い、というのは文章として2度登場するほど強調されています。
また実用性に関してはHEAT1に比べて10%も高い配点になっています。
何よりカクテルの味覚採点に当たる項目がありません。
そして制限時間90秒という短さ。
つまり主催者側がこのHEATで求めているものは一般的なコンペの様に美しく美味しい「カクテル」ではなく、簡単に作れる斬新な「飲み方」を求めているのではと解釈しました。(あくまで個人的な見解)

 

そこで思い当たったのが我が国日本の焼酎の飲み方である「お湯割り」です。
Geneverを日本人が一口飲むと焼酎を連想させる親しみやすい味がします。
またBols Geneverは世界中の様々な材料と相性が良いと謳っています。
そこで日本人の好きな焼酎の飲み方のバリエーションである「梅干しを入れた焼酎のお湯割り」をツイストしました。困ったときはローカルツイスト。何より冬だし今。

 

動画の日本語説明↓

 

Bols Geneverは世界中様々な材料とベストマッチします。例えば日本の材料とも。
日本には「お湯割り」という焼酎の飲み方があります。
そして多くの日本人は「お湯割り」に梅干しを入れます。
より世界中の多くの人にこのドリンクを楽しんでいただくために、梅干しの代わりに蜂蜜、バルサミコ酢、ドライアプリコットを使い梅干しフレーバーを再現しました。
Geneverと蜂蜜とドライアプリコットをインフュージョンしたバルサミコ酢をBlue Blazerで焼き、蜂蜜中の糖分をカラメル化させ、酢のキツいアタックを飛ばしてからお湯に注ぎます。
カクテルの付け合せとしてバルサミコ酢に漬け込んでいたアプリコットを梅干しに見立てて別に添え(MOTTAINAI精神)、擬似梅干しのアプリコットを食べた際に汚れた手を拭いていただくためのおしぼりも用意します。
最後にお客様へのご提案の手段として、それなりに作りこんだこのカクテル専用のメニューを添えます。

 

・様々な材料にマッチするGenever
・焼酎の「飲み方のバリエーション」のツイスト
・世界中のBarでの再現性
・日本固有種の梅干しを世界中にある材料で再構築するオリジナリティ
・動画映えするブルーブレイザー
・ジャパニーズホスピタリティの最たる例であるおしぼり
・専用メニュー

 

自己分析した加点項目を狙い撃ちする構成です。

とにかくやれるだけのことはやりました。

 
 

もしよろしければ動画を御覧ください。

http://drinkwire.liquor.com/post/the-secret-past-of-molecular-mixingaccording-to-mixellany

こちらの英字サイトに非常に興味深い記事があったので翻訳してみました。

 

誤訳があるかもしれませんが大筋は通じると思います。

 

著作権上問題生じたら即座にこの記事は削除させていただきますのでご連絡下さい。

 

If there is a problem on the copyright it will delete it so please contact us.

 

↓ここから翻訳引用↓

 

分子ミクソロジーはカクテル・トレンドの坩堝です。それは常にミックス技術の最前線です。先駆的な新しいコンセプトは、構成要素の限界点を試し、フレーバーを混ぜる新しい方法を工夫することによって生まれます。しかしながら、それは新しいことではないのです。シカゴの新聞記事によると、シカゴバーが丸いロックアイスで顧客を驚かせたという記述があります。この記事では、バーはまた氷の希釈を調整するために、完璧な2インチのキューブアイスを使用しているとも書かれています。この記事は1世紀前、1898年のものです。

 

注目すべきモレキュラーミントジュレップがあります。

ウイスキーをミントと共に再蒸留したクリア・ミント・ウイスキー。

水にミントを入れて作ったミント・ハイドロゾル。

サフランをシェリーに10-12日間浸漬させた後サフランを濾して同じ量の砂糖を溶かして作ったサフラン・シェリー・シロップ。

これらをクリア・ミント・ウイスキーとミント・ハイドロゾルをビルドし、サフラン・シェリー・シロップでクラシカルな色合いと素晴らしい味わいを加えたドリンクです。

このレシピについて本当に注目すべき点は、ダブリンの本(1753年出版)に記載されたバリエーションの一つ、というところです。

 

