ねる「平手さんにとっての悪は誰?」


さっきまでニコニコしてたのに今は真剣な顔でこちらを見ている



その鋭い視線に恐怖を覚えた私は口を開くことをやめた



ねる「ねぇ友梨奈」


ねるが私の名前を呼ぶ


その瞬間私は心臓を直接握られているような気分になった



平手「な…なに…?」


うまく声が出ない



ねる「皆仲良くなんてファンタジーの世界だけだよ」



ねる「悪を滅ぼすなら自分から行動しなきゃ始まらない」



ねる「これを使うも使わないもあなた次第」



そう言って私の目の前にナイフを置く


勿論私は手を付けない



ねる「友梨奈は何を信じるの?」


その問いかけに答えなど見つからない


数分の沈黙が続く


ねる「友梨奈の正義は何?」


ねるが先に口を開いた


私の“正義”



平手「私は…私は悪は滅ぶべきだと思ってる」




ねる「じゃあ友梨奈は何を信じてる?」




再度の問いかけ


平手「私を信じてる」



意識するより先に口が動いていた





神でもない



悪でもない


勿論正義でもない



私は私を信じてる






私はゆっくりと身体を動かした