「仕事はしょうがなくて、飲み会や旅行や遊びはダメ」の怪 | 佐野みつひこ のオフィシャルブログ

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所沢市議会議員(1期目)
会派「自由民主党・無所属の会」
自由民主党公認
前回、最下位当選!
所沢市の未来に責任!今こそ身を切る改革の断行を!!

特に都内の職場で起きていることらしいのですが、社内クラスターを恐れてのことなのか、企業の経営陣や管理職が従業員達に「飲みには行くな、旅行も禁止!」と言っているのだとか。そして従業員の一部からは「なぜ仕事するのは良いのに、旅行や飲み会はダメなのか」という反発の声が上がっているそうです。なるほど、確かにこの意見には傾聴に値するものがあります。一企業の企業活動も、従業員の個人的な旅行や飲み会も、「民間活動」の一つに過ぎません。その一方(つまり仕事に行くこと)だけが、しょうがないということになっているのに、もう一方(旅行や飲み会)は「しょうがなくない」というのでは、ダブルスタンダードとの謗りは免れないでしょう。それ以前に、そもそも私企業が、会社の飲み会を禁止するならまだしも、従業員の勤務時間外のプライベートな活動に制約を設けることは法律上禁止されています。

また他方では、福祉関係や医療関係に従事している方々の中において、使命感を持って飲み会や旅行の自粛を続けている人もいます。やはり仕事でお年寄りや病人を相手にしているからこそ、職場でのクラスターの危険性を最小限に留めるために、自らに十字架を課し、飲みにも旅行にも遊びにも行かずに、仕事以外では徹底的に自粛をしているわけです。

これらは、どちらのスタンスも尊重されるべきだと思うのですが、一番問題なのは自らの価値観やスタンスを他人に強要させようとすることです。いわゆる「自粛警察」や「マスク警察」などの、広義の意味での「コロナ警察」の存在ですね。
これに関しては、日本人特有の集団心理や斉一性に対する同調圧力の存在に起因するなどの事が、ここ数ヶ月で散々議論されてきました。
直近では「Go To キャンペーン」の東京除外を金科玉条にして、「都民は旅行に行くな、都内へは旅行に行くな!」という意識を持っている方が一定数います。
緊急事態宣言は既に解除されていることから、「Go To キャンペーン」の東京除外は、あくまで補助の対象外というだけであって、都民だから旅行に行ってはいけない、都内には行ってはいけない、ということではないという点は強調しておかなければなりません。自粛警察の意識で過度な差別感情を持つのはお門違いです。

なお、私は立場上、高齢者との接触の機会も多いことから(なるべく避けてはいますが)、その際に万が一コロナになっていたら怖いので(移したら洒落にならないので)、色々な行事への参加や政治活動なども可能な限り自粛する方針を貫いています。
ただ、だからと言って、「旅行に行く都民」や「都内を旅行する人」に白い眼を向ける気にはなれません。あくまで緊急事態宣言期間は終わっていることから、誰にも彼らを非難する権利は無いし、彼らが非難される謂れも全くありません。
やはり最初に述べた通り「仕事はしょうがなくて、飲み会や旅行や遊びはダメ」というのが、私にはどうしても納得できないので、私自身は自粛派の側にいるものの、自粛しない人達を責めることなどは絶対したくないというのが本音のところなのです。