ジェリーショットのことを今日のバーテンダーの殆どは、近代的な嫌悪物と見なしています。しかし殆どのバーテンダーはオリジナルは1840年代のシェフ、Alexis Benoit Soyerが発明したレシピということを知りません。プロフェッサー・ジェリー・トーマスはSoyerの作品に非常に魅了され、1862年の彼のバーテンダーズガイド、あるいはHow to Mix Drinksの少なくとも半分のレシピは、Soyer au ChampagneなどSoyerのレシピです。ジェリー・トーマスはSoyerのためにロンドンで働こうとしましたが、叶いませんでした。トーマスの歩んだ道はCremorne Pleasure GardensのAmerican Bowling Saloonで終わりました。

ジェリーショットは簡単に提供できますが、アルコールを感じにくいので飲み手がアルコールを過剰に摂取しないようにバーテンダーは注意が必要です。しかし「責任あるサービス」でさえ新しいものではありません。ジェリー・トーマスはこうも述べています。「パンチの強さはゼラチンと混ざることにより巧みに隠されている。多くの人々、特に女性は、大量に摂取すると夕食後にはふさわしくないワルツやカドリーユを踊る誘惑にかられてしまう」あなたのゲストがカドリーユを踊りたくない場合は、これを念頭に置いておいて下さい。

 

あなたはどのくらい早く飲み物を沸騰させることができますか。1杯の水をボイルするためには、電子レンジでは1分もかかります。ケトルや釜は沸騰させることはできますが、溶け込んでいる酸素を枯渇させて味を平坦にしてしまいます。昔のバーテンダーは、ロガーヘッド(先端についた鉄のボールを熱して使う昔の工具)を使って5秒で飲み物を沸騰させていました。そしてこの急速な温度上昇は、独特の風味を与えます。当時のホットドリンク、今日でもまだ作られているホットドリンクにはそのフレーバーが悲しむべきことに失われてしまっています。

ロガーヘッドは独自に設計された暖炉器具です。それはファイヤーポーカーという誤った名前でeBayに出品されています。今のものと比べてハンドルは短く、鋭い点ではなく大きな塊です。金属の塊は熱を多く貯めこむことができます。赤くなるまで暖炉に入れておきます。飲み物にはいれないでください。液体が急速に膨張し、吹き出し、バーテンダーにかかりカップが空になってしまいます。中に入れるのではなく、液面に触れさせてください。その後ゆっくりと落とし、5カウントで底まで沈めます。飲み物は沸騰するだけでなく、液体中の糖がカラメル化し、カーボンのテクスチャーが加わり、ユニークで伝統的な正しい風味を飲み物に与えます。

 

カクテルのエイジングには、怒りすら覚えます。バーという所は、チャーやトーストのコンディションが大きな違いを生み出すことをすでに発見しています。New and Improved Bartenders Manual(1882)の著者Harry Johnsonを誇りに思います。彼はすべての良識あるバーテンダーは、樽の中でどのような変化をもたらすのかを知っていなければならないと感じたのです。彼は多くのスピリッツがボトルに入れられて販売されていると嘆いていました。ジェリー・トーマスはボトリングカクテルを提唱しました。今日の多くの偉大なバーテンダーが実証したように、プレミックスしたドリンクが瓶内で成熟することは間違いありません。バーテンディングの歴史を持つ別の巨人Leo Engelは、彼のパンチをボトリングし、時間の経過とともにどれほどうまくいったのかを述べています。

 

最近ではドライシェイクのようなモレキュラーテクニックが見受けられますが、氷と違い、カクテルシェーカーは殆どの人が想像するよりも長い歴史を持っています。アメリカのシェーカーの特許が、シェーカーが発明された時期を示すものとして頻繁に引用されますが、アメリカに先行してその数世紀前から既にあったのです。ダブルバレルドビーカーという意味の”doppelfosbecher”は、同じサイズのティンが、シームレスにフィットしました。これは15世紀のドイツのタバーンでは一般的でした。彼らが使用していたスローイングという技術は20世紀初頭に失われますが、現在は戻ってきています。スローイングはシェイクよりもエアレーション効果が良く、ステアのような透明感が得られます。1895年頃、古いニューヨークのバーテンダーが、若い同僚がスローイングをせずにシェイクをしているのを耳にし、それをプロフェッショナルの死と呼びました。

