朝井リョウ「どうしても生きてる」読了。おひさしぶり。


『健やかな論理』

死にたい死にたい死にたい!となって自殺するのではなく、ふと死にたくなって世界から姿を消すのだ。自殺者のSNSの最後の投稿を探し出し、その事実にほっとする。因果関係の成り立たないことばっかりなのに、勝手に根拠付けする人がたくさんいる。しかし、健やかな論理なんかない。予測不可能だ。


『流転』

リアル、熱、切実さ、本音、嘘のなさ。主人公は結局それらを手放した。私は、追いかけていたい。私はそれをかっこいいと思い続けるだろう。


『七分二十四秒目へ』 

何の意味もない、何のためにもならないものに触れているときだけ、安らぎがある。価値にこだわるものばかりを見させられると、かえって、生きることを諦めろと言われているように感じる、という主人公。しかし実際の著書の作者はきっと、くだらないものには時間を割きたくない人なのだと思う。予想です。

くだらないことをしているYouTuberが人気なのは、何も考えずに純粋におもしろいとガハガハ笑っていられる時間が視聴者にとって生きやすい時間だからだろうか。


『風が吹いたとて』

社会における正義を振り撒いている余裕なんてない。今目の前の自分自身の問題のことで頭がいっぱいだ。


『そんなの痛いに決まってる』

この本の題名って感じが1番した。

親密になるほど、本音が言えなくなる。脳内にある篩の網目に言葉がひっかかる、という表現とても気に入った。

感じたことをそのまますべて言葉にできるふらっと旅やSMプレイ。誰でもいいから、痛いときに痛いと言える相手が欲しかった。


『籤』

落合俊一郎=朝井リョウ、世志乃=自分に対する世間の声の一部、なのではないかと勝手に解釈した。全然違っていたらごめんなさい。

ハズレ籤もプラスにしてやる。大丈夫を見つけて、生きていくしかないから。