はじめに
先日、立憲民主党と公明党が合併し、新党「中道改革連合」が誕生した。この記事では、前半部分で新党中道の発足を踏まえた衆院選の結果予測を行い、後半部分で私個人の主張を展開する。
先に断っておくが、この記事は結構長い。ごめんなさい。
新党中道の位置付けと有権者分布
位置付け
一般に政党のイデオロギー的な立場を考える際には、左派・右派という軸を使うことが多い。今どき左右で政党を判断するのはナンセンスだとか、そういった意見はあると思うが、ここではわかりやすいのでそのまま左右の軸を採用する。
さて、新党中道の発足を踏まえて、主要政党を軸の上に位置付けると、以下のようになる。
断っておくが、これはあくまで左から順に並べただけのものであり、左派・右派の程度の強さを表すものではない。したがって、「4番こそが本物の中道だ」などと主張するものでは決してない。
新党中道に関しては、党を構成する衆院議員の大多数が立憲民主党所属の議員であることから、新党も基本的には立憲民主党の性格を受け継ぐものと考えられる。それゆえ、旧民主党の左派と右派が分裂したという国民民主党との歴史的経緯も踏まえ、この位置が適切と考えて配置した。
また自民党に関しては、同じ自民党の議員であっても属する旧派閥(グループ?)や立場、個人の思想信条によってかなりの幅があるため、このように左派と右派を分けて表示している。現在の高市内閣は、もちろん自民右派に属する。ここでは基本的に、安倍・高市路線を右派、岸田・石破路線を左派と定義している。
有権者分布
新党中道に関しては、25%のうち大体10%を公明党の票が、そして残りの15%を立憲民主党の票が占めているものと想定している。
このモデルは非常に簡略化されたものである(他の小政党や無党派層は無いものとされているし、キリが良いよう5%刻みになっている)が、これを用いるとさまざまなことを説明することができる。
例えば、目下の高市内閣の支持率は各種メディアで平均して大体7割程度であるが、これは連立を組む自民党と維新の会(自民左派20%+維新10%+自民右派20%)に国民民主党と参政党(国民10%+参政10%)を足した値に一致する。
また、昨年の夏の参議院選挙において、自民党が獲得した比例票は2割程度であったが、これは自民左派の20%と一致する。つまり、前回参院選は石破首相の元、自民左派による政治が行われていた時期であり、自民右派の票が自民に入らなかったからあのような結果になったのである。
比例代表
前提
さて、先ほど、前回参院選で自民右派の票が自民に入らなかったと述べたが、この点は重要である。つまり、先ほど挙げた7つの勢力の中で、自民左派と自民右派に関しては、常に、「どちらかは選挙に出ない」のである。前回の参院選では、自民右派は「選挙に出なかった」し、今回の衆院選では自民左派が「選挙に出ない」のである。したがって、選挙に出ない方の票がどこに行くか、というのが焦点になる。
前回の参院選のように、選挙に出ない方の自民党は完全に自民党から離れるか?答えは否だろう。こんなに支持率が高い政権から離れる理由なんてそんなにない。だが、一定数は離れる。ではその票がどこに行くか?前回は国民民主党と参政党に流れたが、今回は自民左派だから、参政党に行くとは考えづらい。
したがって、次のように仮説を置く。「自民左派の20%のうち、10%は自民党に、5%は新党中道に、5%は国民民主党に流れる」。
議席数予測
小選挙区
前提
小選挙区は、全くもって「選挙区による」としか言えないところもあるのだが、以下のように極めて簡略化した前提をおいて予測する。
前提①
大阪府の19選挙区は、全て維新の会が議席を獲得する。
前提②
大阪を除く全国270の選挙区について、構図が以下のようになると仮定する。
一応、各党の候補者を自民270、中道210、国民120、共産120、参政120と想定し、適度に混ざり合うように仮定を置いている。もちろんこの構図になる保証はどこにもないので悪しからず。
前提③
自分の選挙区に支持する政党の候補者がいない場合、維新の会と参政党の支持者は自民党に投票する。国民民主党と共産党の支持者は新党中道に投票する。新党中道の支持者は国民民主党に投票する。
議席数予測
先ほどの前提をもとに計算する。
Aの構図(60議席)では、自民党が50%(自民30%+維新10%+参政10%)、新党中道が50%(中道30%+国民15%+共産5%)の票を獲得する。同率なので勝敗は五分五分である。自民党が30議席、新党中道も30議席を獲得する。
Bの構図(30議席)では、自民党が50%(自民30%+維新10%+参政10%)、新党中道が45%(中道30%+国民15%)、共産党が5%となり、自民党が30議席を獲得する。
Cの構図(30議席)では、自民党が40%、新党中道が50%、参政党が10%となり、新党中道が30議席を獲得する。
Dの構図(30議席)では、自民党が40%、新党中道が45%、共産党が5%、参政党が10%となり、新党中道が30議席を獲得する。
Eの構図(30議席)では、自民党が50%、新党中道が30%、国民民主党が15%、共産党が5%となり、自民党が30議席を獲得する。