 

ミクソロジーという言葉でさえ、長い歴史を持っています。Webster’s Dictionaryは1948年に初めて「ミクソロジー」が使用されたと主張していますが、1872年までその言葉の追跡は遡れます。

 

古い本や新聞には、より多くの素晴らしいモレキュラーの発見があります。将来を作っていく次の世代のバーテンダーのために、彼らは過去に待っています。彼らは無料のアーカイブなどを介して発見することができます。これらは新しい発明ではないかもしれませんが、発見は歴史の中にあります。今日のミクソロジストを待つ無数の新しいアイディアがあるのは間違いありません。

 

↑ここまで翻訳引用↑

 

まとめると

 

・丸氷、氷のサイズを均一化し希釈を制御する技術は1898年のシカゴのバーにはあった

 

・再蒸留で作ったクリアミントウイスキー、ミントハイドロゾル、サフランインフュージョンシェリーシロップ、これらを使ったモレキュラーミントジュレップは1753年のダブリンの本にのっている

 

・ジェリーショットは1840年代のシェフが考案したレシピ

 

・昔のバーテンダーはロガーヘッドという先端に鉄球のついが器具を用いてホットカクテルを作っていた

そうすることにより糖分がカラメル化し独特の風味が与えられる

 

・ドライシェイクは新しい技術ではない、なぜなら氷の発明よりシェーカーの歴史のほうが長いから

 

・シェーカーは15世紀のドイツのタバーンにその原型があった

 

・彼らは今もてはやされているスローイングを行っていた

 

・ミクソロジーという言葉は1872年まで遡れる

 

 

現在リアルタイムでBOLS AROUND THE WORLD (BATW) というBOLSが主催するカクテルの世界大会に参戦中です。

 

今年はBols Geneverというお酒がメインテーマとなっており、世界各国でオンライン上で予選を行い、リージョン毎の代表選手を選出し、アムステルダムでグランドファイナルを行い、ワールドチャンピオンを決める、と言った大会です。

 

HEAT1(1次予選)はボルスジュネヴァをベースにしたオリジナルカクテルを競い合い、幸運な事に日本地区2位で予選を通過できました。

 

現在HEAT2(2次予選)まで終了し、HEAT2の結果待ちとなっております。

 

さてこのHEAT2ですが、内容が知識試験です。

ボルスジュネヴァに関する教材が配信され、その知識を覚えてオンラインでテストを受ける、といった塩梅です。

困ったことに、全文英語です。(そもそもこの大会通じて全て英語で行われます)

 

そのHEAT2を終えてみて、感じたことを記述致します。

 

レギュレーション

 4択の選択問題が30問(3点でMAX90点)
 記述問題が1問(MAX10点)
 の合計100点満点で行われます。

 

・時間制限は短いようで長い
 カンニング防止のために1問ごとに時間制限が設けられています。
 焦りますが上手にまとめた資料が手元にあれば十分対応は可能です。
 ネット検索は難しいと思います。
 体感だと、設問ごとの難易度によって時間が違う感じがしました。
 気のせいかもしれません。

 

・レシピ問題はほぼ無い
 というか1問だけでした。
 あまりレシピの暗記に時間を取らないほうがいいと思います。

 

・バーテンダー一般常識問題がむずい!
 事前に対策が可能なボルス系問題以外に1割ほどバーテンダー一般常識問題が出ます。
 が、日本人にとっては結構難易度高めです。
 海外の有名バーテンダーの最初にオープンした店の名前は?・・・しらんわっ、とか。
 僕が不勉強なだけかもしれません。

 

・意外と引っ掛け問題がある
 これは我々の様な英語を母国語としてないチャレンジャーにはかなり意地悪だと思いました。
 焦らずに時間一杯使って再確認は必須です。

 

・Google Chromeの翻訳機能が使える!
 これレギュレーション的にどうなんだろう、と思いつつ、挑戦したら普通に翻訳できました。
 ただし途中で翻訳機能をONにするとリロード扱いになって失格になる可能性があります。
 あとそんなに翻訳の精度は高くないので諸刃の剣ですね。

