ポスト石油時代 -2ページ目

可処分所得より可処分時間を。タイムイズライフ

 スローフード、スローライフといった言葉をよく聞くようになって、日本もやっとその方向にむかっていくのかなあと淡い期待を抱いていたのですが、残念ながら社会に浸透する気配はありません。日本で一番スローライフが進んでいると思われる沖縄も、経済が観光や米軍基地などの外部要因に依存している部分が大きく、未来永劫そのライフスタイルが持続できるとは思えません。


 最近は景気の後退もあって「タイムイズマネー」という言葉はあまり流行らない感じがしますが、それに取って代わる言葉として「タイムイズライフ」という言葉がキーワードになってスローライフへの流れが進めばいいなと思っています。時間を無駄にしないという点では両者共通しています。したし、前者は時間があれば働いて可処分所得を増やそうという考えですが、後者は時間を節約して人生の可処分時間を増やそうという考えで、その行き着くところは全く異なります。


 日本のような資本主義の国では、お金があるに越したことはないですが、だからといってお金があれば幸せといったそんな単純なことでは当然ありません。私は、「幸せ」を感じるのは五感と脳みその連携プレーだと思っています。お金があって五感だけが満足していても脳みそが満足するわけではないし、逆に脳みそが満足していても五感で満足していなければいずれ脳みそも満足しなくなるようになることもあります。


 五感で感じる満足感は動物的な部分での幸せであって、脳みそで感じる満足感は人間的な部分での幸せです。いわゆる拝金主義者がわかっていない所は、五感の満足と脳みその満足は決定的に違うということ。この区別をちゃんと認識していないので、お金があれば幸せになれると信じているのでしょう。


 あと、五感の満足にはキャパシティがあるということも重要です。五感は、ある程度満足するとそれ以上は満足しなくなって、満足した状態がし続けると飽きてしまって最悪何も感じなくなってしまうということです。もっと満足したければ違法ドラッグに手を付けるしかないわけです。もしくは、最近捕まった大物ミュージシャンのように、飛行機のファーストクラスを借り切ってどこかに飛んで行くといったことで満足を感じようとするというような迷走を始めたりしてしまうわけです(まあそれは何か他のビジネス的な目的があったのかもしれませんが)。


 今の日本の社会では、仕事では脳みそを酷使して疲れさせているのに、仕事の外で脳みそが喜ぶようなことをする時間が足りているようには思えません。ワークライフバランスの概念もやっと少し出てきていますが、やはり仕事中心の考え方になってしまっています。たしかに可処分所得もある程度は必要ですが、人間らしい幸せを感じるためには可処分時間を増やすことのほうがはるかに重要だと思います。より多くの人々がその重要性を認識して、より多くの脳みそが喜ぶような社会になるように、何かできればいいなと思っています。ちなみにまだ考え中です…笑

コミュニティビジネス・NPO祭り@武蔵大学

 今週の日曜、練馬区になる武蔵大学でコミュニティビジネスとNPOについて丸一日学ぶイベントがあって、行ってきました。前日にハロウィンパーティーがあってかなーり寝坊してしまったのですが、なんとか午後の基調講演には間に合いました…orz


 この講演を聴くまで正直NPOという言葉に対してはあまりいいイメージを持っていませんでした。はっきりいって半人前のビジネスではないかと。社会に大きなインパクトを与えることはNPOでは無理なのではないかと思っていました。しかし、その考えは180度変わりました。やはり自分のしたいことをするためにはNPOでいくべきなんじゃなかろうか、と今は思っています。


 基調講演をされたのはNPO法人フローレンスの代表の駒崎弘樹さん。小さな子どもが熱を出したりしたときに預かってくれる「病児保育」をNPOで持続可能なビジネスとして2005年に始められてみごと軌道にのせた、まだ二十代の若きホープです。ITベンチャーの社長を学生の時からされていて、ITの世界から華麗なる転身をされました。「『社会を変える』を仕事にする」という彼のすごくいい本に詳しく書いてありますが、様々な困難を乗り越えて自分の信念を通されてここまで来られたことは本当にすごいことで尊敬します。


 NPOは営利団体とどう違うのか。目的やミッションの違いは当然ですが、それ以外は実はそんなに違いはない、ということらしいのです。別に利益を出しても全然かまわないのです。最低でもトントンにならないと持続できないし、持続しないと社会に貢献することはできない。そうだったのか~~、とちょっとカタルシスを感じながらいい気分で食い入るように駒崎さんのお話を聞いているうちにあっという間に終わってしまいました。


 すごく感動したのは、フローレンスの病児保育のシステムがモデルになって国がそのモデルを(勝手に)使って病児保育を全国展開することになったそうです。NPOは国を動かせられるのです!政治家にでもならないとこういうことをするのは無理なんだろうなと勝手に思っていたのですが、このような道があるなんて思いもよりませんでした。


 でもミニ江戸村みたいなのを作ったらその評判を役人が聞きつけて、それを日本全国に勝手にポコポコ作り出すっていうのはやっぱりありえない気がするな~笑