お客さんの自宅にお邪魔しているケンジ。
そのご婦人は高齢になって少し距離があるケンジのお店に
歩いて行くのがしんどくなって、でもタクシーで行くには
距離が近いということで、わざわざ遠くの美容院に行ってたとのこと。
ただ思い通りに仕上がらないと思っていたときに、ケンジの店で
訪問カットをしてくれるということを聞いてお願いしたようです。
店に戻って今度は2、3歳の小さな子どものカット。
「いいよ、いいよ~~。前髪は切ったからあとは歩いてて~~」。
動き回っちゃう子どもにお母さんが恐縮すると、「何の何の!
これで後ろの毛、ちょんちょんってやったらおしまいですから」。
住宅地にある美容院だから“家族まるごと”面倒を見るというのが
戦略なんだけど、ケンジは本当に優しいなぁ。
ヒロちゃんはなかなかの商売人、でもケンジのお客さんに対する
姿勢も商売には大切だと思うのです。
そんなとき、専門学校で同級生だった三枝さんから電話が入ります。
何と、美容院の店長向け講習会の講師の依頼。
それまで依頼していたヒロちゃんがベトナムにいるということで
ケンジに声がかかったんですね。
ヒロちゃんもケンジなら大丈夫と太鼓判押したそうで……。
「できるわけないって!」必死に断り続けるケンジ。
その日の夜。
「へ~~~。プロ相手!しかも経営者向けの講習会の講師なんて
すごいじゃないか、ケンジ!」
結局、ヒロちゃんの顔を潰したくないのと、お店の評判を
落としたくないという理由から引き受けざるを得なかったようで。
「も~~。他人事だと思って、シロさん、ニヤニヤして~~」。
「イヤだって、実際面白いんだもん。お前が“先生”になっちゃう
なんてさあ」。シロさんにいじり倒されるケンジが可愛い♥
こんなイチャイチャ感たっぷりの2人、実写版で観たい!
講習会当日。
初めての講師で超緊張しているうえに、店長たちのリアクションも
薄く、どうしていいかわからないケンジですが、質疑応答が
始まるころから慣れてきて、スムーズに質問に答えることが
できました。何とか講習会は無事に終了。
「すごく良かった!また近いうちによろしくね!」と三枝さんも
満足だったようで一安心です。
「た……ただいま~~……。くちゃびれたよ~。シロさ~ん……」。
「おう、お帰り。夕飯用意できてるよ!」
お疲れさまの夕飯は焼肉。シロさん、いつもよりいいお肉を
用意してくれたようです。しかもビール付き♥
「これでやっと本格的にお互い夏休みだし!今日はデザートも
付いてるよ!」
疲れて帰ってくるだろうと、ケンジのためにシロさんは数日前から
ドライフルーツ入りフローズンヨーグルトを仕込んでました。
シロさん、愛がだだ漏れです♥
デザートを食べながらシロさんが尋ねます。
「無事終わったんだろ?」
よくわからないけど、人に話してて逆に勉強になったし、改めて
経営者としてヒロちゃんは偉いと思った。自分も店を潰さないように
頑張らなきゃ……と答えたところで、ケンジはニヤニヤしながら
自分を見ているシロさんに気づきます。
「ヤダ!頑張るって店を潰さない程度によ⁉ 売り上げ倍増とかじゃ
ないからね⁉ シロさん、自分もたいして働きたくないくせに
俺のことは何だか頑張らせようとするよね⁉」
「何々、30年以上まじめにやってきた仕事だもの。人に話すことは
ちゃんとあるだろうと思っただけだって」。
ケンジの仕事人としての成長が嬉しかっただけなんだよ。
自分のことは完全に棚上げしてるけど(笑)。
何といっても、ケンジをいじり倒すシロさんが楽しそうなのと
それにいちいち反応するケンジが可愛い♥
ニヤニヤ顔のシロさん、めっちゃカッコいい!
今回も癒やされました~。
店長として責任ある日々を送っていたり、講習会の講師をしたり
段々成長していくケンジを見て影響されたのか、シロさんも後日
人生において重大な決断をするんですけどね。