 

そんなわけで現在結果待ちなわけですが、HEAT3に進めたら頑張りたいと思います。

 

来年以降に挑戦される方の参考になれば幸いです。

 

Corps Riviver no.2025 (BATW HEAT1)

京都蒸留所による日本初の本格ジン「季の美」が10月14日に発売されました。

 

 

これまでも国産ジンを謳うジンはいくつかございましたが、どれも焼酎メーカーが焼酎をベースにボタニカルで香りつけをした焼酎ジンしかなく、ロンドンドライジンスタイルのジンはありませんでした。

 

世界では4,5年ほど前から空前のクラフト・ジンブームが巻き起こっており、ここ数年でマイクロディスティラリー(小規模蒸留所)が500件ほど増えたとも言われています。

 

ウイスキー等のブラウンスピリッツと違い、熟成の必要がなく蒸留後すぐに出荷できること。

小さな蒸留器でも簡単に作れるので新規参入が容易なこと。

ボタニカルによる特徴付けがしやすく、売り出しやすいこと。

 

等の理由で世界中でジンの蒸留所がバンバン増え続けています。

 

我が国は蒸留許可を取得するのが難しく、既存の焼酎メーカーがジンも作る、という流れしかなかった中、待望のジン蒸留所の開設と相成ったわけであります。

 

京都蒸留所というネーミングと良い、海外向けにサンプルをばらまいてるところと言い、完全に世界をマーケットにしている鼻息の荒さが非常に好感が持てます。

 

さてこの季の美は日本のボタニカル(香味植物)を使用している所とライススピリッツベースというのが特徴としてあげられます。

 

ヒノキ、柚子、山椒、玉露など、我が国固有のボタニカルを使用しており、トップノートには山椒や柚子のジャパニーズシトラスの香りがプンプンに漂っております。

口に含むとライススピリッツ由来のこれまでのジンでは感じることのなかったほどのスムースな甘みが広がります。

 

勿論そのまま飲んでも美味しいのですが、当店では独特の甘みとシトラスの香りを活かした杏露酒と蜜柑を使用した和製パラダイスがオススメです。

 

それと定番ですが、ジントニックにしても抜群です。

 

是非一度、Bar Private Pod 新宿御苑でお試しください。

 

 

当店のおすすめ品の一つにマデイラワインがございます。

 

マデイラワインとは酒精強化ワイン(フォーティファイドワイン)の一つで、スペインのシェリーやポルトガルのポートワインと並んで世界三大酒精強化ワインと評されます。

残念ながら我が国ではあまり飲用には用いられず、安価なマデイラワインをお肉などのソースとして利用する調理酒としての側面が強いお酒でもあります。

 

生産国はその名の通りマデイラ島です。国としてはポルトガル領になりますが、地理的にはモロッコ沖なので比較的暖かい地域(常春の島と云われます)で生産されております。

 

今日のようなマデイラワインが生産される前は、通常のスティルワンが生産されておりましたが(今でも少量生産されております)、酸味の強いぶどうが多く、あまり高品質なスティルワインは作られなかったようです。

 

17世紀、大航海時代と云われている時代にマデイラ島のスティルワインを船倉に積み、赤道直下を航海して帰ってくると、積んでいたマデイラ島のワインが非常に美味しくなっていたそうです。

これが今日まで続くマデイラワインの最大の特徴、加熱熟成の始まりと言われています。

 

現在ではわざわざ船に積んで赤道まで行くような非効率的なことはせずに、温水が通るパイプで加熱する方法や、カンテイロと言われる温室で加熱する方法で加熱処理が行われています。

 

そしてもう一つの特徴は、酒精強化です。

マデイラワインではブドウ由来のスピリッツで修正強化が行われております。

高アルコールのスピリッツを添加することにより、酵母の働きを強制的に止めてしまい、それ以上発酵が行われない状態にします。

そうすることにより保存性が増し、また本来酵母が食べてしまう糖分がそのまま残るので、スティルワイン以上の糖度。

 

酒精強化、そして加熱処理。

これらの工程がマデイラワインの素晴らしい風味を生み出します。

 

