今だに思い出し笑いは絶えない。
誰が何と言おうと、現時点で優勝旗を持っているのはウチのチーム。来春は第1シードの位置に堂々と座っての大会となる。
超気持いい。
ただ懸念がないわけではない。
第1シードの座とはすなわち、「見られる立場」である。
敵チームは素知らぬふりをしながらも絶対に、「優勝チーム」としてウチを意識し、注目してくるはずである。
バッテリーのみならず、野手や打者もそういう目線にさらされる。しかもプレーだけではない。アップやミーティングや、ちょっとした雰囲気まで。
慣れない目線をプレッシャーと感じる者も少なくないだろう。しかし「見られること」はチームにとってプラスになること、と信じたい。
個人的には夏頃、打撃が一皮むけたというか、本来の良さを取り戻せた時があった。
きっかけは磯クンが与えてくれたちょっとしたひと言。霧が晴れ、枷(かせ)がとれたように楽にボールを待てるようになった。
30年も野球をやっていながら、たったひとつのアドバイスでガラッと変われたりすることもある。
おもしろいものだ。
ウチのチームが優勝に至った要因はもちろんひとつではないが、キャッチャー磯クンの存在は非常に大きかった。大会通算27イニングで自責点1という驚異の記録を残した新居クンの活躍は、磯クンという女房役なくしてはなしえなかったに違いない。
ひいき目を抜きにして、このバッテリーなら県レベルの打者でもそう簡単には打ち崩せないであろう。来季ウチが市で常勝し、県で勝ち上がるのに必要なのは、このバッテリーばかりに依存しない守備力と攻撃力・機動力を手に入れることだ。
ボク自身も夏に手に入れた打撃感覚をさらに研ぎ澄ませ、もっともっと良いバッターになりたい。
そんなわけで、今日も早朝からS班(昭和50年組)の4人で汗を流した。みんな家庭があるので時間は限られているが、できる範囲で身体を動かした。
すごく気持ちよく、1年の野球を締めくくれた。