実家の古いものを整理していたら古い写真が出てきました。

正真正銘「セピア色」の記念写真。

もはや、これが何処で誰のものかわかりません。

きっとどこでも古い家には、

こんな写真がたくさん眠っているんでしょうね。



空をみる人

もはやプライバシー保護のために

目を隠す必要もないかと思われます(笑)


何処の誰の写真か分からないけど

でも、何処かで縁が繋がっている、

というビミョーな目線で写真を見るのは

まるでミステリを解き明かすような奇妙な面白さです。


場所はおそらく母方の田舎(山梨県)

年代は・・・

全員が着物姿で羽織など着て正装に近いのに

どこかゆったりした雰囲気から

昭和10年代くらいではないかしらん。


前列中央の人は袴を履いていますね。

日常生活の場面で袴を見るのは初めてかもしれません。

前列の一番左側の女性だけがやや年長らしいので

先生か、指導的立場の方でしょう。

記念写真を撮るというので緊張の面持ちのようですが

皆、キリッとした良い表情だなあ・・・

写真をじっと見ているとその中から

ゆったりとした時代の空気が漂ってきそう(・∀・)


    *☆*:;;;:*☆*:;;;:


しかし・・・

興味深いのはこの時代の女性たちが着ていた着物!

ほとんど皆、襟元がキツいのでは?と思うほど

胸元を詰めて着ていて文字通り襟を正す感じ。

それに引き換え、着物の柄の大胆なこと!

ひざまで届きそうなたっぷりした羽織との組み合わせが

それぞれ違うガラの組み合わせ!

洋服ではゼッタイあり得ないコーディネートです。

一体、どんな色だったんでしょう?


生まれたときから洋服を着ている私達は

同系色を組み合わせ、ほんの少し反対色を入れて

アクセントを楽しんだりしてますが

着物文化は全く異色の色ガラを

何の躊躇もなく一緒に着こなしていたんでしょうか?



空をみる人

昨日行ってきた「歌川国芳展」の図録から


美人画「鏡面シリーズ 猫と遊ぶ娘」


こちらは江戸時代の着物姿

デフォルメされているものの

着物のコーディネートも奥が深い!

と実感する作品です。


着物は日本独特の文化なのに

今の私達にはほとんど何の知識もありません。

たぶん実家にも仕舞いこまれたまま忘れられている着物がたくさんあることでしょう。

少し時間が出来たら、掘り返してみようかな・・・

と思いつつ日が過ぎていきます。