さて、そんなマデイラワインですが、実は非常にわかりやすいラインナップになっております。

 

甘みがスイート、ミディアムスイート、ミディアムドライ、ドライの4レンジ展開で、様々なぶどう品種がございますが、全てこの4レンジに当てはまります。

自分の好みのレンジを見つけて、そのレンジで様々な銘柄を楽しむ、なんてことも可能です。

当店では4レンジの飲み比べセットもご提供させていただいておりますので、ぜひお好みのマデイラワインをお探しください。

 

冒頭にも述べましたが、あまり日本では飲用に用いられないワインですが、非常に美味しいワインです。

 

是非一度、Bar Priavate Pod 新宿御苑でお試しくださいませ。

Mixology(ミクソロジー)って何ですか?

 

という質問を良く頂きます。

これは非常に難しい質問で、一概にミクソロジーとはこれこれこういう物です、と応えるのは困難です。

 

というのも、Mixologyの解釈は人によって様々だからです。

 

最近の日本の一般的な解釈だと「固定概念に囚われない、新しい素材・機材・技術・演出法を取り入れた自由なカクテルメイキングのスタイル」と言った所でしょうか。

 

そもそもMixologyという言葉がいつどの様に生まれたのかについてですが、一節によると1872年まで確認が遡れるそうです。

今でこそ最先端カクテル的な意味合いで使われますが、はるか昔から存在していた言葉。

やはり単純に「カクテルメイキング」そのものを示す単語で、それ以上でもそれ以下でもない、というのが限りなく正解に近い気がします。

 

ではなぜいつ今日使われているような意味合いのミクソロジーに変化したのでしょうか。

それを考えると避けては通れない言葉があります。それがMolecular Mixologyという言葉です。

分子ミクソロジーと直訳され、予約の取れないスペインの料理店エルブジを祖とするモレキュラーガストロノミーの技術を取り入れたバーテンディングの事です。

Molecular Mixologyという言葉が使われだしてから、ミクソロジーという言葉が、今日の意味合いに切り替わったような気がしてなりません。

 

とは言え、1840年代にはゼラチンを使った食べるカクテル、今風にいうとエディブルカクテルの原型のような料理は存在していたようですし、オリジナルのシロップ作りや、インフュージョン・再蒸留によるフレーバリングなんてのは当然大昔からやられていたわけで、ビターズに関して言えば今よりも昔の人のほうが遥かに上手ですし(作るのも使うのも)、今もてはやされてるスローイングなんかも15世紀にはあちこちでやられていたようです。ここ1,2年で大流行したドライシェイクなんかもそもそも昔は製氷機がなかったもんで当たり前のようにドライシェイクでしたし。

 

 

僕らが新しい!最先端!と感じる技術は既に過去の偉人達が行っており、我々はその再現をしているに過ぎず、ロストテクノロジーの掘り起こしを行っている、というのが現状なのではないでしょうか。

 

つまるところ、ミクソロジーという言葉はやはり、ミクソロジーという意味しかなく、別に最先端でもなく(既に大昔にやられていた技術ばかりですし)それ以上でもそれ以下でもない、という結論が正解な気がします。

 

結論を申し上げると僕の個人的な「ミクソロジー」の解釈は、「酒を混ぜること」です。

いわゆるミクソロジストも、クラシックのバーテンダーも、酒を混ぜる行為そのものは全てミクソロジーです。

 

新しいものは新しいミクソロジー。

古いものは昔からあるミクソロジー。

 

そんな使い方でいいんではないでしょうか。

 

ネットで検索すると市販のリキュールやシロップを使わずに自然由来の素材のみでカクテルを作ること、的なニュアンスの答えが帰ってきますが、それは「そういうミクソロジー」ってことでひとつお願いします。

 

思い入れのあるカクテルについて語るので少し長いです。

Mixologyを研究していく上で避けては通れないカクテルがございます。


それがSazerac(サゼラック)というカクテルです。

 

色んなレシピが有りますが基本的なレシピはこんな感じ。

 

・ブランデー 又は ライウイスキー(後述1)
・ペイショーズ・ビターズ(後述2)
・角砂糖
・水
・少量のアブサン

 

