明石家さんまは昔からよくTVなどで、「誰々のために何々やってやったって言うな」と折に触れては言ってました.ボクの記憶が正しければひょうきん族の時代から、それはもう口癖のように.最近だと「恋のから騒ぎ」などで頻繁に口にしていると思います.

初めて耳にしたのがいつだったかは忘れましたが、ボクも「誰々のために」と言わないように、そして思わないように常々心がけています.


「誰々のために何々をしてあげた」と言ったり思ったりしているとき、そのメンタリティーをもう一歩掘り下げてみると、必ず回り回って「自分のため」であることに行きあたる気がします.だから自分の「してあげた」行為が報われなかったとき、満足しうる感謝や見返りを受けられなかったときに、「裏切られた」と感じてしまうのではないでしょうか?どうしたってそこには押し付けが存在していて、相手にとっては大きなお世話である場合だってあると思うのです.


A:「え~っ、あなたのためにこれやってあげたんだよ~!」

B:「イヤ気持ちはありがたいんやけど、こっちにも都合やつもりがあんねん.そんなこと言われても知らんがな・・・.」


、とまぁこんな感じの会話.

リサーチが足りなかった、相手の気持ちや立場になって判断していなかった、相手の人格や意見を尊重していなかった、etc.こういった点を省みず、ただただ「やってあげた」という一点をゴリ押して感謝や見返りを強要するのは、やはり筋違いと言うものでしょう.


妻が海外旅行から帰って来る日、帰宅時間に合わせてボクは和食を用意して待っていたことがありました.しかし妻はほとんど口にしなかった.料理は無駄になったわけです.けどボクはぜんぜん嫌な気分にならなかった.もちろん怒ったり裏切られたと思ったりもしなかった.

妻は長旅で疲れ、時差にリズムを乱され、慣れない土地での食事に胃を荒らされたりしていたようです.これはもう仕方のないこと.

だって妻の喜ぶ顔が見たいと思ったのは、ボクの勝手だから.「ありがとう、おいしかったワ!こんな風にしてくれるアナタってステキッ!」と思われたかったのは自分だから.


For youの裏側に隠れたFor me.これからも気をつけたいです.


ちなみに、ボクは7月1日生まれ.明石家さんまと同じ誕生日です.