妻と「セキチュー 」という巨大ホームセンターに買い物に行った.目的は災害時用品を揃えること.何かあったとき困らないように色々な備品を家の外に備えておこうじゃないかという事になり、今日はとりあえずそれらを収納する大きな箱を買いに行ったわけです.


買った箱は100×70×70(cm)くらいのプラスチック製のもの.かなりの大きさだ.ホームセンターによくある大きめの買い物かごカートは、その箱だけでギッチリになった.ついでに買おうと思っていたその他諸々の日用品を乗せるスペースがなくなってしまったので、しかたなく箱のフタをあけ、そのなかに日用品を次々と入れつつ、買い物を続けた.


そして会計へ.「当然中も見るだろうな」と思いながら箱のフタを閉じ、入りきらなかったその他2品と一緒にレジのオバサンに提出.するとオバサンは箱の内部など全く気にする風もなく、ピッピッピと3品(箱とその他2つ)のみのバーコードを読み取り、金額を告げた.背後にいた妻が「あ、その中に・・・」と言いかけた矢先、ボクはぐるりと妻を振り返り、髪を逆立て血走った眼を大きく見開いて無言の「シャラップ!!」.阿修羅のごとき面様.

ただならぬ夫の妖気に気おされ、石のように固まる妻.向き直り、仮面の笑みを浮かべ、何食わぬ顔で3品分の会計を済ませるボク.「ありがとーございマース!」とご機嫌でオツリをよこすオバサン.あまにも食い違う3人の心情が交錯する、真昼のセキチュー.


競歩で駐車場に戻り、アクセル全開で現場を離れる.

ラッキー感5割、罪悪感3割、チェックしねぇオバサンが悪ィよ感2割.苦くて甘い空気が車内を包みました.

目を細め、猛スピードで過ぎ去る景色を見つめる妻.眉間にシワをよせ、裕次郎の表情でハンドルを握り締めるボク.

今日ボクらは、クエンティンタランティーノ監督作品「ナチュラルボーンキラーズ」のミッキー&マロニーになりました.