近代カクテル史においては世界最古のレシピと言われ、1838年にアントワーヌ・ペイショー医師が考案したという説と1850年代にニューオーリンズのコーヒーハウス(その名もサゼラック・コーヒー・ハウス)で誕生したとも言われ、古いカクテルではよくあることですが、いまいちその出生ははっきりしません。

 

恐らく1830年代にペイショーズ・ビターズを開発したペイショーさんが、同ビターズをブランデーに入れて飲むことを提案し、そのレシピが一般化した1850年頃にサゼラック、というカクテルに固まった、というのが落とし所と推測できます。

 

ベースに関してですが、当初はブランデーだったようです。1860年代に有名なフィロキセラが起きてブランデーが潤滑に手に入らなくなったのでライウイスキーで代用を始めたレシピが一般化したものと云われています。

 

で、1933年に、ニューオーリンズでSazeracという会社がSazeracをプレミックスした瓶詰めカクテルを販売開始します。このタイミングでどんな政治的取引がありサゼラック社が登場し、プレミックスカクテルの販売が行われ始めたのかはさっぱりわかりません。誰か教えてください。

 

その後近年になって、そのサゼラック(会社の方)がサゼラック公式ライウイスキーを発売致します。


それがSazerac Rye Whiskyです。


何を持ってオフィシャルとするのかはさておき、一応サゼラックを作る上で現代ではこのライウイスキーを用いるのが王道とされています。
しかしながら日本では一般的に出まわっておらず、なかなか入手困難な困ったちゃんです。
ちなみに同社は1940年にHerbsaintというアブサンを公式アブサンに認定しています。
こいつも今の日本だと入手難易度が高いです。

 

入手困難といえば、ペイショーズ・ビターズもそうです。
ニューオーリンズ、もっと言えばアメリカ国内では簡単に手に入るビターズなのですが、日本では薬事法に引っかかるらしく販売がされていないのです。
僕も何度か個人輸入を試みたのですが、全て水際で突っぱねられアメリカに送り返されてしまいました。

 

ので、とりあえずペイショーズを持っている知り合いのバーテンダーの方に味見をさせていただき、可能な限り味わいと色合いを再現した自家製ペイショーズ・ビターズ(もどき)が当Bar Private Pod 新宿御苑にはございますのでこちらで代用しています。

 

一般的に日本で出回っているレシピを見ると、安直にアンゴスチュラビターズで代用するレシピが見受けられますが、アンゴスチュラビターズは色も味も別物です。

 

ゴチャゴチャしてきたのでまとめると

 

1838年  アントワーヌ・ペイショー氏によりペイショーズ・ビターズが世に放たれ、同ビターズをブランデーに入れた飲み物がそこそこ流行る
1850年代 ニューオーリンズのサゼラック・コーヒー・ハウスがその飲み物を改良し、サゼラックという名前のついたカクテルが誕生する
1860年代 フィロキセラによりベースがライウイスキーへと変わる
1933年  ニューオーリンズにサゼラック社が登場し、サゼラックというプレミックスカクテルが瓶詰め販売される
2000年  Sazerac Rye Whiskyがサゼラック公式ウイスキーになる

 

そもそも元来カクテルというミクスドドリンクは蒸留酒に甘みとビターズを足した飲み物という定義で、ブランデーにペイショーズ・ビターズを入れてみたのも自然な流れですし、逆にライに何かしらのビターズを入れて飲むという飲み方も一般的であったため、ペイショーズ・ビターズが登場した時点で、(ネーミングはともかく)サゼラックというカクテルが生まれるのは時間の問題であったと言えます。

 

こと日本においてはSazerac Rye Whiskyの一般販売は行われず、Herbsaintも入手困難、さらにペイショーズ・ビターズにおいては法律で禁止されているという何とも凄まじい状況になっております。

 

で!何が言いたいかというとその入手困難な材料の一つであるSazerac Rye Whiskyを入手したので、サゼラックがおすすめです。

 

長いカクテルの歴史に思いを馳せながらお楽しみください。

 

追記

 

いまいちわからなかったところを(暇なので)調べなおしてみた!


