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名古屋駅前の弁護士 三輪総合法律事務所のブログ

こんにちは。名古屋駅前の弁護士 三輪総合法律事務所です。
皆様から身近な弁護士をめざし、企業法務、交通事故、家事事件(離婚・相続)、労働事件、倒産処理等様々な事件に取り組んでいます。
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高次脳機能障害とは、交通事故により頭部に強い衝撃をうけて脳の一部が損傷し、機能が低下した場合に発生する障害をいいます。頭部外傷により、意識障害を負った被害者のかたが、意識の回復後、認知障害や人格変化などが発生し、社会復帰が困難となることがあります。

 

そして、高次脳機能障害は、身体的な機能については特段に支障はなく、身体的な介護をする必要はないものの、高次脳機能障害により人格変化が生じているため、日常生活の上でも見守り、声掛けをする必要があるとして、将来の付添看護費が認められることが多いです。

 

本日は、高次脳機能障害の後遺障害が発生した事案について、近時の裁判例(鹿児島地判平成28年12月6日判決)をご紹介します。

 

この裁判例は、58歳女子専門学校教諭が歩行中に後方から進行してきた自動車に衝突された事故について発生した後遺障害(高次脳機能障害、四肢の運動失調、膀胱直腸障害等)について自賠責1級1号が認定された事案です。

 

裁判所は、後遺障害逸失利益について、65歳の定年までは実収入を基礎収入とし、それ以降は教諭として働くかたわら大学院において社会福祉士修士の学位を取得したこと、養護教諭1級、看護師、保健師リクリエーション・インストラクター及び介護支援専門員の多数の資格を保有していたことなどから、賃金センサス女性同学歴同年齢平均を基礎収入として、平均余命の74歳までの9年間、100%の労働能力喪失を認定しました。

 

付添介護費については、事故日から平成23年6月19日までの223日は毎日夫らが協力して付添看護を行っていた事実が認められるほか、同月20日から平成24年6月30日までの377日のうち319日は家政婦による付添看護が行われていたこと、その余の58日は夫らが付添看護を行っていたことから、夫らが付添看護を行っていた223日と家政婦に付添看護を依頼した期間のうち上記58日は日額8000円で認め、他方で家政婦による付添看護が行われていた上記319日のうも夫らが付添看護を行っていたところその時間帯に照らすと、付添看護費の金額は日額300円とするのが相当であると認定されました。

 

そして、将来介護費については、症状固定日を経過した平成24年7月1日以降も平成25年1月11日までの195日間は入院を続けていたこと、この間の介護費用につき、家政婦に依頼して実際に153万8523円の支出を要したことのほか、夫らも付添介護をしていたと認められるところ,家族による介護費用は日額3000円とするのが相当であるから、この間の介護費用として計212万3523円を認められるとしました。

そして平成25年1月12日以降の介護費用は、近親者介護費用を日額3000円と認め、職業介護人の介護費用については平成28年9月分(弁論終結時)までは、介護費用の領収書等に基づきその支出済みの自己負担額を損害額として認めることとし、同年10月分以降は公費負担を考慮しない介護費用の実費を基礎として損害を認めるのが相当であるとして、平成28年10月分以降の介護費用は平成26年3月分から同年12月分の公費負担額を含む介護費用は平均して月額102万8506円であるところ、この金額が不相当に高額であるとまでは認められないことから、その年額1234万2072円を基礎とするとして、平均余命の24年間につき合計1億9781万3349円の将来介護費を認定されました。

 

さらに、住宅改造費については、退院して自宅で生活をするに際し、ホームエレベーターを設置し、自宅の段差を解消し、浴室等を車椅子に対応した広さにするなどの住宅の改造が必要であるとして住宅改造費997万5000円を認定されました。

 

本判決は、被害者が多くの資格を有していたことから、定年退職後も高い水準の収入を得る蓋然性が認められるとして定年退職後、平均余命までの後遺障害逸失利益が認められたこと、また高額の職業介護人による将来介護費が認定されていることが注目されます。

 

今後も、このような最新判例についてご紹介をしていきたいと思います。

 

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