夕食後の団らん中、おもむろに席を立ちトイレに入った。
パンイチになり、用意しておいたお面をかぶる。
昨年度
よりはるかにリアリティの増した、恐怖の赤鬼に変身だ。
音を立てないようにトイレを出て、和室の方に回る。
ドンドンッ!と荒々しく両手で扉を叩いたら、子供たちが異変を察知してママのもとへ駆け寄る足音が聞こえた。
よし、舞台は整った。
扉を開けてガオ~っと乱入。
遼真は恐怖の表情でママにしがみつき、そのまま凝固した。
寛大はトイレに入っているはずのパパを呼びながら、それでも一生懸命マメを投げつけ戦った。
ママは爆笑していた。
今年は70点の出来だった。