事業者の障がい者への合理的配慮は、これまでは「努力義務」だったが、今年度より「義務化」に変わった。

事業者による障害のある人への「合理的配慮の提供」が義務化 | 政府広報オンライン合理的配慮とは？障害者差別解消法により、2024年4月1日から事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が義務化されました。具体例とともに詳しく解説します。

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なお、ここでいう「障害者」とは、障害者手帳を持っている人だけではありません。身体障害のある人、知的障害のある人、精神障害のある人（発達障害や高次脳機能障害のある人も含まれます。）、そのほか心や体のはたらきに障害のある人で、障害や社会の中にあるバリアによって、継続的に日常生活や社会生活に相当な制限を受けている全ての人が対象となります。

とのこと。

どうやら、障害手帳は持ってない（発達障碍の診断済）私も対象になるらしい。

今年はじめの社内の業務研修でも『障がい者への合理的配慮』について触れられていた。

といっても、研修で触れられてたのは、障碍は障碍でも、身体的な障害のほうだけ。

車いすのお客様が来店した時は～とか、聴覚に障がいのあるお客様には筆談で～とか、義務化される以前から、言われなくても普通にやってたような、今更？な内容だった。

ただ、この合理的配慮については、事業者側の「過重な負担にならない範囲で」と定義されている。

内閣府のリーフレットからコピペ↓

①　必要とされる範囲で本来の業務に付随するものに限られること

②　障害者でない者との比較において同等の機会の提供を受けるためのものであること

③　事務・事業の目的・内容・機能の本質的な変更には及ばないこと

ちょっと前に、X（Twitter）上で、車椅子の女性の映画鑑賞に関することが話題になっていたけど、

事業者と障がい者間でのトラブル防止のためにも、義務化と同時に合理的配慮の定義を明確にすることは大事だけど、発達障害の場合は、定義に沿ってるかどうかの判断からして難しいな、と思った。

加えて、成人の発達障碍の中でも、ASDはコミュニケーションの障害なので、自ら建設的な話し合いが出来るかどうかは、難しいところ。

発達障害の人も対象というのは有難い話だけど、このリーフレットに合理的配慮の一例として挙げられてるのは、発達障碍のお子さんの例で、合理的配慮の定義に沿った建設的な話し合いが出来る保護者ありきのこと。

聴覚過敏や視覚過敏などによる困りごとであれば、相談すれば、大抵の職場で対応してくれるとは思うけど、合理的な相談すること自体がハードル高いと思う。

こちらの井上先生の記事は大変参考になった。

相談するにしても、発達障碍のような『目に見えない障害』は１０人いたら１０人、特性はそれぞれなので、相談するとなれば、まず当事者がまず、自分は何に困っているかの自己認識ありきになる・・。

相談が下手くそだとしても、自分は発達障害があると分かってる人なら建設的な話し合いが出来る可能性はあるけど・・・

問題は、周りから見れば明らかに発達障害っぽいのに、自分ではそうは思ってない、というケース・・・。こういう人、私年代から上の人だと決して少なくないと思う。

障碍者への合理的配慮が義務化される遥か昔から、自分の特性に無自覚な発達障碍者に対して、否応なしに合理的じゃない配慮を強いられて『過重な負担』を抱えてきた人達は少なくないと思う・・・。

少数派は少数じゃない・・・

私の感覚的なものにすぎないけど（エビデンスはない）

世の中の６割くらいの人が、負担を感じずに普通に出来ることを、健常者だとか普通の人、とされてる気がする。

残りの内２割～３割は、それなりの努力で出来る人で、残り１割くらいは、かなりの努力が必要か、どう頑張っても困難な人がどうしたって存在している、と感じる（あくまで私の感覚での話、根拠はなし）

発達障害に限らず、『こうするべき』って規定を定めると、その枠組みに合わせられない人はどうしても生まれてしまう。

合わせられない人が困難を強いられるか、合わせられない人の分を誰かが負担することになってしまう。

なので、井上先生も記事で書かれているように、無駄になっている社内のルールや習慣を見直すなどで、シンプルにしてくれたら発達障害の当事者としても助かるし、周りの人の負担も減るなら、まさに合理的な配慮。

障がい者への合理的配慮の義務化によって、障がいのある人だけでなく、これまで負担を強いられてきた人達にとっても負担が減る方向に行けば良いなと思う。

”会社で合理的配慮について話し合うポイントはどこ？”