1869年にサゼラック社の創始者がサゼラックコーヒーハウスを買収し、1873年にペイショーズを買い取り、1890年代に入ってからベースをライウイスキーに変えたボトリング・サゼラックの販売を開始したとのこと。
先に述べた1933年より先にボトリングサゼラックは売りに出されていた、らしい。
逆にブランデー→ライウイスキーの変化は推測より遅い段階で起こった様だ。
フィロキセラうんぬんより商品として売り出すためのコスト・カットの意味合いのほうが強く感じるが・・・。あるいはフィロキセラを受けてライバージョンのサゼラックと元祖ブランデーサゼラックの2種類が飲まれていた時期があったのかもしれない。
もっと邪推をするとサゼラック社がフランスのブランデーではなく自社蒸留が可能なライウイスキーに無理やり切り替えた可能性すら高い気もする。
実際にバッファロートレースを買収し、サゼラックライウイスキーを販売している事実もある。
うーん、面白い。

たまに質問を受けるので、液体窒素を使ったカクテルの紹介、ではなく液体窒素そのものの取り扱いについて少し書きます。




お客様向け、というよりバーテンダー向けの覚書な感じで。

免許は必要か
まず初めに、我が国において使用するだけであれば特別な免許は要りません。
ただし、販売・輸送に関しては許可が必要です。
販売はともかくとして、カクテルコンペティションや、他店へ持ちだそうという時に公共交通機関に持ち込むのは犯罪です(何より超危険です、人が死ぬので絶対にダメ)。

食品(カクテル)に用いても良いのか
窒素は食品添加物として、食品への添加が認められています。
余談ですが、同じような意図で使用されることが多いドライアイスですが、市販品の多くのドライアイスは直接口にはいる食品への使用は本来想定されておりません。

どんな危険があるのか
液体窒素が気化した際、体積は膨大な量に膨れ上がります。
液体窒素をこぼして酸欠死したという事故は国内でも起こっています。
まだ、液体窒素が完全に気化しないまま飲み込んでしまい胃の中で膨れ上がり、結果胃が破裂するという事故も実際に海外のBARで起こっています。
勿論凍傷のリスクもあります。

どうやって購入するのか
医療機器等を取り扱う商社から仕入れます。
まず初めに専用の容器を購入し、その中に補充をしてもらう形となります。
鍵を預け、店舗の容器に補充をしてもらうので、氷屋から氷を仕入れる感覚に近いです。
最近では液体窒素を取り扱うBARも多いので、商社に問い合わせればスムーズに話が進むはずです。

コストについて
まず初期費用として専用容器(5リットルサイズ)の購入で(業者にもよりますが)6万円強かかります。
中身は液体窒素5リットルでおよそ2000円ほどです。

保存について
本来の意味での保存は不可能です。どんどん自然に気化していきます。
専用容器に入れておいても、何もしなくても5リットル程なら2週間強で無くなります。
密閉容器に入れると爆発するのでダメ。絶対。

まとめると
液体窒素の性質をよく理解し、安全に気をつけて取り扱えばカクテル作りに使用するのは法的に問題ありません。
購入に関してはお近くの医療機器を取り扱う商社に問い合わせれば丁寧に教えていただけます。
初期費用として6万ほどかかり、ランニングコストは5リットルで2000円で、2週間ほどで使用しなくても勝手に無くなります。



それでは楽しい液体窒素ライフを!
2016年4月にオープンいたしましたBar Private Pod 新宿御苑のご案内をさせていただきます。

Bar Private Pod 新宿御苑

電話 03-6457-4650
住所 東京都新宿区新宿2-15-28 新宿丸正ビル2階

営業時間
月~日 19:00~03:00
不定休

新宿御苑前から徒歩3分
新宿三丁目から徒歩6分
新宿駅から徒歩15分

少し分かりにくいので画像でご案内致します。


目印はこの看板です。
24時間営業のスーパーの2階になります。


建物左側のエスカレーターで2階に上がっていただき、右に進みますとこのランプが見えてまいります。
こちらがBar Private Pod 新宿御苑です。



店内はこんな感じです。

カウンター6席テーブル6席の小さなお店ですが、みなさまのお越しをお待ちしております。