2014年、1・4東京ドーム

スペシャルシングルマッチ


後藤洋央紀VS柴田勝頼、




この二人がどうやら、同じ高校の同級生らしいということはなんとなく聞いてはいた。


その当時は特に考えなかったが、同じ高校の同級生が二人共新日本プロレスのトップレスラーになるってすごくないか?


当時はプロレス人気の絶頂期だった、

プロレスラーになりたい若者なんていくらでもいたハズだ、


そんな中で入門した時期は違うものの、同じ高校の同級生が二人共入門して、

更に過酷な練習や寮生活に耐え抜いてデビューし、

その後紆余曲折はあったが、二人共トップ選手になって東京ドームで試合するなんて、

ドラマが過ぎるのではないか?


その上、この二人はとにかく試合が噛み合う、


やはりプロレスを見ていて楽しみなことの一つがライバル対決だ、


一流のレスラーは他のレスラーとの関係性作りが上手いと誰かが言っていた(たぶん棚橋弘至)


確かにトップ選手にはライバルが多いような気がする。


最近だと鷹木信悟なんかはシングルマッチをやった相手ほとんどとライバル関係になってないか?

と思う。


その観点で見ると柴田勝頼も因縁のある相手が多かった、

後藤洋央紀、棚橋弘至、中邑真輔、石井智宏、天山広吉、永田裕志、潮崎豪、イービル、鈴木みのる、オカダ・カズチカ、

この選手たちとの因縁作り、試合内容はかなり楽しかった、

また見たいと思わせてくれた。



話を試合に戻す。


やはり当時の試合の感想などほとんど覚えてないので、例によってこの試合を新日本プロレスワールドで見返した。


まず柴田勝頼の入場、


久々にこの柴田勝頼の入場曲を聴いたが、

この曲のイントロを聴いただけでワクワクする気持ちが今だに身体に染み付いている


髪をバチバチに固めてる姿も懐かしい。


続いて後藤洋央紀の入場だが、

なんと和太鼓の演奏から始まった、


そういえばこの時期の1・4東京ドームの入場はやたら派手だったと思い出す、

2017年頃から落ち着いたか?


入場してきた後藤を見てまず思ったのが、

顔のカッコよさが尋常じゃない、

当時は34歳のハズだが、若々しさが溢れ出てる、

相変わらず眼光は鋭いが輝きも放ってる、


当時の自分が心を奪われていたのも納得ができる。


試合が始まるとすぐにバチバチぶつかりあった、

当時後藤洋央紀はアゴの骨折での欠場明けだったみたいだが、柴田は遠慮なくアゴに打撃を打ち込んでいる、

こういうところが柴田は怖い、


一つ驚いたのが、

この時の後藤洋央紀の動きが速い、


先日のG1クライマックスでの悲しいオカダ・カズチカ戦を見た後なので特にそう感じる、


攻撃を繰り出した後、攻撃を受けた後もパッパッと動いてる、

ラリアットも重い、蹴りも重い、

 

最近の後藤は試合の間をとっている時、本当にキツそうな顔をしているが、

この時の後藤は攻撃を受けて倒れている時の表情も雄々しい、


これがよく言う「脂の乗っている時期」なのだろうか。


後藤洋央紀の見どころの一つ、

最初はピッタリとしたオールバックで入場してくるが、試合が進むと髪が振り乱れてワイルドになる、というものがある。


この時期の「脂の乗っている」後藤洋央紀はワイルドさも格別だ、


後藤の話ばかりになってしまったが柴田ももちろん魅力的だ、


僕が思うに、柴田勝頼の最も魅力的な時期はこの試合の数年後にやってくる、その話はまた後日に長々と書きたいので今回は軽く触れておく。


柴田は手足の長いスラッとした体型の影響もあるのか、技が全て綺麗に見える、

エルボー1つとっても綺麗だ、


この試合で見せた掟破りの牛殺し、昇天改は柴田勝頼独自の美しさがあった、


得意ムーヴのコーナーへのドロップキックも

とんでもなく痛々しい技だが、

柴田がやると「これが見たかった」とやみつきになる美しさがある。


この試合でも、アゴの骨折が治ったばかりの後藤のアゴに思いっきりドロップキックを見舞ったが、やはり美しかった、


一方後藤は顔面へのリバース牛殺し、牛殺し、正面への牛殺し、裏昇天と、今ではお目にかかれない殺人コンボを繰り出す。

その後も重いラリアットを何発も放ち、

ヘッドバッドを打ち合い、


当時のフィニッシュムーヴ「昇天改」で試合を決めた、

本当にいい技だ。


試合後、二人は倒れたまま何かを話している様子だった、


起き上がった柴田は泣いていた、


その後二人で笑いながら肩を組んで退場した。



ザッと見ると非常に情緒不安定な人達だ


今見ると少しだけくさいかな? 

と思ってしまう部分もあるがやはり胸が熱くなる、


当時の僕はと言うと、

はじめてプロレスの試合で泣いた、


酒を飲みながら、これが「漢」だな、と一人呟いていた、


この試合で柴田勝頼も少しだけ好きになり、

プロレス熱は鎮火不能な程僕の脳内に燃え広がっていた、


僕はとうとう生観戦をしようと、思い立った、


当時は2016年の9月、

直近でやる東京の試合を探したが、土曜日の興業しかなかった、

塗装工の休日は日曜日だけ、


だがその時の僕はもう社会人ではなく、専任のプロレスファンだった、

当時現場の責任者をやっていたのだが、

ズル休みをした、


あの頃の僕はプロレス以上に大切なものなどなかったのだ。



そして僕は大田区の地へと降り立った、


2016年9月17日 大田区総合体育館、

メインイベントはIWGPジュニアヘビー級選手権試合


KUSHIDA VS BUSHI だった。



つづく