7月は試演会シーズンでした。まずは国立の大学院のオペラ演習の試演会(今年から僕の第一の母校である国立音楽大学の大学院に助演としてお邪魔しています)とても音響の良いオペラスタジオで3ヶ月間頑張ってきた成果を発揮してました。僕も学生時代オペラ科に入りたくて受験して、落ちて入れなかった大学院の授業に混ぜてもらってなんだか嬉しかったです。試演会後は急遽家に戻らねばならなくなりご挨拶も出来ずに退散…。後期はスケジュールの都合でうかがえないのでろくにお別れも出来ず残念でしたが素敵な寄せ書きを頂きました。皆、後期も頑張って欲しいです。




国立音大の懐かしの味。唐揚げ。食べたぜ。。。




もう一つは所属の団体、二期会のオペラ研修所の試演会。毎年お世話になっておりますが、助演としてはもうかなりベテランになってきたしいつまで呼ばれるのだろうかって感じです。独特の緊張感のある試演会は自分の訓練にもなりますし良い勉強になります。年々歳の差は広がっておりますがまだまだ若い気持ちで頑張ります。


終演後に一枚


夏休みは旅行に行ったりレッスンしたり色々ですが珍しく発表会に出演します。初めて歌を師事した坂口卓也先生の声楽塾の年に一度の発表会です。普段はこの時期オペラに出てる事が多くて出られないのですが今年はスケジュールに余裕があるので門下生の発表会の合間のプロによる演奏会にお邪魔させて頂きます。



坂口声楽塾 第19回発表会
角筈区民ホール
13:15開場、13:30開演
入場無料

興味のある方是非どうぞ!

今日から7月ですね。気がつけば今年も半分終わり。暑さとゲリラ豪雨に自転車移動マンとしては怯えながら暮らしております。


今年の6月はオペラ出演2本。自主企画のavanzareで気が抜けていたらあっという間に公演が過ぎて行きました。ソワソワ。


まずは和物の新作オペラ《ドンネルの夢》の長与専斎役






『ドンネル』と言うのは雷という意味で怒ると怒鳴る雷親父の様に厳しかった北里柴三郎の愛称ドンネル先生から来ていたとの事。僕は北里柴三郎を見守る恩師の役でしたが恐ろしいほど和服が似合い自分の日本人体型に改めて驚愕致しました。先輩達と一緒で稽古から本番の楽屋までわちゃわちゃと楽しかった公演でした!










続いて草加にて《こうもり》の刑務所長フランク役。かなり自由度の高い演出だったのとセリフもたくさんだったのでとにかく覚えるまでが冷や汗ものでしたがみなさんと楽しく歌い喋り演じました。お酒を飲まないのに酔っ払いが上手いと褒められました笑


こちらも楽しい楽屋生活でした笑勝手なことばかりする僕を笑って許してくれる先輩方に感謝です笑



そして6月最終日は演出家今井さんと今井さんと今井さんを敬愛する音楽家達との会合。次の日早いのに遅くまでお付き合い下さりありがとうございました笑またやりましょう!


楽しい時間を過ごして2025年後半戦も頑張るぞとエネルギーをもらいました。暑い中ですが元気に過ごしましょ〜!

昨日AVANZARE!! vol.6歌劇《ファウスト》ハイライト公演が終了しました。声も音楽も人間性も素敵なキャストの皆さんと美しいグノーの音楽とゲーテの生み出したドラマを追いかける日々も昨日で終了。楽しかったなぁ。当日も満席のお客様の前で公演を出来たことも本当に嬉しかったです。









今回はハイライトとはいえオペラなので普段のスタッフの方々に加えて舞台監督さんをお願いしたり、大道具や小道具、照明なんかもいじってみて久々に頭を悩ませましたが効果が上がってお客様から「ドラマに引き込まれた」と声を頂いたのはやり甲斐を感じました。というかやっぱプロの舞台監督は本当にすごい!本番は歌に集中できてもう舞台監督無しでは考えられないかも笑

小野くんは今回の公演の発起人であり笑力強い声と繊細な芝居、付け髭が取れかけても諦めない脅威の対応力笑でファウストを演じ、後藤君は声もも見た目も悪魔そのものの迫力と意地悪さ笑でメフィストフェレスそのものになりました。今野さんは真摯に真面目に作品に向きあってくれて美しく純粋な歌と舞台姿で稽古の度にマルグリートになっていきました。まさに公演を引っ張ってくれました。

メインの3人以外にも素敵なメゾソプラノに成長して少年の恋心を表現した齊藤さん(偉そうに書いてますがオペラ研修所の時僕助演で居たのです)、豊かな声と圧倒的な存在感で舞台を制圧した遠藤さん、裏方のはずなのに結局舞台にも出させられ、それでもしっかり花を添えてくれた島田君などみんなに公演を支えて頂きました。

そして音楽の管理と並行して字幕も全て引き受け、最終的に影歌のキューまで出す様になった妻に脱帽。いつも感謝でございます。僕も怒りっぽい普段の自分にちょっと似ているヴァランタンを愛せる様になりました。

僕自身は1人のオペラ歌手に過ぎず小さな存在ですが周りの力を借りて自分と自分の周りの皆さんがオペラという芸術の素晴らしさに触れて喜んで、感動していただける様に自分自身の研鑽を積みつつも頑張って企画を続けていきたいと思います。是非また足を運んで頂ければ幸いです。絶対来た事を後悔させませんので!今後ともよろしくお願い致します。