Fの構図(30議席)では、自民党が40%、新党中道が35%、国民民主党が15%、参政党が10%となり、自民党が30議席を獲得する。
Gの構図(30議席)では、自民党が50%、国民民主党が50%となり、自民党が15議席、国民民主党も15議席を獲得する。
Hの構図(30議席)では、自民党が40%、国民民主党が45%、共産党が5%、参政党が10%となり、国民民主党が30議席を獲得する。
これらの結果を一覧にまとめると、以下のようになる。
予想結果
この結果をどう見るか。
まず明確に言えることは、これは高市政権にとっての敗北である。高市首相は、目標議席を与党で過半数、その達成に自身の進退をかける、といっている。この結果だと、自民と維新を合わせた議席数は227で、過半数の233に届かない。したがって、もしこの結果になれば、高市首相は辞任し、次の自民党総裁が選ばれることになる。
逆に新党中道にとっても、議席数は減らしているので明確な勝利とは言えない。ただ、(去年そうなりかけたように)維新を味方につければ一気に与党になることも可能だ。それに、高市首相を辞任に追い込めるというのであれば、それだけで新党中道にとっては一定の勝利と言えるだろう。
主張
はい、ここからは、私の個人的主張です。分析じゃないので合わない人は読まなくても可。
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私が何を言いたいのかというと
さて、私がこの記事を書いているのは、決して新党中道を応援するためではない。
まず私自身は、明確に自民右派を支持する立場である。今までの選挙でも、自民党以外に投票したことはない。そして今回の選挙ではもちろん、高市政権の継続を望んでいる。
そんな私がこの記事を書いているのは、私と同じような政治的立場を持つ人たちに、「このままでは選挙に負けてしまうかもしれませんよ!!」ということを伝えるためだ。端的に言えば私は、自民党支持者の人たちが今回の選挙を楽観視し過ぎているのではないかと危惧している。
確かに、内閣支持率は好調だし、内政や外交を見渡しても特に失点は見当たらない。新しい首相が誕生した直後はご祝儀相場と言われるが、発足から3ヶ月以上も内閣支持率が7割を超えているのはすごいことだ。また、近年特に重要になってきたネット上の世論も高市政権には好意的に見える。
だからこそ私には、ここ最近の自民党支持者が何か余裕をぶっこいているように見えてならない。自民党が議席を増やすために、何か努力をしているか?ここ数日テレビなどで流れている、「前回衆院選の結果をもとに、公明票が新党中道に流れたと仮定してシミュレーションすると、、、」などという報道を見て、「石破さんの時とは内閣支持率が全然違うんだから、そんな仮定当てはまるわけないじゃんww」みたいなことを思っていないか?
確かに前回衆院選を今回に当てはめるのはナンセンスだ。だからこそ、私はこの記事を書いた。ナンセンスではない前提をもとに予測を立てても、この選挙は負けうるんだぞということを知ってもらうために。
「選挙に行こう」ではなくて
前回の選挙では、自民党から国民民主党や参政党に支持者が流れた。そのことを、他の自民党の支持者の人はどう思っているのだろうか?まさかとは思うが、「野党の中で保守が成長するのも大事」とか思って、優しく見守っていないか?
とんでもない!そんなことをしていたら自民党は負けるのだ。流れていった支持者は、引っ張ってでも連れて帰ってこないといけない。今の自民党に、野党を見守るような、そんな余裕はないのである。
あるいは、今回、新党中道が自民党議員にも合流しないかと声をかけている、という話をしている。そんなことにならないよう、きちんと努力をしているか?一部の世論では、「左派の自民党議員は切り捨てろ!」なんて意見まである。
とんでもない!そんなことをしていたら自民党は負ける。出て行こうとする人がいたら、泣いて縋って引き止めるべきなのだ。いや、泣かなくてもいいし方法はなんでもいいが、とにかく今は流出を受け入れるような余裕はないのである。
今回の予測では、参政党支持者は参政党に投票し、国民民主党支持者は国民か中道に、そして自民左派の一部も国民や中道に票を投じると想定している。この3つのうちのどれかが、「やっぱり自民党で」となってくれれば、それだけで勝てるのだ。簡単な話なのだ。なのに、その簡単な話を実現しようとする努力が見えない。
改めて言うが今回の選挙で自民党と維新の会で過半数にいかなければ、高市さんは辞めるのだ。我らが高市政権がなくなっちゃうのである。私たちはそのことを本気で理解しているのだろうか?
だからこそ、今私たちが言うべきは、「選挙に行こう」などという使い古された安易な言葉ではない。「投票率が上がれば、、、」などという変に客観視した意見でもない。「自民党に投票しよう!」なのだ。「自民党を見てください!」「投票してください!」「お願いします!」なのだ。
今回の選挙に関しては、先に見たように、自民党に余裕なんてない。だから、他党のことに構っていないで、全力で自党の得票が増えるように努力をすること。「このままでは負ける!」という危機感を持って選挙に臨むこと。このことを私は、私と同じような政治的立場を持つ人たちに強く訴えたい。
以上です。






